マイナンバーカードを持っていると生活が便利に! プロが教えるマイナンバーのメリット6つ

マイナンバーカードは作るべき? 申請するメリットを専門家が解説

今年「通知カード」が廃止され、マイナンバーカードを持つ人が増えています。「便利なのは分かるけど、わざわざ作って持つほどなの?」と、作るかどうか迷っている人も多いはず。楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子さんに、今さら聞けないマイナンバーカードのメリットを詳しく教えていただきました。

≪目次≫
●マイナンバーカードのメリット 1. 本人確認の身分証明書として使える!
●マイナンバーカードのメリット 2. マイナンバーを証明する書類として活用も
●マイナンバーカードのメリット 3. 行政手続きのオンライン申請も便利に
●マイナンバーカードのメリット 4. 各種証明書をコンビニも取れるようになる
●マイナンバーカードのメリット 5. 国や自治体の様々なサービスを受けられる
●マイナンバーカードのメリット 6. 民間のオンライン取引もぐっとスムーズに
●教えてくれたのは……

マイナンバーカードのメリット 1. 本人確認の身分証明書として使える!

マイナンバーカードを持っていると生活が便利に! プロが教えるマイナンバーのメリット6つ
マイナンバーカードは、顔写真とICチップが搭載されています。チップには公的個人認証に必要な膨大なデータが蓄積されていて、これを読み込むことで、公的な手続きをオンライン上でも済ますことが可能になります。

また、顔写真が付いていることから、本人確認証としての効力も高いです。運転免許証やパスポートを持っていないという人にとって、もっとも手頃な身分証にもなるでしょう。

マイナンバーカードの表面と裏面には

マイナンバーカードを持っていると生活が便利に! プロが教えるマイナンバーのメリット6つ
表面/本人確認証としての有効期限、ICカード内の電子証明書の有効期限、性別、臓器提供意思表示が記されている 裏面/マイナンバー(個人番号)が記載。これを見せることは、法令で定められた用途以外では禁止されている

使用時に気をつけたいワンポイント

カードの裏面に記載されているマイナンバーの複製・保管は、法令に規定された業者に限られています。そのため、レンタルビデオ店などで会員証を作る際、業者がカードの裏面をコピーすることは禁止されているので注意が必要です。

マイナンバーカードのメリット 2. マイナンバーを証明する書類として活用も

仕事の報酬の受け取りや、住民票の転入・転出など、12桁のマイナンバー(個人番号)の提示が必要な場面で利用できます。金融口座における口座開設に始まり、新たなパスポートの申請など、マイナンバーが必要な場面は多いです。

ほかにも、国民健康保険の脱退や再加入、後期高齢者医療制度など医療面でも必要になります。さらに、就職や転職、出産育児など生活面にも直結。年金受給、災害時の補償を申請する等、多くの場面でマイナンバーの提示が必要となっています。マイナンバーカードがあれば、それらすべての場面でマイナンバーを簡単に証明できます。

2020年5月25日に、通知カードが廃止となったこともあり、今後マイナンバーカードが必要な場面が増えることは間違いありません。

通知カードとマイナンバーカードの違い

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「マイナンバー通知カード」は、2015年10月中旬以降、国民すべてにマイナンバーを通知するために政府が発行した紙のカードです。個人ごとに送付されていて、自分のマイナンバーを確認することができます。

しかし、通知カード自体に身分証明証としての機能はないため、マイナンバーの提出が義務付けられた場合、運転免許証など、本人確認書類も併せて提出する必要がありました。2020年5月25日に廃止となっています。

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マイナンバーカードのメリット 3. 行政手続きのオンライン申請も便利に

行政機関や各地方自治体などでの手続きが、マイナンバーを照会することで簡略化することができます。その結果、複数の機関を経由していた面倒な入力や順番待ちなどの負担が減るでしょう。さらに、e-tax(国税電子申請・納税システム)など、各種行政手続きが自宅からでも可能になります。

また、2017年1月から運用が始まった政府運営のオンラインサービス「マイナポータル」にログインする際にも必要です。このサービスでは、子育てや介護などの行政手続きがワンストップでできたり、自己情報開示、行政からのお知らせなどを閲覧できます。

マイナンバーカードのメリット 4. 各種証明書をコンビニでも受け取れるようになる

区役所などで住民票の写しなどを発行してもらおうとしても、多くの人が利用する場所だけに、手続きには少なくない時間がかかります。また、平日に休みを取るのが難しい人もいるでしょう。

ですが、マイナンバーカードを取得すれば、全国のコンビニ(対応していない場合もあります)の多くで、住民票の写しや、各種証明書を取得することが可能になります(各自治体によって異なります)。事前申請することによって、戸籍証明書も取得できます。各申請書を取るために、会社や学校を休まなくてもよくなります。

便利なコンビニ申請! 取得可能な証明書と使い方

マイナンバーカードを持っていると生活が便利に! プロが教えるマイナンバーのメリット6つ

6時30分から23時まで年中無休で利用可能。店舗内にマルチコピー機が設置されていれば、自宅から離れていても利用可能(利用可能かは店員さんに尋ねましょう)。

取得可能な証明書は、住民票の写し、住民票記載事項証明書、印鑑登録証明書、各種税証明書、戸籍証明書(全部事項証明書、個人事項証明書)、戸籍の附票の写しなどです。

使い方

1. メニュー選択
店舗内コピー機の画面に表示される「行政サービス」ボタンを押して「証明書交付サービス」を選択。

2. マイナンバーカードの読み取り
端末にあるカードリーダーにカードをかざして交付する市区町村を選択、登録している暗証番号を入力してから、どの証明書が必要なのか選択。

3. 料金支払い
必要な部数などをしっかりと確認のうえで料金を支払うと、その場で必要な書類が印刷されます。

※注意……マイナンバーカードや印刷した証明書の取り忘れは絶対にしないように。作業終了後には、自身が停止するまで取り忘れ防止のための音声ガイダンスが流れるので、取り忘れがないことを確認したのち停止ボタンを押します。

マイナンバーカードのメリット 5. 国や自治体の様々なサービスを受けられる

地域医療ネットワーク内で参照されていた医療データが全国で参照可能になったり、災害時に自分に合った防災情報を取得できるようになります。また、コロナ禍や震災のような災害時にも、自身の所属地域ごとの対策などを逐一掲載するなど、これまで以上に迅速な対応が可能に。地域ごとの連携を強める役割にも大きく貢献します。

また、シングルマザーや生活保護受給などの申請も、以前よりスムーズに行えるようになります。このように、「社会保険」「税金」「災害対策」など、マイナンバーカードの3つの原則に基づいた自治体ごとの各種サービスが「個人個人に適切なもの」として享受できます。

マイナンバーカードのメリット 6. 民間のオンライン取引もぐっとスムーズに

オンラインバンキングをはじめとした各種民間オンライン取引にも利用できます。例えば、実際にオンライン証券口座を開設するためには、徹底した本人確認が必要になり、手間やコストも多くなります。しかし、マイナンバー制度の公的個人認証サービスを用いれば、オンライン上で簡単に個人を識別できるため、直接対面したり、書類の提出を求められたりすることなく、やりとりが完結できます。

個人単位で見ても、より確かな個人確認の証明が、オンライン上で明らかになるため、時間や場所に制約されずに自身に最適な行政・民間サービスを受けたり、各種申請を行ったりすることが可能となり、利便性が増します。つまり、マイナンバーカードがあれば、オンライン上でも面倒な手順なしにスムーズな取引が可能になります。

なお、マイナンバーを民間企業に提出することに抵抗がある人もいるかもしれませんが、これらを取り扱う組織は、総務大臣の認定を受ける必要があります。定められたセキュリティー要件や内部統制の基準をクリアすることが必要であり、定期的な監査も実施されているため、厳格な運用が期待できます。

ほかにもこんな使い道が

・マイナポイントや地域還元ポイントで地域経済を応援
・社員証として利用する企業も
・なりすまし防止に効果
・顔写真の取得費用の節約
・災害時に迅速な支援が受けられる
・転出届けなども自宅で可能に
・奨学金の申請に
・源泉徴収票や雇用保険の申請に
・児童手当や出産一時金の申請に
・証券会社などの資産運用の手続き

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教えてくれたのは……

楽天証券経済研究所
ファンドアナリスト・ファイナンシャルプランナー
篠田尚子(しのだ・しょうこ)さん

マイナンバーカードを持っていると生活が便利に! プロが教えるマイナンバーのメリット6つ
【Profile】
慶應義塾大学法学部卒業、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。国内銀行において個人向け資産運用関連業務に従事後、2006年にロイター・ジャパン入社。投資信託の評価分析等のアナリスト業務に従事する。2013年にロイターを退職し、楽天証券経済研究所に入所。各種メディアで投資信託についての多くのコメントを手掛けるほか、全国各地で資産形成セミナーの講師を務めるなど、幅広く活動する。

(抜粋)
マイナンバーカードを持っていると生活が便利に! プロが教えるマイナンバーのメリット6つ
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監修:篠田尚子

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取材・文・編集:ノマディカ、慎虎俊
撮影:富岡甲之
写真:ピクスタ、フォトAC
※本書に記載している情報は8月10日現在の情報です。紹介しているマイナンバーカードやマイナポイントの制度やサービス、キャッシュレス決済提供会社の各種サービス・内容は変更されている可能性があります。最新情報をお確かめのうえ、ご利用ください。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト

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