『steady.』で連載中の「辛酸なめ子の覗き見♡ OL妄想劇場」。ここではその内容をちょっとだけ紹介しちゃいます!
平日のお昼の電車内で遭遇した、会社の同僚3人組。そのうち1人の男性の打ち明け話に対するOLたちのリアクションが……!
【Profile】
辛酸なめ子
漫画家、コラムニスト。皇室、セレブリティ、スピリチュアルなどの分野に精通。著書は『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)、『セレブマニア』(ぶんか社)、『辛酸なめ子のつぶやきデトックス』(宝島社)など。『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎文庫)は、日本のカルチャー要素をキーワードに、漫画タッチで構成されています。ツイッターのシュールボイスもお見逃しなく。
平日お昼の電車内にて、同僚の検査結果に対するOLたちの反応は……
お昼頃、都内でJRに乗っていたら男女3人が乗ってきました。同じ会社の同僚で外回りの途中でしょうか。20代後半から30代前半くらいの同年代のようです。ぽっちゃりしたメガネの男性と、地味すぎずチャラすぎない適度な雰囲気の女性2人。電車はガラガラでしたが男性だけが立っています。
そして彼は深刻な口調で、こう切り出したのです。「この前の検査結果で引っかかっちゃって......」OL2人は彼の方をチラッと見ました。「肝臓の値がやばいって。脂肪肝だからとにかく痩せるしかない。早足で歩いたりしないと......」と、2人にカミングアウト。その時のリアクションが、なんと「へぇ~~」というひと言で終わりました。他人事ながら驚きました。しかも、2人は全然興味ないといった風に、スマホを見だしたのです。普通は「へぇ~~」のあとに、「よくなるといいですね」「大丈夫ですよ」といったフォローがあってよいと思うのですが、それすら皆無。楽しそうにスマホを眺めていて、男性の横顔を見たら寂しそうでした。
彼も彼で、自分の結果を女子2人に聞かせて、かまちょ的なキャラなのかもしれませんが......。明らかに太っているから、脂肪肝というのも納得させられ、あまり意外性がなかったのでしょう。ただ肝臓はストレスや怒りでダメージを受けやすい臓器で、脂肪肝が肝硬変や肝臓がんに進行することもあるので要注意です。その後、車内はずっと沈黙が続いていました。
でも、余計な心配をしない、というのはOLさんの思いやりなのかもしれません。下手に「脂肪肝、それは大変ですね」「治療した方がいいですよ」などと深刻に捉えたら、当事者が病人っぽい心境になって、症状が悪化することが考えられます。誰でもそうだと思いますが体調が悪くなると、その部分ばかり気になってしまい、痛みや違和感が増幅してしまう、ということがよくあります。病気などネガティブなことは、忘れているくらいがよい、と聞きます。一見冷たく突き放されて、男性社員は自分は病人だ、という意識を放念することができました。むしろ、脂肪肝以外の新たな悩み(女性社員に嫌われているのかもしれない)、(もしかして俺ってハブ?)ということで頭がいっぱいに。病気の悩みの入る余地がなくなり、健康になれるかもしれません。
(steady.編集部)
text: 辛酸なめ子, P.M.A.Tryangle
edit: FASHION BOX, P.M.A.Tryangle
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