毎日忙しくて料理をする時間がない!という方も多いのではないでしょうか。そこで、管理栄養士の米川春香(およね)さんに一生使える調理テクニックを聞いてみました。
作りおき料理のプロ、「シェアダイン」およねさんの時短術
“およねさん”こと米川春香さんは、出張料理サービス会社「シェアダイン」のシェフ。日々の忙しい生活の中で、なかなか満足に料理をする時間が取れないママさんや、料理を作るのが苦手な方、自分で料理をすることが難しい高齢者の方まで、多くの方に「作りおき」を通して、栄養バランスの整ったおいしい料理を届けています。
シェアダインでの基本の料理時間は、片づけなどの時間を含めて3時間。その中で10品以上の料理を作るため、毎回、時間との勝負だと、およねさんは語ります。
手を抜くところは抜き、こだわるところは徹底的にこだわるのがおよね流! およねさんのように作りおきおかずを準備するときにも役立つこのテクニックで、日々の家事負担を軽減して、無理をせず食事を楽しみましょう♪
時短料理テクニック1:野菜のみじん切りはぶんぶんチョッパーを使う
意外と時間がかかる野菜のみじん切りは、ぶんぶんチョッパーを使うのが断然おすすめ。ひものついた取っ手を数回引っ張るだけで、素早くみじん切りができます。食材がまな板から飛び出してシンク周りが汚れたり、手に匂いがついたり、玉ねぎを切っている最中に涙が出たりといった煩わしさともさよならできます。
時短料理テクニック2:初めに食材のカットを済ませ、使うものごとにまとめておく
食材はあらかじめすべてカットしておくと、時短につながります。さらに、同じタイミングで使う食材をひとつの場所にまとめておくと効率的。ポリ袋に入れたりラップで包んだりして準備しておきます。
時短料理テクニック3:ゆでる食材は同じ鍋でお湯が汚れにくい順にゆでる
何度もお湯を沸かす手間を省くため、ゆでる食材は同じ湯でゆでるようにします。ただし、食材をきれいにゆでるため、お湯が汚れにくいものからゆでていくのがポイントです。トマトの湯むきやアスパラガスなどは先に、色が出やすいほうれん草や、穂先が取れやすいブロッコリーなどは最後にゆでましょう。
時短料理テクニック4:切らずに使える食材を積極的に取り入れる
切らずにそのまま使える食材を増やすと、カットする手間が省けて時短になります。トマト缶や魚の缶詰はさまざまな料理に使えるので常備しておくと便利です。乾物も旨みや栄養価が高いものが多く、調理がラクなのでおすすめ。生ものなら、魚は切り身、肉はひき肉などを取り入れるといいでしょう。
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時短料理テクニック5:何品か同時に作るときは“ほっとける料理”を入れる
複数の料理を同時並行で進めていくので、炒め物などの手を動かす料理と、目を離しても大丈夫な料理を組み合わせるのがポイントです。煮物やオーブン料理は加熱する時間はかかりますが、その間に他の料理を進められるので、結果的に時短になります。
時短料理テクニック6:炊飯しながらゆで卵を作る
卵サラダや料理の添え物など、何かと便利なゆで卵ですが、ゆで卵を作るためだけにお湯を沸かしてコンロを使ってしまうのは時間の無駄。生卵をアルミホイルに包んでお米を炊くときに一緒に入れると、ご飯が炊けるのと同時にゆで卵も作ることができます。
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時短料理テクニック7:一緒にできる下処理や味つけは同時に行う
揚げ浸しの漬け汁と煮物のだし、種類の違う肉の下味、食材の違う和え物や煮物で同じ味つけのものなどは、なるべく同時に調理をすれば効率アップ。また、複数の料理に使うことが多いにんじんは、1本まるごとせん切りにして電子レンジで加熱してから、複数の料理用に取り分けると便利です。
時短料理テクニック8:バットやアイスのディッシャーを使って計量する手間を省く
ハンバーグやシュウマイのタネなどを等分したいとき、1つ1つ計量していると時間のロスになってしまいます。また、目分量だと上手く等分にできないことも。バットに広げてから分けたり、アイスのディッシャーですくえば計量しなくても簡単に等分することができます。
時短料理テクニック9:揚げ物は、少なめの油で揚げ焼きにする
「汚れる、時間がかかる、油がもったいない」と、ついつい家庭で避けてしまいがちな揚げ物は、油の量を少なくして揚げ焼きにすると調理のハードルが下がります。キッチン周りも汚れにくく、油を使い切ってしまえば、油を固める処理をしなくてもそのまま洗えるので、片づけも格段にラクになります。
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時短料理テクニック10:シュウマイの皮は包まない! 省ける工程はとことんカット
1つ1つ包んでいると時間がかかってしまうシュウマイの皮は、かぶせるだけで包みません。省いても味に支障のない調理工程は、なるべく省く工夫をすることで、調理時間を減らすことができます。
時短料理テクニック11:2種類の料理を同時に焼いて品数を増やす
少し大きめのオーブンが自宅にあるなら、複数の料理をなるべく一度に焼いてしまいましょう。また、同じ食材でも、少し味を変えて同時に焼けば、それだけで立派な2品のおかずに。味つけを変えるだけで献立のレパートリーが増え、飽きずにおいしく食べることができます。
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教えてくれたのは……
米川春香(およね)
(よねかわ・はるか)
【PROFILE】
管理栄養士。出張料理サービス会社シェアダイン所属シェフ。社員食堂や保育園勤務を経て独立。IT企業でデリメニューの開発、調理、栄養教育などに携わる。保育園勤務などの経験から、小さな子どものいる家庭向け料理を得意とする。出張料理サービス会社シェアダインでは人気No.1シェフとして、テレビなどのメディアでも取り上げられるなど、注目を集めている。
(抜粋)
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著者/米川春香
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料理/神野佳奈子
料理アシスタント/鈴木苗久美、中村智春、神吉愛み子、米加田美希
スタイリスト/木村ゆかり
編集協力/上野真依
撮影/奥村暢欽、尾島翔太
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WEB編集/FASHION BOX