どんなに健康に気を付けていても、生きている限り病気は避けられないもの。いざ病気になってしまったとき、早く治すために自分でできることのひとつとして、“医者や看護師に対して我慢をしない”ことがあるという。薬や治療法について納得するまで質問したり、少しでも具合が悪ければすぐに伝えたり……。専門家らが「厄介な患者ほど免疫力が高い」という理由をご紹介。
≪目次≫●わがままな人ほど免疫力が高い!?
●免疫力はメンタルにも左右される
●教えてくれたのは……
わがままな人ほど免疫力が高い!?
わがままで頑固、そのくせ口が達者……そんな人が近くにいたら閉口させられてしまうに違いない。しかし、医学博士の石原結實氏によれば、病気治療においては、そうした厄介な人のほうが治癒率が高いという結果があるという。そこには「精神免疫学」が大きく関与している。「訴えが多く、手のかかる患者」や「いうことをきかない患者」ほど免疫力が高い傾向にあるというのだ。
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免疫力はメンタルにも左右される
免疫力の高さは回復力につながる。実際、がんの種類も進行度合いもほぼ同じで、治療法も変わらないにもかかわらず、どんどん回復する人と、急激に悪化する人がいることが多分にあり、そこに心理的要因が関与しているということが精神免疫学で明らかにされつつあるというのだ。同様の研究はアメリカでもなされている。ピッツバーグ大学の心理学者サンドラ・レビィ博士が、症状はほぼ同じ乳がん患者75人を1年間追跡調査したところ、69人の生存患者はみな「医師や看護師に対する訴えや質問が多く、とても手のかかる」存在だったという。つまり、訴えが多ければその分、NK(ナチュラルキラー)細胞をはじめとする白血球が活発に働き、免疫力が高まっていくようだ。
●免疫力の豆知識:早く治りたければ、優等生患者にならないこと!
医師や看護師に頼りきりになってしまい、薬も治療法もすべて受け入れ、多少具合が悪くても我慢する、いわゆる優等生患者になってはいけない。訴える力と免疫力は密接に関係しているため、主張しないままでいると免疫力は低下してしまうのだ。
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教えてくれたのは……
クリエイティブ・ユニット
トキオ・ナレッジ
【Profile】
誰でも知っていることはよく知らないけれど、誰も知らないようなことには妙に詳しいクリエイティブ・ユニット。弁護士、放送作家、大手メーカー工場長、デザイナー、茶人、ライター、シンクタンクSE、イラストレーター、カメラマン、新聞記者、ノンキャリア官僚、フリーター、主夫らで構成される。著書に『正しいブスのほめ方プレミアム』『ずっと信じていたあの知識、実はウソでした!』(ともに宝島社)など。
(抜粋)
書籍『大人の免疫学常識』
著者:トキオ・ナレッジ
編集:株式会社G.B.
イラスト:大野文彰(大野デザイン事務所)
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WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト