命に関わる病気を発症する原因になりうる「高血圧」。最悪のケースにならないためにも、きちんと生活を改善して予防していくことが大切だといわれています。医師の板倉弘重先生は予防のためにふくらはぎのマッサージをおすすめしています。
《目次》
教えてくれたのは……
板倉弘重(いたくら ひろしげ)
【Profile】
医学博士。芝浦スリーワンクリニック名誉院長、品川イーストワンメディカルクリニック院長。東京大学医学部卒業。同大学第三内科講師、国立健康・栄養研究所臨床栄養研究部長を経て、現職。赤ワインなどに含まれるポリフェノールの抗酸化作用を世界で最初に発見。著書に『大丈夫! 何とかなります 血糖値は下げられる』(主婦の友社)『スボラでも血圧は下げられる!』(宝島社)など
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高血圧は、安静状態で血圧が慢性的に正常値よりも高い状態をいいます。高血圧は血管に大きな負担を与えます。そのため、そのまま放置しておくと、血管の内壁が傷ついて硬くなり、動脈硬化を起こしやすくなります。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる重大な病気の原因になるので、大変危険です。
高血圧は自覚症状がないため、気がついたら重い病気になっていたというケースも少なくありません。そのため、生活習慣などを改善して血圧を下げ、予防することが大切です。血圧を下げるには、マッサージなどをして血管を刺激し、血流をよくすることがポイントです。おすすめは、ふくらはぎのマッサージです。
【血圧を下げる方法(1)】ふくらはぎをもむと血行がよくなり血糖値も安定
ふくらはぎには、人間の体の中で二番目に大きな筋肉があり、下半身の血液を心臓に押し戻すポンプの役割があります。そのため「第二の心臓」と呼ばれています。長時間同じ体勢で座ったり運動不足だったりしてふくらはぎの筋肉が衰えると、下半身の血流が悪くなり、高血圧を招きやすくなります。そのため、ふくらはぎをマッサージして血管を刺激し、血流をよくすることが大切です。
1:ふくらはぎの内側をもむ(3回)
2:ふくらはぎの外側をもむ(3回)
まずは、すねに沿った内側ラインに両手をあて、下から上へもみ上げます。これを3回くり返します。次に外側ラインを同様に、下から上へもみ上げることを3回くり返します。冷えを感じたら積極的に行いましょう。
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【血圧を下げる方法(2)】末端をさすって血流促進
ふくらはぎに限らず、体の末端部分は血流が悪くなりがち。体が冷えていると感じたら、両手、両足をマッサージしたり、グーパーと開いたり閉じたりして筋肉を動かし、血管を刺激して血流をよくしましょう。
つま先立ちする
つま先立ちをするとふくらはぎの筋肉を刺激するので、血流の悪化を予防できます。つま先で立つだけでよいので手軽に取り組めます。家事をしているときや電車通勤中などに行うとよいでしょう。
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足をもむ
足を両手で包むように持ち、両手の親指を押し当てたり、手のひらでもんだりしてマッサージします。また、足首を持ってぐるぐると回すのも血管がほぐされるので、血流改善になります。
手のひらをもむ、さする
手の甲や手のひらを指の腹を使ってまんべんなくもみほぐします。手の指は逆の手の親指と人さし指で1本ずつつまみ、根元から指先をマッサージします。
【血圧を下げる方法(3)】5本指ソックスのおすすめ
5本指ソックスにより足の指の間が自然と広がり、血流促進につながります。末端の血流が促進されることで冷え性が改善され、またリンパの流れもよくなるため足のむくみの解消にもなります。
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(抜粋)
TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』
監修:飯田 潔、板倉弘重、工藤孝文、木野村朱美、渡辺淳也
編集・ライティング/矢作美和、古里文香、茂木理佳、川上 萌、千葉琴莉、相澤美沙音(バブーン)
WEB編集/FASHION BOX
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