怒りにふりまわされない生き方ノート/怒りの感情をコントロールするには?
人とのコミュニケーションがうまくいかなくて、イライラしてしまう……。ついイライラしてしまい損をするようであれば、これから紹介するスキルを実践してみるとよいでしょう。使いこなせるようになると、怒りの感情で失敗する恐怖心がなくなります。
書籍『もう怒りで失敗しない! アンガーマネジメント見るだけノート』
怒りに任せて失敗した経験は、だれしも身に覚えがあるはず。怒りに対する考え方、付き合い方から、激情に駆られて怒ることなく、スマートに注意したり、意思を伝えたりする方法まで、イラストで丁寧に解説! 現代人にとって必須のアンガーマネジメントの知識が満載。
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Key word 01:怒りを数値化するスケールテクニック
スケールテクニックは感じた怒りを数値化するスキルです。その怒りの頂点を10点として何点だったのかを頭のなかで数値化します。「急にぶつかってきた。ちょっとイラッとしたので3点」「服装をバカにされた。かなりイライラしたので5点」など、その場で数値化すると、自分の意識は怒りそのものではなく、採点のほうへ向きます。その間は怒りにまかせた行動はできなくなるので、6秒が経過し理性が働くようになります。このスキルは突発的な怒りをしのぐのに加えて、自分の怒りの傾向もわかります。同じできごとを経験しても何点をつけるかは人それぞれです。「自分は急なトラブルに対して、高得点をつける傾向がある」「Bさんがらみのできごとで、怒りの点数が高くなる」など、点数のつけ方で自分の価値観が理解できるようになります。
□点数で客観視できるようになる
Key word 02:言葉で自分を助けるコーピングマントラ
イライラしたときには、心のなかは動揺してしまって、冷静な判断ができなくなります。その動揺を言葉で落ち着かせるのが、コーピングマントラ。切り抜ける(コーピング)ための言葉(マントラ)という意味です。マントラ自体は、自分が落ち着けるものであれば、なんでもOKです。コーピングマントラは、言葉選びが重要です。「なんとかなる!」などはげまされるようなものが一般的ですが、ストレスを緩和できるようなものを選ぶ方法もあります。愛犬の名前や好きな食べ物の名前を唱えると、心が落ち着く人もいるでしょう。いざというときに自分を助けてくれるフレーズを探してみましょう。
□“お決まりのフレーズ”で心を落ち着かせる
□フレーズは自分が一番落ち着くものを
たとえば……
【1】はげまされる系……「なんとかなる! なんとかなる!」
【2】呪文系……「テクマクマヤコン テクマクマヤコン」
【3】ペット系……「キューちゃん、キューちゃん」
【4】食べ物系……「タピオカ飲みたい」
Key word 03:カウントバックで乱れた心を落ち着かせる
とにかく理性が働かない6秒をしのぐというコンセプトで考案されたのがカウントバックです。怒りが生まれたときに数字を逆算して数えて、6秒間をやり過ごします。なぜ逆算なのかというと、普通に「1、2、3、4……」と数えると、簡単すぎて怒りながらでも数えられてしまうから。無意識に数えられないように「100、97、94、91……」と100から3ずつ引いた数を数えるのが一般的です。ひとつの数字を数えるのに1秒でなくても構いませんので、意識が怒りに向かないように集中して、6秒間は頭のなかで数字を唱え続けるようにしましょう。
□強制的に頭を使う
□6秒やり過ごすためのルールを作る
Key word 04:ストップシンキングで思考を強制的に止める
怒りが生まれたときには、どんどん怒りの対象についての情報が頭のなかを駆けめぐってしまいます。どうにかして意識をそらすか思考を停止するかしないと、ますます怒りはエスカレートしてしまい、コントロールが難しくなります。そこで、イメージの力で強制的に思考を止めるのが、ストップシンキングというスキルです。おすすめなのが、頭のなかで真っ白な布や紙をイメージする方法。嫌なことを言われたときに「よし、思考を止めよう」と思っても難しいものですが、布や紙をイメージすると文字通り頭のなかを真っ白にできます。思考を停止できさえすれば、イメージは自由です。イメージの力を借りるという意味では、イライラを紙のようにくしゃくしゃにして、ゴミ箱に投げ捨てる想像をする方法もあります。
□イメージで頭を真っ白にする
□イメージを鍛えて切り替えやすく
〈単色の具体的なもの〉
・白い紙
・黒い幕
・一面の砂漠
など
Key word 05:グラウンディングで意識を上手にそらす
怒りで頭がいっぱいなとき、思考に集中してしまい、体の感覚や身のまわりのできごとには意識がいきません。そこであえて、怒りとは関係のない身近な物体に意識を集中させて、怒りをコントロールするスキルをグラウンディングと言います。宙に浮いてしまった思考を、地面(グラウンド)に着地させるイメージです。たとえば、職場で怒りが生まれてきたとき、手元にあるペンに意識を集中させるといいでしょう。それもただ「ペンがある」と認識するのではなく、色・形・メーカー・重さなど、細部にこだわって感じることが大切です。人は怒りを感じると、怒りの発端となった過去のできごとや、面倒な相手に対応する未来を想像したりして、さらに怒りをふくらませてしまいます。グラウンディングによって「今ここにある自分」を強く意識できるようになると、「今はそんなことに気をとられている場合じゃないな」とリセットできます。
□意識を身近なものに集中させる
□過去・未来ではなく“今”に集中する
マインドフルネスで心を整えてみよう!
ストレスを軽減する代表的な方法に、マインドフルネスがあります。マインドフルネスは、「今この瞬間」に集中することを目標としています。考えすぎたり、過去のことに思いをめぐらせるのをやめ、「今」に集中することでストレスが軽減し、集中力・記憶力・創造性・共感性が高まるといった効果が認められています。マインドフルネスの実践にはさまざまな方法がありますが、下記が代表的な方法になります。
【1】背筋を伸ばしてリラックスして椅子に座る
【2】自分の自然な呼吸に意識を集中する
【3】雑念が浮かんだときはそれを追い払おうとせずに、その雑念をただ意識する
【4】徐々に呼吸に意識を戻していく
【5】【2】〜【4】を繰り返す
怒りを感じたときは、頭のなかは怒りの原因となった過去のできごとか、仕返しをする未来のことでいっぱいになってしまいます。マインドフルネスを身につけて、ストレスをためにくい習慣を意識しましょう。
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参考にしたのはこの本!
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監修/安藤俊介
イラスト/ふじいふみか
(steady. 2021年11月号)
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