私たちの人生には、お金を貯めるのに向いている「貯めどき」と、大きな支出が予想される「使いどき」があります。「使いどき」に備えて貯蓄をすることがとても大切です。松方ヒロさんが年代別の貯蓄に対する考え方を教えてくださいました。
教えてくれたのはこの方
松方ヒロさん
ファイナンシャルプランナー。主に情報誌を中心に、お金の貯め方、使い方、増やし方について取材・執筆活動を続ける。
20代:「貯める」「使う」のバランスの取り方を学んで
社会人になって自由に使えるお金が増えるものの、シングルのときこそお金を貯めるチャンス。この時期に貯蓄できるかどうかが、その後のライフプランに影響を及ぼすことも。
20代の強み
自分のペースで毎月の収支をコントロールできるので、「貯める」「使う」の計画を立てやすい。
20代の弱み
ほかの世代に比べて収入が低めな分、貯蓄に回せる金額も限定的。交際費が膨らむ可能性も。
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30代:出産・子育てに向けて、しっかりお金を貯めて
結婚や転職などライフイベントが盛りだくさんな時期は、出費がかさむ傾向に。子どもが生まれるまで「貯めどき」のチャンスは続くので、ライフプランに沿って綿密な貯蓄計画を立てましょう。
30代の強み
結婚後、夫婦共働き世帯は家計全体の収入がアップ。貯蓄に回せるお金を増やすことも可能に。
30代の弱み
夫婦の場合、お互いの収入や支出を把握しにくくなることも。「相手が貯蓄しているはず」に注意。
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40代:子育てにお金がかかる時期。共働きなら月収の1割貯蓄を
結婚や出産を済ませ、マイホーム購入を考える世帯も多い世代。子育てや住宅ローンの返済にお金がかかる時期ではあるものの、夫婦共働きなら月収の1割を貯蓄に回すのが理想です。
40代の強み
結婚や出産などのライフイベントがひと段落すると、今後の貯蓄計画を立てやすくなります。
40代の弱み
教育費が膨らむ一方、子育てを優先することで時短勤務など働き方が変わり、収入が減ることも。
50代:子どもの手が離れたら老後資金の貯蓄に着手
夫婦でしっかり働けて、若い頃より年収も高めな50代は、老後資金の貯蓄に向けた第3の「貯めどき」。子育てが終われば、これまで教育費にかかっていた分を貯蓄に回すこともできます。
50代の強み
収入が増えると同時に、教育費など大きな支出が抑えられるため、貯蓄額を大幅に増やしやすくなります。
50代の弱み
親の介護が必要になった場合、「仕事を辞めて収入が減る」「費用がかかる」といった事態になることも。
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60代:できるだけ長く働くのが老後を豊かに暮らすコツ
定年退職を迎え、収入が下がる人も多くなる世代。豊かな老後を送るためには、できるだけ長く働くこと。せめて年金をもらえる年齢まで働き続けることで、老後資金を残しやすくなります。
60代の強み
会社によっては退職金が出ることも。定年延長によって、引き続き老後資金作りに取り組める場合もあります。
60代の弱み
収入の柱が公的年金になる人も多くなります。現役時代より収入が減り、老後の生活への不安が増すことも。
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式場だけじゃない! 結婚に「約300万円」かかる理由
(抜粋)
TJ MOOK『お金の不安をなくす本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD295262
監修:梅田泰宏、西山美紀、松浦建二、松岡賢治、松方ヒロ
執筆・編集/山口佐知子、西山美紀、松岡賢治、松浦建二、木村 敬、松方ヒロ
イラスト/大野文彰(大野デザイン事務所)、水谷慶大、achaca
WEB編集/FASHION BOX
(TJ MOOK『お金の不安をなくす本』)
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