お腹の中についてしまった内臓脂肪。この内臓脂肪を落とすために栗原毅先生は肉と卵をたくさん食べることを推奨しています。その理由とは一体何なのか、詳しく教えてくださいました。
教えてくれたのはこの方
栗原 毅(くりはら たけし)
1951年新潟県生まれ。医学博士。北里大学医学部卒業。栗原クリニック東京・日本橋院長。前慶應義塾大学特任教授、前東京女子医科大学教授。主な著書・監修書に『誰でもスグできる! みるみるコレステロールと中性脂肪を下げる200%の基本ワザ』『誰でもスグできる! 肝機能をみるみる高める200%の基本ワザ』(ともに日東書院本社)、『血液サラサラで美人になる!』(マガジンハウス)、『糖尿病の食事はここだけ変えれば簡単にヘモグロビンA1cが下がる』『〈卵と肉〉が糖尿病に効く!』(ともに主婦の友社)、『1日25gのチョコが効く! 脂肪肝はちょっとしたコツでラクラク解消する』『“糖質ちょいオフ”で今すぐできる! 中性脂肪を自力でみるみる下げるコツ』(ともに河出書房新社)、『ズボラでも中性脂肪・コレステロールは下げられる!』(宝島社)など。
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肉と卵をどんどん食べる
内臓脂肪を落とすために実践したいのが、動物性たんぱく質をたっぷり含む「肉と卵をどんどん食べる」ことです。その理由は、たんぱく質は「中性脂肪の原料ではない」ことと、「アルブミン値を上げる」ことにあります。
アルブミンとは、血液中に含まれるたんぱく質のことで、アミノ酸(栄養素)などを運搬する役目を持ちます。アミノ酸は人の体を構成する物質で、筋肉、血管、髪、皮ふなどの材料になります。アルブミン値は血液検査で調べることができ、厚生労働省が定めた基準値は、3.8~5.3g/dl(デシリットル)。栗原クリニック東京・日本橋では4.5g/dlが目標値です。
アルブミンが不足すると、せっかくの栄養素が必要とする部位に運ばれず、貧血や免疫力の低下、筋肉や骨の弱化などの「新型栄養失調」の症状が出始めます。
一方、4.5g/dl以上になると、筋肉がしっかりしてきます。筋肉には脂肪をエネルギーに変えて消費するという機能もあるため、痩せやすく太りにくい体質になるほか、血中中性脂肪値も下げることができるのです。
アルブミン値を上げるには、肉をしっかり食べることが一番。肉をあまり食べられない方は、卵でもOKです。毎日2~3個の卵を食べていれば、アルブミン値は自然に上昇していくはずです。
また、卵をたくさん食べてください、というと、「コレステロール値が上がる」と心配する方もいますが、「卵がコレステロール値を上げる」という説は間違いです。
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肉と卵はどれくらい食べればいい?
1日に摂るべきたんぱく質の量
=体重と同じグラム数
(60kgの人なら60g)
含まれるたんぱく質の目安
■肉100g=20g
■卵1個=10g
■豆腐半丁=10g
60gのたんぱく質を摂るには?
■例1. 肉150g+卵2個+豆腐半丁
■例2. 肉200g+卵2個
■例3. 肉100g+卵4個 など
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たんぱく質の摂取量を増やすお助け食材
サバ缶
肉があまり得意ではないという方は、魚でもOK。魚の中でも特に、中性脂肪を減らす効果もあるサバ缶がおすすめです。
大豆缶
食物繊維が豊富で、カロリーが低めの良質な植物性たんぱく質を豊富に含む大豆缶もまた、たんぱく質摂取の強い味方です。
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(抜粋)
TJ MOOK『決定版! 内臓脂肪を落とす名医のワザ』
監修:栗原 毅
編集・執筆/株式会社はる制作室、真瀬 崇、坂本夏子
編集・執筆協力/常井宏平
本文イラスト/仲西 太、桜井葉子
撮影/中川晋弥
イラスト・写真協力/Shutterstock、photolibrary
WEB編集/FASHION BOX
(TJ MOOK『決定版! 内臓脂肪を落とす名医のワザ』)
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