食生活は変わらないのに太った、おなかまわりがぽっこりしてきた……。そんな大人世代の脂肪の悩み。40代以降は特に、健康に悪影響を及ぼす内臓脂肪も見逃さず減らすことが大切です。体内時計をととのえる、理想の食事とは?朝食・昼食・夕食それぞれで推奨の食べ物をまとめました。
教えてくれたのは……
柴田重信 先生
早稲田大学理工学術院教授。専門の「時間生物学」を背景に、時間軸の健康科学を推進。共著に『食べる時間を変えれば健康になる』(ディスカバー・トゥエンティワン)。
体内時計リセットのためには【3大栄養素】を入れたボリュームのある食事を
体内時計を利用して痩せるには、朝食をしっかりとるのが大前提。けれど、パンやおにぎりだけではリセット効果は薄いというデータがあります。炭水化物、たんぱく質、脂質をバランスよくとることが大切です。
朝食では、インスリンがよく出るものを食べるのが大切なので、GI値が高い炭水化物は朝食でとるとよいでしょう。脂肪もとるとよく、なかでも脂ののった魚がおすすめ。
朝は吸収率がよいので、サプリメントも朝にとるのがおすすめです。
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★《炭水化物》朝、米やパンを食べるのは体内時計リセットにとても有効
朝食でのリセットに欠かせない炭水化物。ヨーグルトや果物だけの朝ごはんではなく、白米やパン、うどんなどGI値が高い炭水化物を食べることが大切。ちなみに、イモ類の炭水化物にはリセット効果はあまり望めません。
★《たんぱく質》主食に足す1品はたんぱく質で!卵や牛乳、チーズでもOK
朝は、面倒だからとパンだけになっていませんか?体内時計を動かすには、炭水化物にたんぱく質を組み合わせることが大切。牛乳やヨーグルトでも卵料理でもOKなので、単品メニューではなく、おかずをプラスして。
★《脂質》インスリンが出やすい青魚の脂が朝食に最適
体内時計を動かす効果がいちばん大きい脂質は、ずばり青魚の脂。とくにツナの油はインスリンを分泌させ体内時計を動かすことが、動物実験でわかっています。朝食メニューが焼き魚であれば、たんぱく質もとれて一石二鳥。
理想の朝食は?
《和食》
白いごはんに脂ののった青魚やアジやサンマの干物、お味噌汁や納豆でさらにたんぱく質がプラスされる、理想の朝食です。
《洋食》
白い食パンのサンドイッチの中身は、ツナが最適です。サラダには、魚油と同じような効果をもつアマニ油やえごま油をたらして。
理想の昼食は?
▶︎好きなものを食べてOK。たんぱく質や脂質で腹持ちもよく
外食になる人も多い昼食ですが、このあともエネルギーを消費するので、好きなものを食べてよい時間です。素うどんよりは天ぷらうどんなど、炭水化物だけではなく、たんぱく質や脂質を一緒にとったほうが腹持ちがよく、栄養バランスもよくなります。甘いものを食べたい人は、急激に血糖値が上がらない昼食後のデザートにするのがおすすめ。
理想の夕食は?
▶︎脂肪分の少ないメニューで炭水化物は控えめに
夕食は、朝、昼に対してボリュームを控えめにすること。とくに、この時間にとる炭水化物は、量を少なくするか、そばなど低GI値のものを選んで。消化に時間のかかる油ものも控えたほうがいいでしょう。寝る時に高血糖のままだと中途覚醒しやすくなります。重めの夕食をとってしまったら、テキパキと後片付けをするなどカロリー消費を。
ダラダラ食いは避けて!
決まった時間に食事をとることは、体内時計を順調に動かすために大事なこと。小腹が空いたらお菓子をつまんで、結局食事の時間におなかが空かずに抜いてしまう……では、体内時計が狂いやすいパターンです。
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text_Ema Tanaka
illustration_Maiko Matsue
edit_Satoko Ishikawa[vivace], FASHION BOX
(大人のおしゃれ手帖 2019年8月号)
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