60代のお得に暮らす賢いお金術|老齢厚生年金・医療費控除・住宅リフォーム助成金 etc.[ファイナンシャルプランナー直伝]

投資する前に家計の“棚卸し”を! 60代からのお金の使い方&節約術[FP監修]

60代の心豊かなお得生活/ゆるく引き締めお得に暮らす 60代の賢いお金術

節約は大切ですが、ケチケチするだけの毎日は楽しくありませんよね。引き締めるところを引き締め、楽しむところはきちんと楽しむのがベストです。そこで、ファイナルシャルプランナーで生活設計塾クルー取締役の内藤眞弓先生に最低限見直すべきポイントを教わりました。

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自分のお金を見直す

ずっと昔に契約した民間保険がそのままだったり、銀行や証券会社に言われるがまま投資を始めたりしていませんか? いまの自分に必要なお金の使い方について、専門家に聞きました。

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投資や保険より、家計の棚卸しが先決。医療保険はなくても大丈夫です。
「60代の方から多い相談は、具体的なトラブルや負債というより『いまのままで大丈夫か』『この先足りるか』というものです」と内藤先生は言います。それだけ皆さん、これからのお金が不安だということ。「退職金など大きなお金が入り、このまま預金していては金利も低いしもったいないな、と思ったときこそ要注意。銀行や証券会社がすすめる商品は、避けるのが無難です。その担当者がどんなにいい人であっても、です。投資が悪いわけではありませんが、投資の前にしなくてはいけないのが、“わが家のお金の棚卸し”です。いまいくらあって、毎年いくら必要か、まずは10年間分、貯金を取り崩していくことになる予定額を計算。そのうえで、次の10年後もお金に余裕がありそうだったら、よく考えてから、少額ずつ、自分のペースで、投資信託や外貨などの金融商品が自分に合うか様子を見ます。初心者向けの投資の本を2~3冊くらいは読んでからで十分です。投資後は、日経平均などの値動きと手持ちの商品の値動きの関係などを眺めておくといいでしょう。また、家計の棚卸しは、今後の生活スタイルを見直すきっかけにもなります。支出の中で、民間の医療保険や生命保険が負担になっているようなら、解約も考えましょう。保険会社に解約を伝えると、新しい保険をすすめられるかもしれませんが、高額療養費制度などもあるので、素敵世代は入らなくても大丈夫です。どうしても不安な人は、例えば、がんが心配ならがん保険だけにする、など保険料を減らす形でも。ただ漠然とお金の不安を抱えるより、自分のお金を見直し、以下の具体的なポイントを参考に、大きな節約、小さな節約を組み合わせて、楽しくお得な生活を満喫してください」

わが家のお金チェックリスト

自分の家にいくらお金があるのか、まずその金額を把握します。そこから毎月いくら貯金を取り崩していかなくてはいけないかを計算しましょう。10年後、20年後の残金をざっくり把握することが大切です。

□収入(年金含む)
□預金額(普通・定期・財形貯蓄)
□貯蓄型保険
□株式・債券・投資信託・外貨などの金融商品
□住宅資産
□車・宝石などの資産

見直しポイントをチェック!

もらい忘れや不必要な出費などがないか、お金の出入りをチェックしましょう。

もらえる! 特別支給の老齢厚生年金

現在、年金は65歳から支給が開始されるため、もらい忘れてしまう人が多いのが65歳以下の「特別支給の老齢厚生年金」。受給資格を満たしていれば、60~65歳の間にもらえるお金で、受給できる人には年金機構から郵送で通知がきます。その指示に従って申請をすればもらえます。これは、通常の年金と異なり、もらうのを遅らせても増えません。もらわずに放置すると時効になり、失効してしまうお金なので、年金機構からのお知らせには必ず目を通すようにしましょう。65歳からもらえる年金の受け取り方は、年金相談窓口で実際に試算してもらいながら、いくつかの選択肢から検討するといいでしょう。

控除される! 医療費控除

1年間で10万円以上医療費がかかった場合、医療費控除の手続きをすることで、所得控除が受けられます。生計をひとつにしている家族全員で、合わせて10万円以上であれば申請可能です。このほか、セルフメディケーション税制という、予防接種や定期健康診断といった一定の健康増進などの取り組みをした人が、所定の市販薬を1万2000円以上購入した場合に、超えた金額分が税金から控除される制度があります(上限8万8000円)。医療費や薬のレシートは捨てずに、1年間でいくらかかっているか計算するクセをつけましょう。

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安くなる! NHK受信料12か月前払い

NHKの受信料は2か月分、6か月分、12か月分と選んで支払うことが可能です。例えば衛星契約の場合、口座振替もしくはクレジットカードで2か月分ずつ支払うのであれば、4340円×6回=2万6040円。6か月分ずつであれば、1万2430円×2回=2万4860円。12か月分まとめての場合は2万4185円。12か月分まとめるのがいちばん金額は少なく済みます。

もらえる! 住宅リフォーム助成金

より快適に暮らすために、自宅のリフォームを考えている人も多いのでは? そんなときに必ず調べてほしいのが、国や自治体による住宅リフォームの助成事業。受給できる金額は各自治体やリフォームの規模で異なります。一般社団法人住宅リフォーム推進協議会のサイト(https://www.j-reform.com)などで検索が可能です。税金が控除される場合もあるので、税制優遇のチェックも忘れずに。これとは別に、すでに介護に必要なものであれば、手すりの設置など介護保険を使える場合もあるので、ケアマネージャーに相談しましょう。

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安くなるかも! 電気代、スマホ代などの固定費

家庭の支出を減らしたい場合、光熱費や保険料などの固定費の削減がいちばんの近道。60代以降の方がほったらかしにしがちなのが、電気代やスマートフォンの通信費代です。古い家電を使っているようなら省エネ家電にしたり、そもそもそんなに電気を使っていないなら、契約アンペアを下げることで毎月の支払いが減る場合も。スマホ代なら、契約したときよりももっと安いプランが出ているかもしれません。請求書の内容は必ず確認し、見直すクセをつけることが大切です。

お得! ふるさと納税

ふるさと納税は、寄付金上限額(所得によって異なる)内で、寄付したうち2000円を差し引いた金額が、住民税から全額控除してもらえる制度です。故郷に寄付したり、さまざまな地方の特産品などをお得な気分で楽しめると人気です。1年間で寄付先が5自治体までであれば「ワンストップ特例制度」といって、ふるさと納税をした自治体に書類を送るだけで確定申告をしなくてもいい制度があるので、面倒くさがりの人でも気軽にできるようになっています。

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教えてくれたのは……ファイナルシャルプランナー・生活設計塾クルー取締役 内藤眞弓先生

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ファイナルシャルプランナー・生活設計塾クルー取締役
内藤眞弓先生

【PROFILE】
1956年香川県高松市生まれ。大手生命保険会社に13年間勤務の後、ファイナンシャルプランナーとして独立。生活設計塾クルーのメンバーとして、ひとりひとりの事情、考え方に即した生活設計、保険の見直し、資産運用などの相談業務を行う。『医療保険はすぐやめなさい』(ダイヤモンド社)ほか著書多数。

 

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イラスト/ふじいまさこ
素敵なあの人 2021年9月号

※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
※ 掲載内容はすべて2021年6月20日現在の情報です。内容に変更が生じている場合もあるので、必ずご自身で最新情報をご確認ください

WEB編集/FASHION BOX

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