花とチェックとボーダーと
気づけば秋の気配を感じるこのごろ。定番の柄も今年らしくアップデートされている様子。松岡茉優さんが、秋らしい素敵な装いを一足先にお届け。
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<松岡茉優>“何もしない一日”の大切さを感じるようになりました
恒例の“梅仕事”には幸せな瞬間がたくさん!
「実は高校生の頃から『リンネル』を読んでいました」。そう打ち明けてくれたのは、今回初めて表紙を飾ってくれた松岡茉優さん。
「まわりがティーン誌やモード誌を読んでいたときも、私は『リンネル』を読んでいて。どこかに“みんなと違う特別な私”という気持ちがあったのかもしれません(笑)」
10代の頃から肌にやさしい綿や麻の服が好きだったことも、『リンネル』を手に取るきっかけに。
「生地が合わないと長い時間着ていられないので、質感のよさが最優先。仕事のときは現場ですぐに着替えられることも大事で、母には“制服”と言われるくらい、毎日同じ格好をしています(笑)。すごく暑かったり、寒かったり……と過酷な場所で着替えることもあるので、実用性重視。本当は、白のワンピースが大好きで、形のきれいなものを見るとついつい買ってしまうのですが……。普段はなかなか着る機会がなくて悩ましいです」
今はちょうど作品をひとつ終えたばかりで、暮らしを整えるゆとりもできているそう。そんななかで熱心に取り組んでいるのが、数年前から始めた「梅仕事」です。
「今はもう、頭の中が赤じそのことでいっぱいです(笑)。本当は昨日、赤じそを塩でもんであく抜きして、梅と漬ける予定だったのですが、あくを取ったところで力尽きちゃって。この後、帰って続きをやらなきゃいけないのがイヤでイヤで(笑)。それでも続けているのは、やっててよかった!と思える特別な瞬間が何度もあるから。最初に届いた “梅ちゃん”を洗うときのやわらかさとか、ジャムを煮たときにふわっと上がる香りとか。そういう幸せを感じるためにも、今日はがんばらないと」
梅干しに始まり、副産物のジャム、シロップと年々作る種類も量も増えています、と話す表情からも、心から手仕事を楽しんでいる様子が伝わります。
「文字通り、手塩に掛けた梅干しやシロップをお分けして、ありがとう!って喜んでもらえるのも嬉しいですよね。同じように作っている“梅友達”と『今年はこれを作ったよ!』とやり取りするのも楽しいです」
20歳の頃にしばしば体調を崩し「元気に過ごせる日を増やしたい」と食生活の改善を始めた松岡さんにとっては、梅干し作りもその一環。食をはじめとする生活の基本をしっかり整えることが、俳優としてのよい仕事にもつながっていると話します。
「尊敬している先輩方が“生活者”であったことが影響していると思います。きちんと自炊したり、お子さんを育てたり、お洋服を長く大切に着たり……。あるとき、お正月明けの現場におせちの残りを持ってきて食べている先輩がいて。その人の日常が感じられて素敵だなあと感じましたし、自分もそういう人でいたいと思いました」
子役としてデビューし、キャリアは18年。自身もまだ26歳と若手ながらも、既にその目線は後輩たちにも向いているようです。
「涙を流すシーンでどうしよう、とおろおろしていた10代の私に『自分のペースでやっていいし、それで現場が押したっていいんだよ』とやさしくしてくれた先輩も、今思うと20代だったんですよね。当時はすごくお姉さんに感じましたけど。だから私も若い世代の子と一緒の現場では、その子たちがまわりから『いい仕事をしたね』と言ってもらえる環境を作りたいです」
18年の中で岐路となったのは、高校を卒業するタイミング。
「進学するか、俳優業を続けるか、かなり悩みました。当時は『あまちゃん』に出る前で、自分の収入だけでは暮らせない状況でした。両親には、安心してほしくて『あと4年で食べていけるようになっていなければ、俳優をやめます』と伝えました。そのときはやりたい役のオーディションにも全然受からなくて、子役からやってるのに……という意地もあったかもしれません」
大きな決断を経て、俳優業に専念した松岡さんにとって「忘れられない作品」と話すのが、2015年放送のドラマ「問題のあるレストラン」。演じたのは、家庭の問題が原因で、極度の対人恐怖症になってしまったシェフの役でした。
「いまだに、心の中で話しかけるくらい大好きな役です。放送中は『不登校だったけど、学校に行ってみようと思いました』『このドラマが楽しみで生きています』といったお手紙をいくつもいただいて。今も全部大切に取ってあります。役を通じてこんなことができるんだ!と希望が湧きましたし、仕事に対する意識も変わりました」
その後も初主演映画『勝手にふるえてろ』、高い評価を得た『万引き家族』などの話題作に出演してきた松岡さん。走り続けている印象ですが、合間には“小休止”を挟むように意識しているそう。
「自分はひとりしかいないのだから、しっかり休むことも大事。休みの日も何かしなきゃ……と思い込んでしまうのは、ある意味呪いですよね。よく食べて、よく寝て、それ以外は“何もしない”。そんな日をみんなが持てるようになるといいな、と思っています」
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PROFILE/松岡茉優(まつおか・まゆ)
2008年、バラエティ番組「おはスタ」で本格的にデビュー。2012年公開の映画『桐島、部活やめるってよ』、2013年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で注目を集める。2017年、『勝手にふるえてろ』で映画初主演。主な出演作にドラマ「コウノドリ」シリーズ、NHK大河ドラマ「真田丸」「おカネの切れ目が恋のはじまり」「生きるとか死ぬとか父親とか」、映画『blank13』『万引き家族』『蜜蜂と遠雷』『ひとよ』『劇場』『騙し絵の牙』など。
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photograph:Emiko Tennichi
styling:Setsuko Todoroki
hair & make-up:Ai Miyamoto(yosine.)
text:Hanae Kudo
(リンネル 2021年10月号)
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