「心の余裕はお金がつくる」老後不安を解消するため20代からやるべきこと［勝間和代監修］

金銭的リスクは早めの対策がカギ

医療技術の発展などにより、今後ますます寿命が伸びるといわれています。長生きをするということは、その分生きるためのお金が必要ということ。人生100年時代を想定して十分な資産を形成しておくことが心の余裕につながると経済評論家の勝間和代さんは言います。お金で不安にならないために、どのように備えていけばいいのか、詳しくお聞きしました。

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心の余裕はお金が作る

「どんな状態になると心の余裕が生まれますか」
そんなふうに聞かれることがあります。私は、心の余裕というのは非常にシンプルで、健康とお金に不安がないときにしか生まれないだろうと考えています。

健康とお金、とりわけお金に不安がある場合は、頭のなかの何十％かが、お金の不安で埋め尽くされてしまうので、余裕がなくなり、誤った判断が多くなります。その結果、さらにお金の面で損をしてしまうのです。

結局、お金の不安は、悪循環に陥りがちなのです。

また、老後の金銭的な不安として、持ち家がないと不安だという話があります。もともと、ご実家住まいで持ち家がある人は、そこまで不安も不自由さも感じないかもしれませんが、ずっと借家暮らしの方はどうでしょうか。

やはり、これも本人に十分な収入があれば、なんの問題もないのです。

賃貸物件を借り続けることもできますし、資産のストックがあれば、中古住宅を含めて、一括で購入することもできます。ですから、いかに金銭的な余裕を持つかが、老後の不安を解消するカギなのです。

結局、高齢になってから、金銭的リスクへの対処を始めるのは、体力維持と同様で「時遅し」の可能性が高いのです。

ですから、20〜40代の若いうちから、ドルコスト平均法をはじめとして、金銭的リスクに対し備えを作り、特に年金以外のフロー収入を獲得する方法を構築していくことが、遠回りなようで最も確実かつ堅実なリスク回避策なのです。

企業に勤めながら副業を始めたり、もしくは独立したりするのは、「怖い」と言う人も多いかと思います。しかし、私からして見れば、手に職がないまま60歳、もしくは65歳の定年を迎えてしまうほうがよっぽど怖いのです。

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教えてくれたのは……勝間和代（かつま・かずよ）さん

「心の余裕はお金がつくる」老後不安を解消するため20代からやるべきこと［勝間和代監修］ — 勝間和代（かつま・かずよ）さん

【PROFILE】
経済評論家、株式会社監査と分析取締役、中央大学ビジネススクール客員教授
1968年生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー・アンド・カンパニー、JPモルガンを経て独立。少子化問題、若者の雇用問題、ワークライフバランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言を行う。主宰する「勝間塾」にて、なりたい自分になるための教育プログラムを展開するかたわら、麻雀のプロ資格取得、YouTuberなど、活躍の場をさらに拡大中。テレビや雑誌で専門知識をフル稼働させた節約法や、自身の体験と研究をもとにした家事、家電選びのアドバイスも人気。『2週間で人生を取り戻す！勝間式汚部屋脱出プログラム』（文藝春秋）、『勝間式超ロジカル家事』（アチーブメント出版）、『勝間式食事ハック』（宝島社）など著書多数。公式YouTubeチャンネル「勝間和代が徹底的にマニアックな話をするYouTube」を配信中。

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（抜粋）