手洗いと消毒、どっちも必要? 石鹸は固形or泡?? 感染予防の疑問に専門医が回答

新型コロナウイルスなど、さまざまなウイルスの感染を防ぐ一番身近な対策が「手の衛生(手指衛生)」です。マスクやソーシャルディスタンスを意識して飛沫感染を予防できていれば、あとはとにもかくにも手を清潔に保つこと。石けん(ハンドソープ)を使った手洗いで、ウイルスを確実に減らすことができます。ウイルスを10万分の1まで減らせる【手洗い】について、日本感染症学会指導医・専門医の水野泰孝先生にうかがいました。

≪目次≫

|読者からのQuestion|
自分の予防法が正しいか不安です

A. 基本をおさえていれば神経質にならなくて大丈夫

マスク及びソーシャルディスタンスと手洗い(手指衛生)を徹底していれば、基本的な予防策はできています。手洗いの際の蛇口は大丈夫? トイレの前にも手洗いしたほうがいい? など細かいことを考えればきりがありませんが、基本を押さえていればOK。神経質になりすぎるのもよくありません。

手洗いとアルコール消毒、両方やらなくていいんです

「手洗いと消毒を毎回セットで行うひとがいますが、どちらか一方で十分です。医療現場の手指衛生の概念は目に見える汚れがあるときは流水による『手洗い』、そうでないときは『アルコール消毒』としています。

とはいえ、手にはさまざまな汚れが付着しているので、家に帰ってきたときや、食事前後は手洗いを心がけてください」

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

石けんの形状は固形・液体・泡、なんでもいい

「石けんは固形、液体、泡タイプ、どんな形状でもOKです。ハンドソープと流水を使った手洗いは、確実にウイルスを減らすことができます。

手を洗った後は、清潔なタオルで拭いてください。できれば家庭内感染防止の観点からも、タオルは各個人で分けるほうがいいでしょう」

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

時間よりも洗い残しがないかに意識を向けて

「石けんでもみ洗いして流水ですすぐことが基本ではありますが、秒数に執着しすぎるひとも多いです。でも時間よりも、とにかく洗い残しがないようにすることを心がけましょう。

一生懸命手の平をこすり合わせているだけでは不十分です。洗い残しの多い、親指や指の間、手首などをきちんと洗えているか今一度確認してみましょう」

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【手洗い】アイテム

泡タイプ

手肌を労わる処方を選んで、やさしく洗い上げる

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

キレイキレイ薬用ハンドコンディショニングソープ(医薬部外品)450mL ¥650(編集部調べ)/ライオン

きちんと殺菌しながら、うるおいバリアが手肌を守る。

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

無添加 泡のハンドソープ 350mL ¥450

無添加の泡が汚れや、ばい菌をしっかり落とす。必要なうるおいを残しながら、洗い上がりはさっぱり。

液体タイプ

植物由来など化粧品ブランドも続々参入

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

オサジ ハンドウォッシャー ティーツリー&ローズマリー 300mL ¥1,500/日東電化工業

抗菌作用の高い植物由来の保湿剤を使用。すっきり泡切れのよい洗い上がり。

固形タイプ

コスパが良く大家族にもおすすめ

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

カウブランド 赤箱 100g¥100/牛乳石鹼共進社

うるおい守るミルク成分(乳脂)と天然スクワラン配合でしっとりすべすべに。やさしいローズ調の花の香り。

自動タイプ

ポンプにも触れなくていい安心感

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

薬用せっけんミューズ ノータッチ泡ハンドソープ グレープフルーツの香り(医薬部外品)※本体ソープディスペンサー+詰替250mLセット ¥1,400(編集部調べ)/ミューズ

しっかり殺菌·消毒。保湿成分配合で肌がしっとり。

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教えてくれたのは……

手洗いでウイルスを10万分の1まで減らせる! 感染症専門医に聞く“正しい手洗い”

日本感染症学会指導医・専門医
水野泰孝先生 プロフィール

グローバルヘルスケアクリニック院長。東京慈恵会医科大学大学院修了。タイ王国マヒドン大学留学、在ベトナム日本大使館医務官、東京医科大学准教授、同大学病院感染制御部長を歴任し、2019年6月より現職。専門は熱帯感染症、渡航関連疾患、予防接種。NHK「あさイチ」、日本テレビ系「スッキリ」「シューイチ」など、テレビでの感染予防の啓蒙にも力を入れる。

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photograph_Yumi Furuya[SORANE]
text_Chie Sakuma
大人のおしゃれ手帖 2020年10月号
web edit_FASHION BOX, Ayaki Ando[vivace]

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