最悪の場合、死に至る! 血管病リスクを高める悪の5大要素

最悪の場合、死に至る! 血管病リスクを高める悪の5大要素

出典: FASHION BOX

「血管病」という言葉に聞き覚えがなくとも「心筋梗塞」や「脳卒中」はご存じでしょう。日本人の4人に1人の命を奪うのが、「血管病」です。その「血管病」につながる、血管の老化を導く「悪の5大要素」をご紹介します。要素がひとつ加算されるごとに、血管病のリスクが3倍近く跳ね上がる、と思ってください。

教えてくれたのはこの方

最悪の場合、死に至る! 血管病リスクを高める悪の5大要素
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新浪 博士(にいなみ・ひろし)先生
1962年、神奈川県出身。1987年、群馬大学医学部卒業後、東京女子医科大学大学院修了。同年、東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所に入所。アメリカ・ウェイン州立大学、オーストラリア・アルフレッド病院、オーストラリア・ロイヤルノースショア病院への留学で心臓血管外科の研究と治療に従事する。帰国後、東京女子医科大学心研循環器外科医長、東京女子医科大学心臓血管外科助教授を歴任。2004年に順天堂大学 医学部心臓血管外科助教授に就任し、当時の天皇陛下(現在の上皇)の心臓手術を行った天野篤教授のパートナーとして活躍。埼玉医科大学 心臓血管外科教授を経て、2017年より東京女子医科大学 心臓血管外科の主任教授に就任。現在、年間300症例もの心臓血管外科手術を手がけている。

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5つのリスクから遠ざかり、「健康な血管」を取り戻せ!

血管の老化につながるおもなリスク要因は5つあります。「喫煙」「高血圧」「肥満」「糖尿病・高血糖」「脂質代謝異常」。これらの要素がひとつ加わるごとに、心筋梗塞や脳卒中など「血管病」のリスクが約3倍になるといわれています。

もっともリスクが高いのは「喫煙」です。ニコチンやタールは、血管の老化を進めるだけでなく、発がんリスクも高めます。さらに、ニコチンは交感神経を刺激して心拍数を増加させると同時に、末梢血管を収縮させて血圧を上昇させます。狭心症や心筋梗塞のリスクは、喫煙者と非喫煙者では男性は2.9倍、女性は3.1倍もの差に。さらにヘビースモーカーは心筋梗塞による死亡率が1.7倍になるともいわれています。

肥満は残りすべてのリスクにつながる「万病のもと」

そして「高血圧」は、健康な血管維持のために大切な血管内皮細胞※を傷つけてしまうリスクがあります。常に高い状態だけでなく、急激に上がり下がりすることも問題です。過度なストレスで血圧が急上昇し、心筋梗塞を発症する例も多数あります。

※3層構造になっている動脈の血管壁のうち、内膜の一部でもっとも内側に位置している細胞。血液と血管壁の仲介者として、血管を守り、強くするために働いています

さらに「糖尿病・高血糖」もハイリスクです。血管壁の中にあるたんぱく質に血中の糖が結びついて糖化することで、動脈硬化が進行してしまいます。「脂質代謝異常」は、さらに厄介です。悪玉コレステロールが血管壁に入り込み、コブのようなプラーク(粥腫)をつくることで、動脈硬化を進行させます。

最後に「肥満」。これは、ここまでに述べた喫煙以外の3つのリスクの発症に直接的につながる「万病のもと」です。

この5つのリスク要因から遠ざかることができるかは、あなたの意志次第です。この瞬間から「改善する」と、強く心に決めてください。

悪の5大要素

1. 百害あって一利なし! 喫煙

ニコチン、タールなどの有害物質は、血管を老化させるリスクに加えて発がんリスクも高めます。さらに、ニコチンは交感神経を刺激して心拍数を増加させると同時に、末梢血管を収縮させて、血圧を上昇させる作用があります。高血圧も血管力の天敵です。

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2. 急激な興奮に注意! 高血圧

高血圧は血管の機能を低下させ、動脈硬化の進行を招くリスクがあります。さらに、恒常的な高血圧のみならず、血圧の急激な変化も血管に大きなダメージを与えるのです。過度なストレスで血圧が急上昇し、心筋梗塞を引き起こす例も多いので、注意が必要です。

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3. 万病のもと! おなかポッコリ、肥満

肥満の中でも特に「内臓脂肪型肥満」が要注意。内臓脂肪の値が高いと、糖質や脂質などを体内で利用するための代謝機能に異常が生じ、高血糖や高血圧、脂質代謝異常につながってしまいます。肥満という状況は、血管力に対するすべてのリスクの根幹なのです。

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4. さまざまな合併症も怖い、糖尿病・高血糖

高血糖状態になると、血管壁のたんぱく質に血液中のブドウ糖が結びついて糖化することで、血管の内皮細胞が阻害されてしまいます。それにより動脈硬化を進めてしまうのです。そのほか、糖尿病に起因するさまざまな合併症の恐ろしさはいうまでもありません。

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5. やっぱり気になるコレステロール。脂質代謝異常

酸化しやすい、いわゆる悪玉コレステロール「LDLコレステロール」の値が高い状態のみならず、善玉コレステロール「HDLコレステロール」の値が低い状態、および「中性脂肪」の値が高い状態を「脂質代謝異常」と呼びます。脂質代謝異常は動脈硬化の直接的な原因となります。

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(抜粋)

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TJ MOOK『心臓血管外科の名医が教える切れない! 詰まらない! 血管ほぐし』
監修:新浪博士

編集・原稿:油野 崇、奥津圭介
イラスト:石山綾子
写真:小島 昇(小島昇写真事務所)
WEB編集:FASHION BOX
TJ MOOK『心臓血管外科の名医が教える切れない! 詰まらない! 血管ほぐし』
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