目を若々しく保つことが、瞳の美しさと目の健康、さらに全身の体調にも影響します。年齢とともに起こりやすい目のトラブルは早めにケアを。毎日をより快適に過ごせるようになるはずです。
教えてくれたのは……
眼科専門医 医学博士 平松類先生
二本松眼科病院に勤務。緑内障などの手術実績が豊富。『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる!ガボール・アイ』(SBクリエイティブ)など著書多数。
認知症などにもつながる目の老化は早めにケア!
年齢を重ねるにつれて気になる目のトラブル。特に多いのが、老眼やドライアイ。老眼は、水晶体が硬くなることで、近くにピントが合いにくくなる状態。
「老眼は40代から始まっています。早めに対策をすれば支障を最小限にできるのですが、多くの人がそのままにしてしまっているのが現状です」と平松先生は言います。
一方、ドライアイは目が乾く、ゴロゴロするなどの不快感が現れます。60代以降の人は、涙の量が減ったり、涙の質が低下しやすいうえ、最近ではスマートフォンを見る機会が増えて目を酷使するようになったため、患者数が増えているといいます。
「老眼やドライアイを放置していると、目の疲労から、頭痛や肩こり、全身の倦怠感などが起こることがあります。また、瞳本来の輝きが減ってきたり、白目が黄色っぽくなるなど、見た目の美しさにも影響します」(平松先生)
近年では、目が悪くなって視覚からの情報が減ると、認知症やうつ症状が進みやすくなることもわかってきています。また、目のトラブルを放置することで深刻な病気に進行してしまうことも。
「目は体の中で唯一の“むき出しの臓器”。刺激から守り、トラブルを早めにケアしていたわることが、目の美しさと体全体の健康を保つことにつながります」(平松先生)
あなたの目のトラブル度数をチェックしよう!
ひとつでも当てはまるなら老眼やドライアイの可能性があります。いまの目の状況を知りましょう。
□本や新聞を読むと疲れる
□料理の最中やメモを取るときなどの手元が見えにくい
□夕方になるとものが見えにくい
□ものをよく見ようとすると肩こりまたは頭痛がする
□白目が黄色っぽい
□パソコンやスマホをよく使う
□目がゴロゴロすることが多くなった
[眼精疲労・ドライアイ] 目が乾く、目が疲れたと感じたらすぐできる対処法
あれ?おかしいなと思ったら病院へ!
下記の症状があるときは、目の病気の可能性があるので、早めに眼科を受診してください。また年に1回は眼底カメラによる検査をおすすめします。
□月が二重、三重に見える
□色の差がわかりにくい
▶▶▶《白内障》の可能性
加齢とともに水晶体が白く濁る病気です。見えにくさを改善するには、濁った水晶体を取り除いて眼内レンズを入れる手術を行います。
□人やものによくぶつかる
□なんとなく見にくい
▶▶▶《緑内障》の可能性
眼圧が高まり、視神経が障害される病気です。徐々に進行して失明することも。まずは眼圧を下げる点眼薬を使った治療を行います。
□ものがゆがんで見える
□ものがぼやっと見える
▶▶▶《加齢黄斑変性》の可能性
主に加齢が原因で、網膜の黄斑部が障害され、視野の中心が見えにくくなります。目に注射をする治療やレーザー治療が中心です。
[9/14創刊]ファッション誌『素敵なあの人』ってどんな雑誌?
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イラスト_サノマキコ
構成・文_中山恵子
web編_FASHION BOX、石川聡子[vivace]
(素敵なあの人 2019年11月号)
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