畳の部屋で見られる「床の間」。洋間が主流になりつつある家の中でも、隙間を使うことで床の間のように見立てることができるのだとか。インテリアスタイリストの石井佳苗さんが隙間を活かした部屋づくりを教えてくださいました。
隙間を活かして床の間に飾りすぎないのがコツ
洋間が主流となった日本の家ですが、飾りの場を持つことは、心の余裕のためにも大切にしたいこと。床の間はなくても、家のあらゆる“隙間”を床の間に見立てることができます。
例えば、廊下の突き当たりや、窓と窓の間、玄関ホール。マンションであれば梁でできたデッドスペースなども活かすことができます。その隙間にチェストやテーブル、椅子など小ぶりの家具を置いて場をつくります。
センスよく飾るコツは、飾りすぎないこと。床の間をお手本に、壁に一つ、家具の上に一つを心がけると印象的な“床の間”に。植物で季節感を演出するのもおすすめです。
気に入って買ったのに飾る場所がなくてしまい込んでいたオブジェやアート、デザインの利いた日用の道具も飾って楽しみましょう。
ベンチや小テーブルを見立てる
玄関など、人を招き入れる場には、横幅が広く、のびやかな“見せ場”がつくれるベンチがおすすめ。中央に合わせず、ずらして配置するのがポイントです。
ウッドベンチ¥55,000、カラフェ¥31,000／アスティエ・ド・ヴィラット（ともにオルネ ド フォイユ）、サークルのオブジェ UNKAI ¥12,000／チプラスタヂオ （水犀）、その他／スタイリスト私物
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小テーブルで廊下の突き当たりを床の間に
殺風景になりがちな廊下の突き当たりに、小さなテーブルを。バタフライテーブルなど折りたたみ式や、奥行きの浅いコンソールテーブルがおすすめ。壁にモロッコのタペストリーを。
バタフライテーブル¥75,000（オン・ザ・ショア）、グラスベース¥7,200、モロッコのタペストリー¥22,000（ともにオルネ ド フォイユ）
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こんな場所を床の間に
⇒ 玄関
⇒ 柱の前
⇒ 窓と窓の間
⇒ 廊下の突き当たり
本来の床の間も柱に囲まれた小さな一角。今の家を見渡してみると、柱と柱の間のくぼみや、小さな踊り場など、活かせていない場所があるはずです。そんな小さなスペースを床の間づくりに。
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Ishii’s Room
背の低い家具は壁面も活かせる
奥行きの浅いベンチは隙間に収まるので収納にも使えます。壁にオブジェで床の間風に。
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教えてくれたのは……
石井佳苗（Kanae Ishii）さん
【Profile】
インテリアスタイリスト。イタリアの大手家具メーカーに勤務後独立。現在はインテリアや暮らしまわりのスタイリストとして、雑誌、書籍、CMなど様々なメディアで活躍中。リノベーションした1LDKのマンションに3匹の猫と暮らす。著書に『Love Customizer No2 DIY×セルフリノベーションでつくる家』（エクスナレッジ）など。
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（抜粋）
マルチメディア『リンネル特別編集 Heima 私になれる住まいの選択』
著者：石井佳苗
責任編集：石井佳苗
エディトリアルディレクション：竹田理紀（mineO-sha）
編集協力：小沢理恵子、佐々木信子
アートディレクション：武田昌也
Photograph：Kiyoko Eto
WEB編集：FASHION BOX
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