「根津美術館の国宝・重要文化財」展で尾形光琳を鑑賞｜結城アンナの偏愛探訪

『素敵なあの人』で新しく始まった、結城アンナさんがこよなく愛するものをジャンルを問わず隔月で紹介する新連載「アンナさんのぶらり偏愛探訪」。初回は、特にこぢんまりした美術館に惹かれるという大のアート好きなアンナさんが、ずっと行きたいと熱望していた根津美術館を訪れます。

今回訪れたのは……根津美術館

自分のペースで作品と向き合う時間が心地いい

アンナさんにとって美術館は、インスピレーションを高めることができる特別な場所。いままで訪れたさまざまな美術館のなかでも、パリのマレ地区にあるピカソ美術館や、ニューヨークのメトロポリタン美術館が心に残っていると言います。
「作品の所蔵数が多い広大な美術館は、あれも見たいこれも見たいと走り回って疲れてしまうから（苦笑）、いまはじっくり作品と向き合える小さめの美術館に惹かれます」

自分のペースで楽しみたいからと、鑑賞はもっぱらひとりで。
「同じ作品を見ても、美しいと感じる人もいれば、そうでない人もいる。アートには決まりがなくて、その人なりの見方でいいところも好き。それに、昔見た作品をいま見ると、全く違う印象を持つこともあるでしょう？ あのころ、この作品に癒やされたな、と思い出に浸るのも楽しいのよね。根津美術館は天井が高く、ゆったりしていて心地いいわ」と満足気です。

広々としたホールで仏像に見入るアンナさん。
「作品数が多すぎないので、ひとつずつじっくり見られるのがいいですね。窓の外に広がる庭園の景色も、開放感があって最高！」

開催中の企画展で見つけたアンナさんのお気に入り

『根津美術館の国宝・重要文化財』展で公開されている、古代中国の青銅器。「悪いものを追い払ってくれるような、強い意志が伝わってきます。強い力に守られたいという願いは、コロナ禍のいまに通じるものがあって、心にグッと迫ってきますね」

国宝 燕子花図（かきつばたず）屏風（左隻） 尾形光琳筆 日本・江戸時代 18世紀 根津美術館蔵（12/1～12/13展示）

自然の趣を残した庭園はまさに都会のオアシス

美術作品を鑑賞した後は、四季の移り変わりを肌で感じられる約17,000平方メートルの庭園を散歩。街の喧騒から隔絶され、深山幽谷の趣を味わえます。
「こんなに広くて、静かな庭園があるなんてびっくり。隠れた紅葉の名所だそうなので、ぜひまた訪れたいわ」

緑が美しい人気のNEZUCAFÉで一服

入館者のみ利用できるカフェは、どの席からも庭が見える隠れ癒やしスポット。
※現在は感染対策のため、席数を減らして営業中。

根津美術館

アートはもちろん、庭園や建物も魅力的

実業家、根津嘉一郎氏が蒐集した日本・東洋の古美術コレクションを中心に展示。『根津美術館の国宝・重要文化財』展では、所蔵するすべての国宝と重要文化財95点を公開。本館は建築家、隈研吾氏の設計。

Information

住所：東京都港区南青山6-5-1
電話番号：03-3400-2536
開館時間：10時～17時（入館は16時30分まで）
休館日：毎週月曜日（祝日の場合は開館し、翌火曜日休館）
入館料：「財団創立80周年記念特別展 根津美術館の国宝・重要文化財」（11月14日～12月20日）一般¥1,500
※日時指定予約制です。事前にホームページにて日時指定入館券をご購入ください。
http://www.nezu-muse.or.jp

PROFILE／結城アンナ

（ゆうき・あんな）

タレント。雑誌やイベントの出演など、幅広い分野で活躍。ファッションだけでなく、自分をいたわる暮らし方も支持されている。NHK／BSプレミアム「ザ・プロファイラー」に出演。
https://www.instagram.com/ayukihouse/

撮影／吉澤健太
ヘア＆メイク／森 ユキオ〔ROI〕
文／秋元恵美
（素敵なあの人 2021年1月号）

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WEB編集／FASHION BOX

公開日：2020.12.18