怒りにふりまわされない生き方ノート/怒りとどう付き合えばいいの?
日常生活を送るなかで、カチンときたらどのように対処すればいいのでしょうか。怒りへの対策は、「コミュニケーションの改善」「衝動のコントロール」「怒りにつながる認識の修正」の3つに分けられます。まずは、自分に必要な対策を選べるようになりましょう。
書籍『もう怒りで失敗しない! アンガーマネジメント見るだけノート』
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Key word 01:解決思考で考えると対策が見えてくる
怒りを味方につけて、毎日の暮らしを理想的なものにしたいのであれば、やってはいけないことがあります。それは「過去にさかのぼって怒りの原因を追求すること」です。たとえば、日報をきちんと書かない部下の態度にイライラしているとします。部下がいうことを聞かない原因を探しはじめると「あいつの性格がだらしないから」「前の上長がきちんと指導しなかった」「親の育て方が悪い」など、変えられないことばかりに目がいってしまいます。また、原因を探るのは過去を思い出す行為です。その過程でイライラさせられたことを思い出してしまい、怒りはさらに強まっていきます。大切なのは、「自分が怒りをコントロールして、どのようになりたいのか」を思い描くことです。
□原因思考より解決思考
□過去にさかのぼると怒りが増す
Key word 02:問題が解決したところをイメージしてみる
怒りにふりまわされない理想の自分は、普段怒りで困っている人ほどイメージしにくいものです。そんな人でも具体的になりたい自分を思い描くことができる、ミラクルデイ・エクササイズというテクニックがあります。「怒りを完璧にコントロールし、伝えたいことを伝え合える上手なコミュニケーションができた日」を想像しながら、以下の質問に答えていくエクササイズです。まずは、朝起きて最高の一日のはじまりをリアルにイメージしてください。【1】最初にいつものあなたとの違いに気がつくのは誰でしょうか?【2】そして、その人はあなたに向かってどんな声をかけてくれるでしょうか?【3】そう言われてあなたはどのような気分になりましたか?【4】その日はいつもと違うどのような行動をとりましたか?【5】この最高の一日とくらべて、今日(ミラクルデイ・エクササイズを行った日)は、100点満点中何点でしょうか?【6】この最高の日に近い一日は、最近ありましたか? また、それはいつだったでしょうか?
□最高の一日をイメージする
Key word 03:理性が働かない6秒をやり過ごす
衝動のコントロールに取り組むときに知っておきたいのは、怒りが生まれてから理性が働くまで6秒かかるということです。怒りで失敗してしまうのは、この理性の働かない6秒の間に衝動的な言動をしてしまうからです。逆に言えば、この6秒さえしのぐことができれば、余計な言動で損をする場面をなくすことができます。たとえば、相手に失礼なことを言われてカチンときてしまったとき。取り返しのつかないことを言ってしまう前にスキルを使います。スキルの種類はさまざまですが、自分が使いやすいものを事前に用意しておきます。すると、衝動にふりまわされるのを防げるので、6秒後に理性で判断した冷静な行動をとることができます。衝動のコントロールスキルは比較的すぐに身につけられ、繰り返すうちに自分の衝動を客観的に認識できるようになってくるので、後悔するような行動をとることが格段に減ります。
□理性が働くまで6秒かかる
□スキルで6秒をしのぐ
怒りが生まれたあとの6秒は理性が働きにくい
Key word 04:気持ちを上手に伝えてよい関係を築く
「これまでの自分は怒りの伝え方がよくない」「上手に自分の気持ちを伝えてわかってもらいたい」と感じた方は、コミュニケーションの仕方をあらためて考え直すのがおすすめです。怒りにふりまわされてしまう人は、怒りにまかせて言いたいことを言ってしまったり、怒りを誰かのせいにしたりしてしまいます。そうすると相手を困惑させてしまうばかりか、相手に反発されて言い争いになってしまいます。自分の怒りや不満を伝えたいときは、「自分がどんな気持ちか」「実際はどうしてほしかったのか」を伝えるようにします。また、上手なコミュニケーションという意味では、場合によっては怒りや不満を伝えないという選択肢を選べるようになるといいでしょう。「あとから考えてみたら、怒りを伝えるほどでもなかった」「怒りを伝えたら、かえって相手が逆上した」ということがないように、伝えるべきかどうかの基準をしっかり持っておくことが大切です。
□上手に伝えられる人の3つの特徴
1:自分のなかでの基準が明確
怒る基準が明確だと、相手は「この人はこうされると嫌なんだな」と理解ができます。それにより相手に嫌な行動をされることが減ります。
2:自分の感情の扱いがうまい
イライラしながら伝えると、それが相手に伝わってしまいます。いざというときに冷静でいられることが大切です。
3:ときには聞き流せる
自分の不満を伝えたときに、相手が逆上してしまう可能性があります。そこで反応せずに聞き流せると、話を前に進めることができます。
□とるべき選択肢はふたつ
リクエストを伝える
メリット→相手に気持ちが伝わり状況が改善する
あえて伝えない
メリット→関係悪化のリスクが減る
Key word 05:伝えるときは語彙を増やして「強い言葉」を避ける
自分が感じる怒りを、いつも同じ「ムカつく」や「最悪」といった、数少ない語彙でしか表現できないと気持ちは相手に伝わりません。そればかりか「親しい人に裏切られるような強い怒り」も「ちょっと肩がぶつかった程度の弱い怒り」も同じ「ムカつく」と表現してしまうと、自分のなかでの怒りがどのような感情なのか整理ができず、思わず手を出すなどの暴力的な行動に出てしまいます。自分の感情を正しく認識し、相手に伝えられるようになれば、相手に気持ちが伝わって、何より自分がラクになります。ただし、自分の気持ちを伝えるときに決めつけたり、強い言葉を使ったりするのは禁物です。「あなたはいつも~」「絶対に~」といった根拠のない思い込みからくる言葉は、相手の反感を買ってしまいます。相手のことではなく自分の感情を中心に伝えるようにしましょう。
□伝えるためには“言葉の引き出し”が必要
【○】気持ちが伝わり自分がラクになる
□相手が嫌な言い方を避ける
【×】どちらも決めつけすぎ
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監修/安藤俊介
イラスト/ふじいふみか
(steady. 2021年11月号)
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