新型コロナウイルスの流行により、「新しい生活様式」が唱えられてから、もうすぐ5カ月。テレワークの導入など、新たな働き方に、まだ慣れていないという人も多いのではないだろうか?
多くの人が、仕事でもプライベートでも変化を受け入れざるをえなかった2020年に売り上げが急増している本がある。書籍『まんがでわかる 7つの習慣』だ。
世界中で4000万部を超えるヒットを記録したビジネス書『7つの習慣』(FCEパブリッシング)をまんが化した本書。その魅力とは、一体何なのだろうか?
≪目次≫
- 読者の5割は女性! コロナ禍でビジネス書の名著『7つの習慣』まんが本が大ヒット
- 『まんがでわかる 7つの習慣』 イントロダクションを特別公開!
- フランクリン・コヴィー・ジャパン Profile
- 小山鹿梨子 Profile
読者の5割は女性! コロナ禍でビジネス書の名著『7つの習慣』まんが本が大ヒット
経営コンサルタントのスティーブン・R・コヴィー氏が手掛けた名著『7つの習慣』を初めてまんが化した書籍が『まんがでわかる 7つの習慣』だ。
ビジネス書といえば通常、読者の中心は男性。だが本書は女性が手に取りやすいタッチのイラストを採用したこともあり、読者の5割以上を女性が占めている(※)。価格が1000円(税抜)と手頃なこともあり、興味を持っていた人や、『7つの習慣』完訳版が難しすぎて挫折した人も手を伸ばしているようだ。売り上げは前年比211%と大幅アップ。9月には100万部を突破する見通しだ。
新型コロナウイルスの影響で、これまでの価値観が大きく揺らぐ今日この頃。「人はどう生きるべきか」を説く『7つの習慣』は、自分を見つめ直すうえでの参考書として役立っているのだろう。
※日販オープンネットワークWIN、WIN+より(2020年8月3日調べ)
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『まんがでわかる 7つの習慣』 イントロダクションを特別公開!
中身が気になるという人に向けて、ここで書籍『まんがでわかる 7つの習慣』の導入部分をご紹介。
コヴィー氏によれば、「7つの習慣」を学ぶ前に、前提として備えておくべき心構えがあるという。その「インサイド・アウト」という考え方を、まんがと解説を読んで学ぼう。
問題の見方を「インサイド・アウト」に変える
「7つの習慣」は人生を変える。
だがその前に、前提として知っておくべきことがある。
それは、あなたの周囲の問題は、「あなたが問題だと思っているから問題なのだ」という真実だ。
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≪真の成功は人格を育てることから始まる≫
■テクニックで手に入れる成功は長続きしない
「自分の才能で何か成功したい」と誰もが思う。そのため、会話・交渉のテクニックや知識を身に付けようとしたり、ネットやテレビで見た他人のやり方をただ真似しようとする人がいる。
だが、こんな表面的なテクニックを磨くだけで、人生を豊かにすることはできない。樹木を育てるとき、枝葉の形を整えれば、一時的に見映えはよくなるが、長続きはしない。“立派さ”を維持するには、いつまでも枝葉を刈り続ける必要があるし、格好だけの枝葉は、強い風や気温の変化に負けて折れてしまう。本当に見事な樹木を育てるには、根や幹を強くすることが大事なのだ。
根や幹は、人間でいえば「人格」だとコヴィーはいう。謙虚、勇気、正義、勤勉、節制など、人間として真に価値のある人格を手に入れる。こうした「人格主義」の発想に基づいて自分を変えることが、本当の意味での成功と幸せを呼ぶのだ。
■7つの習慣で人格は高められる
人格の大切さを理解しても、人はすぐには変われないと感じる人が多い。だが、諦(あきら)めることはない。人格を向上させるのも勉強やスポーツと同じ。失敗しながら、練習していけばいいのだ。結果を急がず、1つずつ問題点を解消していけば、やがて人格は少しずつ成長していくのだ。
そのような練習を続ける秘訣は、毎日の歯磨きのように、人格を高める行動を習慣として身に付けてしまうこと。人がある行動を習慣として身に付けるには、「知識」(なぜ必要か、何をするか)、「スキル」(どのようにするか)、「意欲」(習慣にしたい、という思い)の3要素が必要だ。7つの習慣は、習慣として実践することで人生を変えていける行動のアドバイス。知識、スキル、そして意欲の3つの要素を頭に入れ、7つの習慣を身に付けていこう。
≪「インサイド・アウト」で世界を見る≫
■人は物事を自分の見たいように見ている
他人の言動を見て「間違っている」と、つい批判したくなるときがある。だが、本当は相手のほうが正しいのかもしれない。人は誰しも、過去の経験や知識を参照して世界を見ている。どんなに「自分は客観的な人間だ」と信じる人でも「事象を自分が見たいように見ている」という呪縛からは逃れられない。
この真理に気付かない人は、自分の正しさを疑わないから、物の見方が狭い。仕事で失敗すれば、職場の雰囲気や上司のせいにする。自分が理解されないことを人のせいにして、相手を責める。結果、ますます周囲から避けられて、成長の機会を逃してしまう。これは、「See(物の見方)→Do(物の見方から来る行動)→Get(行動の結果、得るもの)」の循環が悪いせいだ。いい結果を得たいなら、出発点である「See」を変えるしかない。
「See(物の見方)」にあたるものが「パラダイム」。世の中の物事を見るときに基準となる考え方のことだ。
人は皆自分のパラダイムを持っていて、それが行動や態度の源にある。もし自分が思うような生活を送れていないなら、自分のパラダイムに問題がある。
■「パラダイムシフト」で人生は変わる
では、どんなパラダイムに転換(シフト)すべきか。
そこでコヴィーは、原則に基づくパラダイムを持つべきだという。原則とは、国や時代を超えて誰もがその価値を認めるもの。たとえば、公正さ、誠実、勇気などだ。
自分は正しい、相手が間違っているというパラダイムを持ち続けていたら何も変わらない。他人や組織、環境など自分の外側(アウトサイド)が変わらないと結果も出ないと思うのが「アウトサイド・イン」という考え方だ。
そうではなく、自分の内面(インサイド)、つまり考え・見方・人格・動機が原則に合っているかに気を付け、行動を変えることで結果を引き寄せようとする意識が大切だ。この姿勢を「インサイド・アウト」といい、コヴィーは7つの習慣の前提として重要視している。
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フランクリン・コヴィー・ジャパン Profile
「7つの習慣」をベースとしたセミナー・研修を展開。企業の各種セグメントを対象に、リーダーシップ向上、生産性向上、組織の実行力向上などを目的とした指導を行う。
公式サイト https://www.franklincovey.co.jp
小山鹿梨子 Profile
(こやま かりこ)
まんが家。『別冊フレンド』(講談社)の読み切り「保健室の鈴木くん」でデビュー。主な作品に『もやし男と種少女』、『シェリル〜キス・イン・ザ・ギャラクシー〜』(全4巻)、『校舎のうらには天使が埋められている』(全7巻、いずれも講談社)などがある。現在『校舎の天〈そら〉では悪魔が嗤っている』(共著、講談社)を「eヤングマガジン」で連載中。『まんがでわかる 7つの習慣』(全5巻)、『まんがでわかる ピケティの「21世紀の資本」』(ともに宝島社)のまんが制作も担当。
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(抜粋)
監修:フランクリン・コヴィー・ジャパン
まんが:小山鹿梨子
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編集/神崎宏則(山神制作研究所)、宮本裕生(office LIP)
取材・文/牧原大二、乙野隆彦(山神制作研究所)
※本文中のまんがはフィクションです。登場する人物、団体名などはすべて架空のものです
※本文では、監修者のアドバイスを基に、『7つの習慣』の要点を一部大胆に、わかりやすくまとめて紹介しています
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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