kazumiとワヌ山の和菓子の時間
『リンネル』で連載中の「kazumiとワヌ山の和菓子の時間」。kazumiが大好きな和菓子屋さんを仲良しのワヌ山さんと楽しく紹介していきます。今回はおしるこが絶品のお店をご紹介します。
神楽坂 紀の善
ワヌ山 「さ、さ、寒いワヌ……」
kazumi 「最近すっかり寒くなったよね! そんなときはあったかおしるこが一番だよ~」
肩がぎゅっとなる寒い日も、暑くてミイラになりそうな日も、神楽坂に行くといつも吸い込まれるようにほっとひと息つきに訪れてしまう「紀の善」。私的、神楽坂のパワースポットと呼びたいお店です。
よく注文するのは、看板メニュー「抹茶ババロア」ですが、冬の凍えた体が欲するのは、じわりと全身においしさが染み渡る「田舎しるこ」。
パカッとフタを取ると、立ち込める湯気のおいしいスチームにおもわず笑み。つややかなおしるこに、ほんのり焦げ目のついた小ぶりなお餅がふたつ並んで浮いており、鼻から抜ける焦げ目の香ばしさが、お汁粉の旨味をさらに引き立てます。口の中でほどける粒あんは柔らかな舌触りで、甘さも控えめ。添えられた塩昆布が全体を引き締め、見事なチームプレーに頷き、帰りのレジで手土産も買ってしまうのでした。
温かみのある木目を基調とした店内。2階にお座敷もあり、席幅がゆったりとしているので、お年寄りや子連れにも安心してひと息つけるお店。注文後にお茶とともにいただける「ぶたのお煎餅」にも癒やされます。
最高級の抹茶をふんだんに使うことにより、コクのある深みのある味わいに。鮮やかな色の抹茶の渋さと純正生クリーム、ほどよい硬さのあっさり小豆のコンビネーションが完璧で抹茶好きにはたまらない!
いただいた和菓子 田舎しるこ
良質な小豆を北海道から仕入れ、水あめは使用せず、昔ながらのシンプルな製法で丁寧にアク抜きしています。「豆を崩してはいけない」というポリシーは設けず味を一番に追求したこだわりのあんこはあっさりとして至福の味。
お店/神楽坂 紀の善
神楽坂下にある老舗の甘味処。老若男女誰にでも愛される名店。テイクアウトも可能で、おうちでも絶品和スイーツが楽しめる。
住所:東京都新宿区神楽坂1-12 紀の善ビル
電話番号:03-3269-2920
営業時間:11:00~19:00(火~土)、11:30~17:00(日祝)
定休日:月曜日
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PROFILE/kazumi&ワヌ山
モデル。和菓子文化コーディネーターと和スイーツセレクトマイスターの資格を持つ。
犬。口癖はワヌワヌ。ワヌ母(作者)と北陸地方に住む。甘いものに目がない。
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model:kazumi
illustration:wanuyama
photograph:Keiko Ichihara
(リンネル 2021年3月号)
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