全身の健康を支えているのは、実は「大腸」なんです。正しくケアして病気のリスクから守りましょう。大腸のケアについて、帝京平成大学の松井教授にうかがいました。
教わったのは……
帝京平成大学 健康メディカル学部健康栄養学科
松井輝明教授
日本大学医学部卒業。医学博士。日本大学医学部附属板橋病院消化器外来医長、日本大学医学部准教授を経て現職。日本高齢消化器病学会理事、日本消化吸収学会理事など歴任。機能性食品の有効性、腸内細菌と疾患を専門に研究。
知っていますか? 話題の「短鎖脂肪酸」
短鎖脂肪酸は今注目のスーパー物質でビフィズス菌などを摂ることで増やせます。水溶性食物繊維も一緒に摂るとより効果的です。
短鎖脂肪酸は健康維持に欠かせない物質
脂肪酸は有機酸のひとつで炭素と呼ばれる元素がいくつか鎖状に連なる構造を持っています。短鎖脂肪酸は炭素の数が6個以下の脂肪酸でビフィズス菌などがオリゴ糖類や食物繊維などを分解することで産生されます。
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【4つのポイント】
[1] 悪玉菌を抑制してくれます
短鎖脂肪酸は、腸内を弱酸性の環境にすることで有害な悪玉菌の増殖をおさえ、善玉菌を応援する働きがあります。
[2] 抗炎症作用
大腸の粘膜を刺激して結腸の粘液分泌を促進するため便を滑りやすくします。便に含まれる細菌の腸管壁からの侵入や炎症を防ぎます。
[3] 全身のエネルギー源
腸の粘膜細胞の吸収のためのエネルギー源として利用されるうえ、血流に乗って全身に運ばれ、全身のエネルギー源として使われます。
[4] 「太る」体質から「やせ」体質へ
脂肪細胞への脂肪の取り込みをおさえ、エネルギー消費を促すなどして、エネルギーバランスを整える働きがあるといわれています。
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text_Mizuki Sakaguchi
illustration_Maiko Matsue
web edit_FASHION BOX, Ayaki Ando[vivace]
(大人のおしゃれ手帖 2019年10月号)
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