“男性の下半身力” を増強!スポーツトレーナーが教える「TENGA式・宅トレ」の秘訣を大公開!

テクノロジーの力で女性特有の健康課題を解決していこうという商品、サービスである「Femtech(フェムテック)」が市場として盛り上がりをみせてます。その対象分野は、生理や妊娠、産後ケア、更年期、セクシュアルウェルネスと幅広く、女性のQOLの向上をサポートし、女性の一生に寄り添う新たな分野として期待されています。男性が大きく関係してくる領域としては、「避妊」「性感染症」「妊活」などがありますが、今回は「妊活」とつながりのある “男性の下半身力” に着目。運動不足になると筋肉量が低下し、ホルモンの分泌も総じて減ることで精力低下にもつながるといいます。そこで、自宅でできる「TENGA式・下半身トレーニング」を紹介するので、運動不足を解消するとともに筋力と精力を高め“下半身力”をアップさせましょう!

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出典:月刊 TENGA 第 38 号
月刊TENGA』とは?
「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」がビジョンのアダルトグッズメーカー・TENGAが定期的に発行しているニュースレター。TENGAの製品やニュースだけでなく、性にまつわる様々な調査結果やユニークな切り口の情報を発信! めちゃくちゃ面白いのでぜひご一読を!

教えてくれたのは……
弘田雄士さん

スポーツトレーナー、コンディショニングコーチ、鍼灸師
弘田雄士さん
1976年生まれ、東京都出身。日本大学を卒業後、オハイオ州立トレド大学にて運動科学を専攻。米国MLB傘下3Aチームにて野球におけるコンディショニング・トレーニングの経験を積む。過去に担当したチームや選手は、千葉ロッテマリーンズ、元WBC代表選手・渡辺俊介投手、ラグビーのトップリーグチーム・近鉄ライナーズなど。18年からは社会人ラグビーチーム・清水建設ブルーシャークス、日本大学のラグビー部や、駅伝、サッカー部のトレーニングプログラムを管轄。近著『最速で体が変わる「尻」筋トレ』(青春出版社)

まずは自分の下半身力をチェックしてみよう!

スポーツトレーナーの弘田雄士さんに、男性が自分の「下半身力」をチェックする方法を教えてもらいました。以下のポイントに当てはまる人は、下半身の筋力が低下している可能性があるか、または代表的な男性ホルモンの一種である「テストステロン」の分泌が減少している可能性が考えられます。今日から下半身を鍛えることで、日常生活はもちろん、性生活の充実も期待できるかも!?

□片足スクワットができない
手を前で組み、片足を前に軽く投げ出した状態で、ゆっくり椅子(高さ約40㎝)にお尻がつくあたりまでしゃがみ、そこから立ち上がることができるかどうかを確認してみよう。

この状態から座面ギリギリまでしゃがむ

この状態から立ち上がれるか?

□早朝勃起(朝立ち)の頻度が減少した
朝目覚めたときに勃起する頻度が減少している場合、下半身の健康状態に変化が生じている可能性があります。

参考:HeinemannらによるAging males’ symptoms(AMS)スコア(日本泌尿器科学会公認、日本Men's Health医学会公認『LOH症候群診療の手引き』より)

「TENGA式・下半身トレーニング」を実践!

弘田さんからご紹介いただくのは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」の分泌を活性化させるための下半身トレーニング。筋肉を鍛えることは、テストステロンの分泌を増加させる助けになりますが、すべての筋トレが同じ効果を持つわけではありません。必要なのは、体の中でも“大きな筋肉群の刺激・強化”で、主に「筋肥大トレーニング」が有効です。人の体で最も大きな筋肉は大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)で、また最も大きな筋肉群というと、お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)を中心とした、太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)などで、単独ではなく複合的に動いています。よって、大きな筋肉群にあたる“お尻”を中心に強化することで、効果的にテストステロンの分泌を促すことができます。

ただし、トレーニングを始めた瞬間にテストステロンの分泌が急増するわけではありません。継続することで、コンスタントにテストステロンの分泌を促せるように、体が適応していくイメージです。最初は週に2回トレーニングを行うことからスタートしましょう。特に男性にとって、テストステロンの分泌が一番活発な朝にトレーニングを行うことがおすすめ

トレーニングの目安は、各エクササイズを8~12回繰り返し、3セット行うことです。慣れてきたら、ダンベルの重さを少しずつ増やすなどして、徐々にトレーニングの強度を上げていきましょう。

1.お尻の位置が高くなる「ルーマニアン・デッドリフト」

下半身強化というと、上下運動にあたる「スクワット」のイメージが強いかもしれません。しかし、お尻の筋肉群の活動量がより多く、実はスクワットよりも簡単なトレーニングになるのが、上半身が前に倒れる、全身の“前後運動”で「ルーマニアン・デッドリフト」と呼ばれるトレーニング。お尻の位置が高くなり、バックラインをキレイに見せる効果は、スクワットより期待できるそう。また、日本人男性の体形の特徴として、猫背である一方で、骨盤は後傾気味で開いていて、つま先が外側に向く傾向が強いです。骨盤を前傾の位置にもっていくことで、股関節を動かしやすくなり、より意欲的な性行為に臨めるかもしれません。

【効果】
下半身全体(大腿四頭筋・大臀筋・中臀筋・ハムストリングス)の筋力アップ、股関節の柔軟性アップ、ヒップアップ、お尻の位置が高くなることでバックラインがキレイに、背中全体の筋力アップ、腰の反りがよくなることによる足長効果

≪準備するもの≫
・8kgのダンベル(もしくは同等のウエイトのもの)×2
※ダンベルの重さは、トレーニングに設定された回数とセット数をギリギリこなせる重さに自分で調整してください。

≪やり方≫

1)足を肩幅に広げて立つ。ダンベルは体の両サイドの床に置く。

2)膝はなるべく曲げずに、引けるところまでお尻を目いっぱい引く。

3)2のお尻の位置を少し高めにキープしながら、おじぎをするように少し膝を曲げてダンベルを両手で摑む。※このときに、肩甲骨をしっかり寄せておくことがポイント。緩んでいると腰を痛める原因になるため要注意。

4)かかとに重心を置き、ダンベルを両手に摑み、お尻から起き上がる。目安時間は1秒。

5)また2と同じように、先にお尻を後ろに突き出しながら、つま先を少し上に立てた状態でおじぎをするように膝を使って両手のダンベルを床につける。目安時間は3秒。※後ろにいる人に、お尻の穴が見え続けるイメージで。

6)4→5の動きを8~12回×3セット繰り返す。

POINT
全体の動きのスピード感として、“1秒で上げて、3秒かけて下げる”を意識する。
体(上半身)を倒すときに息を吸い、体を起こすときに息を吐く。

2.股関節の柔軟性を高める「ヒップスラスト」

SEX時の騎乗位のように、股間を突き上げる動きに近いのが「ヒップスラスト」です。ダンベルで強度を高め、股関節をパワフルに曲げ伸ばしするトレーニングです。股関節の柔軟性を高め、お尻のエクボ部分にある大転子(だいてんし)をキュッと締める感覚が摑めるようになるといいます。

【効果】ヒップアップ、大転子の筋力アップ、股関節の柔軟性アップ

≪準備するもの≫
・8kgのダンベル(もしくは同等のウエイトのもの)×2
・椅子
・壁(壁に椅子の背面をつけた状態でトレーニングを行います)

≪やり方≫
事前準備:壁に椅子の背面をつけた状態で置く。

1)両手にダンベルを持つ。ガニ股の状態で椅子の前に立ったら、足を肩幅より少し大きめに広げる。そしてかかとに重心を置き、肩甲骨の中心部を椅子の座面の枠部分につけ、支点にするようなイメージでもたれかかる。このときに、かかとはできるだけお尻に近づける。ダンベルを持った手は、両足の股関節部分に置くようにのせる。
※実際に行うときは必ず壁に椅子の背面をつけた状態で行ってください

2)1のしゃがんだ状態で、お尻をぐっと突き上げていく。

3)2の動きを“1秒で上げて、3秒かけて下げる”を意識しながら、8~12回×3セット繰り返す。

POINT
・腰を突き上げていくときには、膝が内側に入らないように
・かかと重心で、つま先は上に向いた状態をキープ
・お尻を持ち上げるときに息を吐いて、下げるときに息を吸う

「ヒップスラスト」はキツイという人は……初級者編「ヒップリフト」

「ヒップスラスト」でダンベルを持つことが難しい場合、まずはダンベルを持たずに床に仰向けに寝た状態で行う「ヒップリフト」からスタートしてみてください。

≪やり方≫

1)床に仰向けで寝た状態で、かかとをお尻に近づけて足をガニ股にし、腰を上に突き上げる。

2)1の動きを“1秒で上げて、3秒かけて下げる”を意識しながら、8~12回×3セット繰り返す。

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