秘めたる世界が明るみに!TENGAのアンケート調査が示す「日本人女性の性」とは?

最新のテクノロジーを駆使し、女性特有の健康課題を解決していこうという商品やサービスである「Femtech(フェムテック)」が市場で注目を浴びています。その対象分野は、生理や妊娠、産後ケア、更年期、セクシュアルウェルネスと幅広く、女性のQOLの向上をサポートし、女性の一生に寄り添う新たな分野として期待されています。近年、メディアを通じてフェムテックに関する情報が増え、男性もこの分野に興味を持つ機会が増えています。

こうした背景のもと、『月刊TENGA』は、時代と共に変化する女性の「性」に焦点を当て、全国のZ世代からバブル世代までの2585人を対象に、“性生活”に関するアンケート調査を実施。特に世代差が出たZ世代(18~26歳)を軸に、ミレニアル世代(27~35歳)、Y世代(36~42歳) 、ロスジェネ世代(43~51歳)、バブル世代(52~57歳) との比較を通じて、その詳細な結果を分析しました。この調査は、一般的には話題にしづらい性に関する様々な事柄に迫る興味深い内容です。男性の方にもぜひ知っていただきたい真実が明らかにされているので、その内容をご紹介します!

▶▶フェムテックについて詳しく知るためには次の記事をチェック!
男性も他人事ではない“フェムテック”。現役産婦人科医師が解説!

出典:月刊 TENGA 第50号
月刊TENGA』とは?
「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」がビジョンのアダルトグッズメーカー・TENGAが定期的に発行しているニュースレター。TENGAの製品やニュースだけでなく、性にまつわる様々な調査結果やユニークな切り口の情報を発信! めちゃくちゃ面白いのでぜひご一読を!

【調査概要】
調査タイトル :全国の女性の性生活に関する調査
調査主体 :株式会社TENGA
調査方法 :インターネット調査
調査対象者 :全国 / 女性 / 18~57歳
世代 :Z世代(18~26歳) n=517、ミレニアル世代(27~35歳) n=517、Y世代(36~42歳) n=517、ロスジェネ世代(43~51歳) n=517、バブル世代(52~57歳) n=517
調査期間 :2023年6月30日~7月3日
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない場合があります

Chapter 01
【世代別比較】女性のセックス・セルフプレジャーの実態とは?

Z世代の35.0%がセックス未経験、42.9%がセルフプレジャー未経験

 

▶セックス、セルフプレジャーそれぞれの経験率では、Z世代の35.0%が「セックス経験が一度もない」、42.9%が「セルフプレジャー経験が一度もない」と回答。

セックスの頻度については、Z世代とミレ二アル世代の4割以上(Z世代44.1%、ミレ二アル世代48.9%)が、月1回以上と回答。セルフプレジャーはZ世代の4人に1人以上(26.1%)が、週1回以上の頻度でしていることがわかりました。

セルフプレジャーの初体験の年齢には若年化の傾向が!

▶初めてセルフプレジャーをした年齢を聞いた質問では、Z世代・ミレ二アル世代は「13~15歳」が最多となり、若年化の傾向がみられた一方で初めてセックスをした年齢を聞いたところ、全世代共通で最も多かったのは「19~22歳」であった。

セルフプレジャーに「ポジティブなイメージを持つ人」が多い傾向に

▶全世代の3割以上が「気持ちいい」というイメージを持っていることがわかった。また、Z世代の24.2%、ミレ二アル世代の23.6%が「ストレス解消、リラックスできる」と回答。デリケートゾーンへの関心の高さを感じることができる。

▶さらに、「パートナーのセルフプレジャー(マスターベーション)についてどう思いますか?」とたずねたところ、1位「パートナーがしたいなら、良いと思う」(58.6%)、2位「セックスとは別で必要なことだと思う」(24.6%)という結果で、ポジティブなイメージが上位に。また、「性生活を楽しんでいる人のことをどう思いますか?」という質問では、女性全体の42.7%が「人生を楽しんでいると思う」、42.3%が「素敵だと思う」と回答し、半数近くの方が性にオープンな人に対してもポジティブな印象を持っていることがわかった。

セックスにおける最優先事項を聞いたところ、
全世代共通で「自分が快感を得られること、気持ちいいと思えること」

▶セックスにおける最優先事項を聞いたところ、全世代共通で、「自分が快感を得られること、気持ちいいと思えること」が1位という結果に。

セックスの目的には世代差があり!
Z世代の3割以上が「相手が快感を得るため」、
ミレ二アル世代の3割以上が「自分が快感を得るため」

▶各世代上位2位までに「愛情を確かめ合うため」「相手とのコミュニケーションをとるため」がランクインしました。また、Z世代の3割以上が「相手が快感を得るため」と回答している一方で、ミレ二アル世代の3割以上、ロスジェネ世代・バブル世代は2割以上が「自分が快感を得るため」と回答し、世代差がみられた。

(WRITER’S VOICE)
セックスにおける目的と最優先事項を考察すると、女性が受け身ではなく積極的にセックスを楽しんでいることが浮かび上がります。特に興味深いのは、Z世代の女性が3位に「相手が快感を得るため」を挙げている点。月刊TENGAの以前の調査でも、Z
世代の男性は、セックスの際にパートナーを気遣う傾向が他の世代よりも高かったことが示されていました。この傾向から、Z世代はお互いを尊重し合い、良い関係を築くことに重きを置いているのかもしれません。

Chapter 02
【世代別・都道府県別比較】 フェムテック・フェムケアの実態

フェムテック・フェムケアの認知度は全世代2割以下!

▶女性全体で、“フェムテック”の認知度は16.1%、“フェムケア”は15.7%という結果に。世代別では、“フェムテック”の認知度が最も高い世代は、ロスジェネ世代(18.6%)で、“フェムケア”の認知度が最も高
い世代は、Y世代(17.2%)。“フェムテック”も“フェムケア”も「言葉も意味も知っている」と回答したのは、全世代1割以下という結果に。

(WRITER’S VOICE)
近年、雑誌やSNSなどのメディアでも取り上げられているイメージがありますが、誰もが知っている言葉として浸透するにはまだまだかかりそうですね。

“フェムテック”認知度1位は東京都・千葉県、“フェムケア”認知度1位は千葉県!

▶“フェムテック”の言葉の認知度1位は東京都・千葉県、“フェムケア”の言葉の認知度1位は千葉県でした。

▶また、“フェムテック”の「言葉も意味も知っている」と最も多く回答したのは神奈川県(12.7%)、“フェムケア”では神奈川県・千葉県・宮城県(14.5%)と、言葉の理解度と認知度でランキングが変わりました。

▶「言葉も意味も知らない」の回答数が多かった最も認知度が低い都道府県は、“フェムテック”は愛知県・島根県・宮崎県(92.7%)、“フェムケア”は高知県(94.5%)でした。

Z世代・ミレニアル世代の5割以上が「月経管理アプリ」を利用。
若い世代の方がフェムテック・フェムケアアイテムに関心が高い傾向

Z世代・ミレ二アル世代の5割以上が「月経管理アプリ」を、約2割が「低用量ピル」を利用しているという結果に。一方で、Z世代の約3割、Y世代の約4割、ロスジェネ世代・バブル世代の半数以上が、フェムテック・フェムケアのアイテムを特に使ったことがないということもわかった。

いかがでしたか? 日本女性のリアルな性事情、とても興味深い結果でした。特に「セルフプレジャーの経験が一度もない」と回答した人が全世代に3割もいること、さらにセックスの目的に世代差があることに驚きました。また、Z世代を中心にセルフプレジャーにポジティブなイメージがあることは素敵なことだと思いました。TENGAの「iroha」など、美容家電のように見た目もかわいくておしゃれなセルフプレジャーグッズが増えたことや、雑誌やSNSでの取り上げられ方も影響しているかもしれません。けれど、ひとつショックだったのは、“フェムテック”と“フェムケア”について言葉も意味も知っている人が全世代1割以下という点。個人的には5割は浸透していると思っていました(泣)。これからもフェムテックに関する認知度向上と、女性の健康や悩み解決に役立つ情報を提供していく必要があると感じました。

文=鈴木恵理子

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