日々の食生活や生活習慣により、知らぬ間に蓄積されていく内臓脂肪。美容の面でも健康面でも、蓄えたくないものです。さらに厄介なことに、一度ついた内臓脂肪は、運動や食事制限では落としづらいんだとか。
そこで医師の栗原毅先生に、気づかないうちに内臓脂肪を増やしてしまう、やってはいけない悪習慣を4つ教えてもらいました。
●内臓脂肪が増える原因1:小食のつもりが逆効果!「おにぎり・サンドイッチだけ」
●内臓脂肪が増える原因2:「スキマ時間の早食い」は、脂肪をため込む危険行為
●内臓脂肪が増える原因3:「歯磨きの手抜き」はNG。脂肪を燃えにくくする原因に
●内臓脂肪が増える原因4:飲んだあとの空腹は気のせい! 絶対やめたい「シメの糖質」
●教えてくれたのは……
内臓脂肪が増える原因1:小食のつもりが逆効果!「おにぎり・サンドイッチだけ」
カロリー制限をすると、脂身が多い肉や牛乳、卵、バターなどを避けるようになります。しかし、それによってサンドイッチやおにぎりといった「軽いつもりの糖質中心の食事」になるのはよくありません。「カロリー摂取量を抑えようと努力している人ほど糖を摂りすぎている」という調査結果もあり、軽い食事をしているつもりなのに内臓脂肪がつき、非アルコール性脂肪肝にもなりやすいのです。食事の際は糖質だけでなく、たんぱく質や食物繊維も摂るようにしましょう。
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内臓脂肪が増える原因2:「スキマ時間の早食い」は、脂肪をため込む危険行為
短時間で手軽に食べられる立ち食いそばは「スキマ時間」に重宝するメニューですが、内臓脂肪を落としたい人は控えたほうがいいです。そばなどのめん類は糖質が多いうえに早食いになりやすく、血糖値を急激に上げてしまうからです。ひと口ごとにはしを置いて30回嚙むと、めんがのびてしまうので、肉などでたんぱく質が摂れる牛丼のほうがおすすめです。忙しくても食事の時間はできる限り確保し、ゆっくり食べて満腹感を得るようにしましょう。
内臓脂肪が増える原因3:「歯磨きの手抜き」はNG。脂肪を燃えにくくする原因に
歯磨きなどで口のなかをケアすることは、肥満の予防にもつながります。口のなかの細菌のうち、歯周病菌などの悪玉菌は唾液や食物を介して腸にも流れ込み、腸内細菌のバランスを崩すおそれがあります。そうなると腸内に有害な老廃物がたまり、腸のみならず全身にも不調をもたらし、体の代謝が低下して脂肪が燃焼しにくくなってしまいます。こうした事態を防ぎたいのであれば、歯磨きなどの口腔内ケアを日々怠らないようにしましょう。
内臓脂肪が増える原因4:飲んだあとの空腹は気のせい! 絶対やめたい「シメの糖質」
お酒を飲んだあと、シメにラーメンが食べたくなるのは、アルコールの利尿作用で失われた塩分を体が補おうとするからです。脳が「エネルギーを補え」という指令を出し、空腹を感じて何か食べたくなるのですが、夜遅くに高カロリーで糖質が多いラーメンを食べると、内臓脂肪のもとになる中性脂肪が増えてしまいます。内臓脂肪を落としたいときは「シメの糖質」を控えるのがベストですが、どうしても何か食べたいときは、みそ汁や野菜スープなどを摂ってください。
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教えてくれたのは……
栗原クリニック東京・日本橋院長
栗原毅(くりはら・たけし)先生
【Profile】
医学博士。北里大学医学部卒。前慶應義塾大学大学院教授、前東京女子医科大学教授。メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の予防と治療を目的とした「栗原クリニック東京・日本橋」を開院。「血液サラサラ」の提唱者でもある。著書・監修書に『緑茶を食べると、なぜ糖尿病や認知症に効くのか』(主婦の友社)、『病院・薬いらずの高カカオチョコ習慣』(笠倉出版社)、『決定版! 内臓脂肪を落とす名医のワザ』(宝島社)など多数。
(抜粋)
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編集・執筆:株式会社はる制作室、真瀬崇、坂本夏子、黒澤円、石野宏幸
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WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト