ウォーキングは“1日8000歩、20分速歩き”がベスト!ガンや認知症も予防[医師が解説]

ウォーキングは“1日8000歩、20分速歩き”がベスト! ガンや認知症も予防[医師が解説]

暑さが少し和らぐ秋は、ウォーキングにぴったりの季節。地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所運動科学研究室長の青栁幸利さんが提唱する歩きの黄金律「1日8000歩のうち速歩き20分」は、ダイエットや美容にも効果的で、長生きにもなるまさに魔法のウォーキング。トライしない手はないですよ!

≪目次≫
●ウォーキングで大切なのは質=運動強度を上げること
●2カ月間続けることで長寿遺伝子が目覚める
●20分速歩きの理想的なタイミングと歩くフォーム
●20分速歩きを続けるコツ1:歩数は1日ではなく「週のトータルで」
●20分速歩きを続けるコツ2:自分だけの目標を作る
●20分速歩きを続けるコツ3:歩数と速歩きの時間を記録
●中強度の運動が足りないときは……日常生活のなかでも運動強度を上げるコツ
●教えてくれたのは……

ウォーキングで大切なのは質=運動強度を上げること

たくさん歩けば歩くほど、健康によいイメージがあるウォーキング。ところが歩数を増やそうと無理をすると、関節に負担をかけたり、逆に免疫力を下げるリスクがあると青栁さんはいいます。「ウォーキングは歩数や距離などの量だけでなく、質=運動強度が重要です。私は群馬県中之条町の65歳以上の住人5000人を対象に、身体活動と病気予防の関係について20年以上調査しました。その結果、病気にならない歩き方の黄金律は、1日の総歩数が8000歩、そのうち“中強度の運動”を20分行うことだとわかったのです」
中強度の運動とは、ウォーキングなら「なんとか会話ができる程度の速歩き」だそう。つまり、効率よく健康をキープするには、1日8000歩、そのうち20分の速歩きがベスト。
「20分の速歩きは、連続でも、細切れでも、1日のトータルが20分になればいいです。のんびり散歩は低強度、逆に競歩のような歩き方は高強度なので、中強度の歩き方を意識しましょう。運動強度をチェックできる活動量計の使用がおすすめです」

2カ月間続けることで長寿遺伝子が目覚める

「8000歩/速歩き20分」は、一般的なウォーキングと比べてどんなメリットがあるのでしょうか?
「高血圧や糖尿病など生活習慣病の予防、メンタルの向上、不眠の解消、骨粗しょう症の予防、認知症のリスク軽減など、さまざまな効果があります。最近の研究では、8000歩/速歩き20分を2カ月続けることで、普段は眠っている長寿遺伝子のスイッチが入ることが明らかになっています」
長寿遺伝子とは、老化のスピードをコントロールする遺伝子のこと。活性化すると免疫力が上がり、心身ともに若々しくなります。
「ただし、ウォーキングを2カ月お休みすると、長寿遺伝子は再び眠りについてしまうので、継続が大切です。外出できない日は、家の中をきびきびと歩いたり、テレビを見ながらの足踏みでも歩数にカウントしてOK。まずは2カ月、3つのコツをおさえて続けることを目指しましょう」

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20分速歩きの理想的なタイミングと歩くフォーム

歩くタイミングは体温がピークを迎える夕方がベストですが、起床直後と就寝前1時間以内の速歩きを避ければ好きな時間でOK。無理なく生活に組み込むことが続ける秘訣です。

ウォーキングは“1日8000歩、20分速歩き”がベスト! ガンや認知症も予防[医師が解説]

・腕を大きく振る
・背すじを伸ばす
・大股で歩く(大事!)
・膝を伸ばす

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1日の歩数と中強度活動の時間が一目でわかる。過去14日分のデータを保存可能。

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20分速歩きを続けるコツ1:歩数は1日ではなく「週のトータルで」

忙しい日やお天気の悪い日には、8000歩の達成が難しいことも。「週のトータルで達成できればOK」と長いスパンで考えましょう。

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20分速歩きを続けるコツ2:自分だけの目標を作る

「8000歩のうち20分」だと、どうしても疲労が残ってしまう、もしくは2カ月以上続けるのは難しいと感じる人は、下記を参考に無理をせず体力に応じて目標を下げましょう。

1日あたりの「歩数」「中強度活動(速歩き)時間」と「予防(改善)できる病気・病態」

8000歩のうち……速歩き20分

●高血圧症
●糖尿病
●脂質異常症
●メタボリック・シンドローム (75歳以上の場合)

7000歩のうち……速歩き15分

●がん(結腸がん、直腸がん、肺がん、乳がん、子宮内膜がん)
●動脈硬化
●骨粗しょう症
●骨折

5000歩のうち……速歩き7分30秒

●要支援・要介護
●認知症(血管性認知症、アルツハイマー病)
●心疾患(狭心症、心筋梗塞)
●脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)

2000歩のうち……速歩き0分

●ねたきり

20分速歩きを続けるコツ3:歩数と速歩きの時間を記録

カレンダーや手帳に、1日の歩数や早歩きできた時間を記録しましょう。グラフ化したり、目標を達成できた日にはシールを貼るなど、「見える化」すると励みになります。

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中強度の運動が足りないときは……日常生活のなかでも運動強度を上げるコツ

歩数や速歩きの時間が足りないときは、家の中や、出先でのちょっとした工夫で歩数や中強度の運動時間を稼ぐことができます。

例えば、掃除機をかけるだけでも500歩程度になりますし、ダイナミックな動きで掃除をすると、それが中強度の運動になります。次のちょっとしたコツを覚えておくと「もうちょっと!」というときに便利です。

車で出かけたとき、店舗からいちばん遠くの駐車場に停めて歩く

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ダイナミックな動きで掃除機をかける

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エレベーターは使わずに階段を利用する

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教えてくれたのは……

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地方独立行政法人
東京都健康長寿医療センター研究所
運動科学研究室長
青栁幸利さん

【PROFILE】
トロント大学大学院医学系、研究科博士課程修了。長年の研究をベースにした「病気にならない歩き方の黄金律」は世界中から注目されている。テレビや雑誌、講演など幅広い分野で活躍中。『やってはいけないウォーキング』(SB新書)など、著書多数。

1日4000歩~でOK!? うつ病・認知症・生活習慣病の予防に効果的なウォーキングとは?

撮影/青木 郁
ヘア&メイク/藤本 希〔cheek one〕
モデル/藤井やよい
イラスト/植松しんこ
文/佐治 環
素敵なあの人 2020年11月号
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
WEB編集/FASHION BOX

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