心と体が元気になる、秋にしたいこと
ゆっくりと季節が深まり、過ごしやすい秋が始まりました。食や芸術に浸りたいこの時期、心と体が元気になる過ごし方を漢方薬剤師の末次真緒先生に教わりました。
《目次》●夏の疲れを癒やし、体を整える/潤いを取り戻す秋の養生スープ
●鶏肉と豆腐の養生スープのレシピ
●─ 食べ合わせごはん ─ さつまいもと生姜のごはんのレシピ
●冬の冷えに備えて、秋こそしっかり食事を摂ろう!
●教えてくれたのは……
夏の疲れを癒やし、体を整える/潤いを取り戻す秋の養生スープ
高温と湿気で気力も体力も奪われた今夏。秋は、夏に失った潤いを取り戻す絶好の機会。漢方薬剤師・末次真緒先生に夏の消耗を補う養生スープを教えていただきました。
鶏肉と豆腐の養生スープのレシピ
水だけでは補えない潤いを体の内側からチャージしてくれる初秋に摂るべき食材がたっぷり! 鶏肉と豆腐の養生スープを召し上がれ。
乾燥が進む秋に摂るべき潤い食材はコレ!
内臓を温めて気力・体力や血を補う鶏肉、胃腸を整える生姜、免疫力を高めるエノキ、血の巡りやホルモンバランスの調整に役立つ葛、疲労回復に役立つ豆腐、滋養強壮のためのクコの実をスープに取り入れて。
【鶏肉と豆腐の養生スープの材料(二人分)】
鶏ひき肉……100g
水……400mL
塩……ふたつまみほど
生姜(すりおろす)……ひとかけ
えのき(細かく切る)……1/4株
クコの実……10~20粒
本葛(少量の水に溶かす)……20~30g
絹ごし豆腐(1㎝角に切る)……半丁
【鶏肉と豆腐の養生スープの作り方】
1. 鍋にひき肉と水を入れて混ぜ、強火にかけアクが出てきたらしっかりとる
2. アクを取り除くと透明なスープになるので、そこに塩を入れて味を決める
3. 生姜・クコの実・えのきを入れて中火で5分煮る
4. 本葛を少量の水で溶いてスープに入れ、とろみをつける
5. 豆腐を入れ、温まったら出来上がり
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─ 食べ合わせごはん ─ さつまいもと生姜のごはんのレシピ
【さつまいもと生姜のごはんの材料】
さつまいも……150g
米……2合
じゃこ……25g
生姜……30g
塩……小さじ1/2
白ごま……少々
(炊き上がってからかける)
【さつまいもと生姜のごはんの作り方】
1. さつまいもを角切り、生姜をみじん切りにする
2. 研いだ米に1を入れ、じゃこ・塩を混ぜ合わせる
3. 普段より水分量をやや多めにして炊く
4. 3に白ごまを振りかけて完成
「秋は生命エネルギーを増やすためにお米を普段より多めに食べて。体調が優れないときや疲れているときはお粥がベスト」(末次先生)
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冬の冷えに備えて、秋こそしっかり食事を摂ろう!
うだるような猛暑がおさまり、心身ともに少しずつ落ち着いてくる秋。この時期に、夏の暑さで消耗した体力をいかに回復させられるかが、きたる冬を健やかに乗り切るための鍵だと話す末次先生。
「夏に気力と体力が奪われ、潤い不足のまま秋を過ごすと体内の乾燥はさらに進み、喉や肺などの呼吸器系に影響が出ることが増えます。それを避けるためには、津液(体液)や気を補うことが大切。幸い実りの秋と言われるこの時期は、栄養が詰まった食材がどんどん出てきます。体に潤いを与える食材を取り入れたスープで、日々の食卓から体を整えていきましょう」
末次先生の提案する養生スープは鶏肉や生姜、絹ごし豆腐などの普段よく使う身近な食材に、クコの実や本葛などの薬膳食材を加えた簡単なもの。自宅でも気軽に調理できることが魅力です。
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教えてくれたのは……
末次真緒/MAHO SUETSUGU
【Profile】
病院・漢方薬局勤務を経て、漢方カウンセリングや漢方フットケアをスタート。季節や体調に合わせた漢方講座やワークショップも開催。現在、オンライン漢方カウンセリングも実施。
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cooking & recipe_Maho Suetsugu(Kampo Life Design)
photograph_Miho Kakuta
text_Tokiko Nitta
(リンネル 2020年11月号)
web edit_FASHION BOX, Satomi Kubota[vivace]