【Femtech】自分のからだは自分で守る「避妊」のススメ

仲のいい同性の友人ともなかなか話せない「避妊」の話。日本は海外に比べると女性の「避妊に対する意識」がまだまだ低い国なのだそう。避妊のためにコンドームをつけない理由として「雰囲気を壊したくない」「(コンドームなしのSEXの)断り方がわからない」などのコメントがあるけれど、コンドームを付けてほしいという気持ちは、相手の気持を尊重するのとは別次元のお話! 性行為の先にある「予期せぬ妊娠」や「性感染症リスク」をなくすため避妊について正しい知識を身に着けましょう。避妊について、表参道レジュパメディカルクリニック院長の平田玲奈先生にお伺いしました!


表参道レジュパメディカルクリニック
院長 平田玲奈先生
形成外科、皮膚科に携わったのち、美容医療の分野へ。アンチエイジング医療、美容婦人科のエキスパートとして大手美容外科クリニック院長就任後多くの症例を経験。2020年に、健康・美容・修復医療の全てが叶うホリスティックなメディカルクリニック「表参道レジュバメディカルクリニック」を開院。https://rejuva.jp/

最近は若い世代で性感染症が増加傾向に!

 

「日本の場合、女性がコンドームを用意していたり、コンドームを付けてとパートナーにお願いすると、“SEXしなれている”女性と思われるのでは、と考えてしまう事が多いようです。海外だとむしろ逆で“自分の体を大切にしているちゃんとした人なんだな”と考える傾向にあるんです。日本とはまったく逆の考え方ですよね」(平田先生)

「パートナーが一途な人で他の人とは遊んでいないから大丈夫」、「パートナーは風俗などに行っていないから大丈夫」という考え方もリスクが高いそう。実際に、国立感染症研究所の調査では、梅毒の感染者のうち、風俗を利用したことのある男性や風俗で働いている女性は約4割程度で、それ以外、恋人間での感染は約3割程度だそう。

「性感染症は、初期は無症状なことも多いので、自分が感染しているかどうかわからず、他の人と性行為をすることで、相手にも感染させてしまう事が多いんです。性感染症は、症状がなくても治療しないままなら、SEXによって感染を広げてしまう可能性があります。また、自分のパートナーが今はあなたとしかしていなくても、その前の恋人が感染していたら、性感染症になっているかもしれません」(平田先生)

性感染症になったことで将来子供が欲しいと思ったときに不妊の原因になることもあるそう。

「不妊症の原因の一つとされるクラミジアも自覚症状のあまり出ない性感染症の一つ。クラミジアになった自覚のないまま放置したことで卵管がダメージを受けると、排卵後に腹腔内に排出された卵子を取りこめなくなるピックアップ障害を起こしてしまうことがあり、これが不妊症の原因となることもあります。将来、子供が欲しいと思ったときのためにも、性行為をする際は、きちんとコンドームを付けることが大切です」(平田先生)

「ピルを飲んでいるから、コンドームはつけなくていい」という考えも大きな間違い。

「ピルを飲めば確かに妊娠はしませんが、直接の行為は性感染症のリスクに繋がるので、コンドームで予防することが大切です。また、ピル自体も正しい飲み方をしないと高い避妊効果は得られません。避妊や性感染症に対して正しい知識を持って、相手に自分の意思を伝えること。それが自分を守ることに繋がります」

自分を守れるのは自分自身。正しい知識と行動で自分を大切にしながら恋を楽しみましょ♡

TEXT=REMI SATO

 

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