わたしたちは、食べた物を消化吸収することでココロとカラダを維持しています。しっかり食事をしていても、きちんと消化吸収されなければ細胞に栄養が届かず、不調の原因になります。便秘や下痢、においの強い便、お腹の張りなどをはじめとする、腸の機能低下は「栄養型うつ」につながると栄養専門精神科医の奥平智之先生は言います。詳しくうかがいました。
腸が元気になればココロも元気に!
重要なのは、腸の健康。便秘や下痢、においの強い便、お腹の張りには要注意です。腸の機能低下は、栄養型うつのリスク要因。腸の状態がよくなれば、不調が早く改善する可能性もあります。
腸内には、多種多様な細菌が生息しています。大切なのは、これらの細菌の多様性とバランスです。発酵食品や水溶性・不溶性の食物繊維を意識して摂り、善玉菌優位の腸内環境を整えましょう。
腸内環境が整うと、免疫力の向上や善玉菌によるビタミンB群の生成が期待できます。善玉菌は水溶性食物繊維やオリゴ糖を材料に短鎖脂肪酸をつくり、炎症を抑えたり食欲をコントロールしたりします。セロトニン・ドーパミン・GABAなどの脳内神経伝達物質にプラスの影響も。腸の状態をよくするには、ビタミンA・D、亜鉛、鉄など、腸粘膜の代謝をよくする栄養素も重要です。
一方、有害菌や糖類、小麦のグルテンなどは、腸内の微細な炎症やリーキーガット症候群 を引き起こすことも。慢性化すると腸粘膜の機能が悪化し栄養の吸収低下の一因になります。
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腸をよくするということは腸に良い物を意識するだけでなく腸を悪くする物を排除することも重要です。
One Point
腸によいものをしっかり補ってもよくならないときは、有害なものを減らしてみる!
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教えてくれたのは……
栄養専門精神科医・漢方医・認知症専門医
奥平智之(おくだいら・ともゆき)先生
【Profile】
日本栄養精神医学研究会 会長/医療法人山口病院 副院長(埼玉県川越市)。「メンタルヘルスは食事から」をモットーに『栄養精神医学』を取り入れた臨床を行う。鉄欠乏の女性を「鉄欠乏女子(テケジョ)」、栄養の問題に起因するメンタル不調を「栄養型うつ」と命名し、栄養の大切さを啓蒙している。特別支援学校校医、産業医、埼玉若手漢方医会会長、日本うつ病学会評議員・双極性障害委員会フェロー、食事栄養療法倶楽部代表。HPはコチラから。
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(抜粋)
書籍『「栄養型うつ」は食事で防ぐ! 奥平式うつよけ簡単レシピ』
著者:奥平智之
イラスト:植本 勇
構成・編集:小西眞由美、西垣一葉(春燈社)
WEB編集:FASHION BOX
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