肩コリ予防には生活習慣の改善とビタミンDの摂取が鍵!【医師監修】

肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]

肩コリの予防・改善には、「食事・運動・睡眠」の三位一体の生活習慣を改善しましょう。健康的なからだづくりに不可欠なビタミンDを意識的に摂り、適度な運動をおこなうと、それにより睡眠の質が向上し、肩コリの予防や改善につながっていきます。
今回は、肩コリ・腰痛のスペシャリストの松平浩先生に、具体的な生活習慣の改善策や、ビタミンDの摂取のしかた、運動の方法など教えていただきました。

「食事・運動・睡眠」三位一体で肩コリを予防・改善する!

起床時間や朝食の時間をなるべく毎日同じにして、できるだけ規則正しい生活をおくることで、体内時計を整えることができます。さらに朝食後と夕方に適度な運動をおこなえば、睡眠の質はぐっと高まるでしょう(ただし、低血圧の人は無理に起きないほうがよい)。

どんな1日をおくったら肩コリ予防・改善できる?

●(1)なるべく同じ時間に起きる
●(2)朝日を浴びる
肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]

●(3) 朝食でたんぱく質と炭水化物を摂る
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●(4) 朝食後にウォーキングorスクワット

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夕方にも適度な運動をおこなえば、なおよい

肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]
●(5) 以上(1)〜(4)を続けることで体内時計が整って、睡眠の質が向上する

睡眠の質の低下は、痛みへの過敏化をまねきます。「食事⇔運動⇔睡眠」この三位一体のバランスのよい生活習慣が睡眠の質を高め、肩コリ予防や改善につながっていきます。

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ビタミンDの積極的な摂取が睡眠の質を高めて肩コリ改善

体重の10%ほどの重さのある頭を支えている首や肩。固くなった筋肉や血流の悪さが影響し、肩コリ・首コリとして痛みを感じるようになります。丈夫な骨をつくり筋肉の収縮に必要なカルシウムやリンの吸収をたすけるビタミンDを積極的に摂取して、健康的なからだづくりができれば、睡眠の質も高まり、肩コリの改善につながっていきます。ここでは、ビタミンDが摂取できる2つの方法と、肩コリ改善以外にも報告されているビタミンDの驚くべき効能についてもご紹介します。

ビタミンDの豊富な魚を食べよう!

●第1位:サケ
たんぱく質も豊富!

肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]
1切れあたり25.6μg

●第2位:イワシ

肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]
1尾あたり16.0μg

●第3位:サンマ

肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]
1尾あたり14.9μg
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ビタミンDは日光浴でもつくられる⁉

実はこのビタミンD、食事から摂取するだけでなく、日光浴をすることで皮膚でもつくられています。日光浴をすると紫外線を吸収しますが、この紫外線が体内でビタミンDをつくりあげます。日焼けやシミ、シワなどの要因となり美白の大敵とされてきた紫外線ですが、適度な日光浴をすることで、体に与えるよい影響もあります。

●【1日15分】日光を浴びる習慣を!
日光を浴びる適切な時間は、時間帯などの日光照射の条件や個人のスキンタイプによって変わります。また、北海道と沖縄とでは紫外線の量が違うように、地域によっても変わってくるでしょう。【1日15分】はあくまで一般的な目安ですので、自分に合った時間を探してください。

肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]
顔には日焼け止めを塗ってしっかり日光浴!

ビタミンDの驚くべき効能

ビタミンDには、2型糖尿病や肥満、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病のリスクを抑えるはたらきもあります。また、ビタミンDの摂取により「がんによる死亡リスクが16%減少した」(*)、「高齢者の全体的な死亡率が減少した」などのデータも報告されているほか、ビタミンDが欠乏するとうつ病のリスクが高くなるという研究結果もあります。厚生労働省がまとめた「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によれば、1日のビタミンDの摂取量の目安は、8.5μg/日。ビタミンDが豊富な魚を食べたり、日光浴をして積極的にビタミンDをとりいれましょう。

*出典:「Zhang Y, et al. BMJ 366, 2019」

 

肩コリを改善するためには、睡眠の質と時間を確保するのはマストであり、食事と運動も含めて生活習慣を見直すことが大切です。女性と高齢者が不足しがちなたんぱく質とビタミンDの摂取は意識的に充足させつつ、自分に合った全身運動を楽しく続けるようにしましょう!肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]

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教えてくれたのは……

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東京大学医学部附属病院特任教授 松平 浩(まつだいら・こう)

【Profile】
東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座特任教授。福島県立医科大学医学部疼痛医学講座特任教授(兼務)。医学博士。1998年、東京大学医学部附属病院整形外科、腰椎・腰痛グループチーフに就任。同大学院で博士号を取得。腰痛のメカニズムを科学的に解明し、「腰痛は動いて治す」という新常識を提唱する“腰痛対策のスペシャリスト”として、独自のメソッドによる運動療法の提案・普及に取り組んでいる。著書に『腰痛はもう怖くない 3秒から始める腰痛体操(NHKまる得マガジン)』(NHK出版)、『一回3秒 これだけ体操 腰痛は「動かして」治しなさい(講談社+α新書)』(講談社)、『腰痛は脳で治す! 3秒これだけ体操』(世界文化社)、共著に『そうだったのか! 腰痛診療 エキスパートの診かた・考えかた・治しかた』(南江堂)、『腰痛借金 痛みは消える!』(辰巳出版)、『10秒でつらい痛みが消えた! 腰痛これだけ体操』(宝島社)などがある。

(抜粋)肩コリはビタミンDで改善! サケ・イワシ・サンマに注目[医師 監修]
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構成・編集・執筆:西田貴史(manic)
イラスト:MICANO

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