喫煙の習慣や過度の飲酒、偏った食生活、運動不足など、悪い生活習慣を送っていると、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な血管病を引き起こす動脈硬化の進行スピードが加速する、と医学博士の島田和幸先生は言います。今回は、そんな生活習慣の中でも偏った食生活に注目して、塩分&カロリーをコントロールする必要性について島田先生に伺いました。
塩分の摂り過ぎとカロリー過多に注意
食生活の善し悪しによって、動脈硬化の進行スピードは速くもなり、遅くもなります。食生活に限っていえば、動脈硬化の進行に大きな影響を与えるのは、塩分の摂り過ぎとカロリー過多の2点といえます。塩分とは、食事によって摂取するナトリウムの量を指します。塩辛い食べものを食べ過ぎると、血中のナトリウム濃度が高くなるため、それを薄めようとして血管の外から浸透圧によって水分が流入します。その結果、血液量が増えて、血圧が上昇します。食事のカロリーは、主に脂質と糖質の量によって決まります。脂質と糖質を摂り過ぎると、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が多くなり、動脈硬化を進行させてしまいます。
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高カロリーの食事は動脈硬化をまねく
1. 高血圧や高血糖、喫煙などの刺激により、血管の内膜の内側に並ぶ内皮細胞の層が傷つく
2. 内皮細胞の傷に単球(白血球)が付着して、傷のすき間から内膜の中に侵入する
3. 2の単球が異物を食べて処理するマクロファージに変身する
4. 摂り過ぎて血中に残された悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が小型化して内膜の中に侵入し、活性酸素によって酸化する
5. 酸化した悪玉コレステロールを異物とみなし、マクロファージが捕食する
6. 悪玉コレステロールを食べたマクロファージが、泡沫細胞に変身する
7. 内膜の中に泡沫細胞が蓄積し、おかゆ状の脂を含んだこぶ(プラーク)になる
8. こぶができた部分の血管は、厚く硬くなって動脈硬化となり、内腔(血液の通り道)が閉塞する
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このコンテンツの監修者は……
島田和幸(しまだ・かずゆき)さん
【Profile】
東京大学医学部卒業。医学博士。新小山市民病院 理事長・病院長。
東京大学第三内科、米国タフツ大学、高知医科大学、自治医科大学で、講師・教授職や病院長職などを歴任。2010年、日本高血圧学会理事長に就任。2012年、小山市民病院の病院長に就任し、2013年、新小山市民病院へ改称とともに現職となる。同年、自治医科大学名誉教授となる。第8回日本心臓財団研究奨励賞、日本高血圧学会栄誉賞などの賞歴がある。『内皮細胞が活性化する食習慣で一生切れない、詰まらない「強い血管」をつくる本』(永岡書店)、『強い血管をつくる本』『詰まらない・切れない! 血管を若返らせる50の習慣』『強い血管をつくる食べ方』『専門医が教える 日本一おいしい減塩レシピ』『強い血管をつくる習慣』(すべて宝島社)、『薬を使わず血圧を下げる』(幻冬舎)、『血圧サージに殺されない50の方法』(自由国民社)など著書・監修書多数。
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(抜粋)
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監修:島田和幸
構成・編集・原稿:西田貴史(manic)
イラスト:MICANO
WEB編集:FASHION BOX
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