“余命詐欺”で金を騙し取った男の言い訳とは？大人も注意したいネット犯罪 YouTuberコレコレが暴いた事件

大人も騙される!? 巧妙化するネット詐欺

先週末、Twitter上で“困っている老婆を助けたら詐欺被害にあった”という投稿を目にした。それは現実世界で起こった話のようだったが、インターネットを介した仮想空間でも、人の善意を逆手に取った犯罪は数多く発生している。その手口は日々、巧妙化しており、用心しないと未成年者はもとより大人ですら騙されかねない。

今回はYouTuberコレコレさんの書著『告発誰も晒せなかったSNSのヤバすぎる闇』から、コレコレさんが暴いた余命詐欺事件の顛末をご紹介しよう。

書籍『告発誰も晒せなかったSNSのヤバすぎる闇』

著者：コレコレ

【拡散希望】未成年淫行／闇バイト／投資詐欺／マルチ商法／頂き女子／ネットリンチ／悪徳インフルエンサー……

ドン引きするような「悪事・ゴシップ」のオンパレード!!!!
YouTubeチャンネル登録者数155万人超（2021年10月現在）
「マホト児童ポルノ法違反」の暴露で大注目

日本トップクラスの視聴率を誇るライブ配信の王・コレコレが暴く
無法地帯化するSNSのコワい実態

【＃コレゆき】SNSで話題のひろゆき氏との対談も掲載!!

書籍『告発誰も晒せなかったSNSのヤバすぎる闇』を購入する！

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK！詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00～18:00（土日祝日を除く）

未成年者のカラダを狙う大人の卑劣な手口とは？ “ロリコン”だけではなかった！［YouTuberコレコレ］

なぜ少女たちは自ら裸の写真を送るのか？家出少女のリアルをYouTuberコレコレが危惧

“余命詐欺”で金を騙し取った男の呆れた言い訳

活動者とつながったファンが、お金を貢ぎまくった挙げ句、SNSでのつながりを切られて、私の配信に告発してくるケースも後を絶たない。（中略）

ただ、問題なのは活動者側が視聴者から金を集めるために、最初から騙すための嘘をついているケースだ。

私の配信では、あくどいやり口でファンに貢がせていた配信者を何人も取り上げてきた。その中でも話題を集めたのがTikTokerのP君だ。

YouTubeのほうのチャンネル登録者数も12.1万人とそこそこ有名な活動者だが、なんと彼は「余命宣告半年の難病にかかって闘病中」と騙（かた）って人を集めていた。

元ナンバーワンホスト時代（自称）に酒を飲みすぎて肝臓の病気になり、医者から余命宣告を受けたとして、酸素吸入器のような透明チューブを鼻につけたまましゃべる動画などを上げて注目を集めていた。

だが、どうやらこれがすべて嘘で、同情した視聴者から金を騙し取っているのではないかという告発が寄せられたのだ。

実はこのP君、以前にも似たような騒ぎを起こしている。当時は「時給1万円の闇バイト面接に行ってみた」「たまたま万引き犯を発見して捕まえた」といった動画を上げていたのだが、この撮影を一緒に手伝っていたIさんという女性に、「動画のヤラセ」や「無理やりセックスをされた」といった暴露をされているのだ。その際、なぜか突然、「余命宣告された」と発表して活動を休止。そしてこの半年後、YouTubeに「余命宣告は嘘で、再生数稼ぎのためだった」という謝罪動画を上げていたことがあるのだ。

もっともこの時はそこまで話題になることもなく、私も告発が来るまで彼のことをまったく知らなかった。

そしてこの謝罪動画から半年後、今度はTikTokで「余命4カ月」という動画を発表して活動を再開したということで、Iさんが私のサイトに相談してきたのだ。

誰がどう見ても、「またやりやがったな」というケースだろう。それでもワンチャン、事実の可能性はある。私の配信には、「海外での腎臓移植しか助かる道がない」というように、本当に難病治療のために募金をしている人や団体からも相談が来る。

そこでP君本人に連絡を取ったところ、「全然いける」ということで配信に参加してもらうことになったのだが、これがトンデモない展開になった。

まず最初に、「疑われてるみたいなんですが、余命宣告をされているというのは本当ですか？」
と当然の質問をしたところ、いきなりマシンガントークが始まった。その意味不明ぶりを理解してもらうために、ありのままにP君の言葉を書いてみよう。

「あの～、余命宣告されたって言ってたのが1年前なんですよ。今、余命宣告っていう動画を次々に出していってるんですけど、それは何ていうんですか、余命宣告されたイメージが多分あると思うから、それに関しての動画をこれから一つひとつ説明していこうと思ってる感じですかね。分かりますか？」

なにを言っているのか分からねーと思うが、大丈夫。私もサッパリ分からなかった。

「本当か嘘か？」と二択で聞かれているのにこの回答である。私の経験からいえば、聞かれた質問に違う答えで返してくるのは嘘つきの大きな特徴のひとつだ。

P君はこの調子で延々と嘘をつき続け、「いずれ自分の配信で公表するので」と、物証の公表も拒み続けた。

これがコレリス（※）の怒りに火をつけた。

この配信からあっという間に、次々とP君の嘘が暴かれることになる。コレリスたちはわざわざP君のTikTokライブまで見に行き、彼が配信で見せていた診断書や酸素吸入器、処方された薬の種類といった物証を物凄い勢いで検証。私の配信での発言との矛盾などもひとつずつ突きながら、総がかりで嘘を暴いてみせたのだ。

その結果、「診断書はネットで拾ったサンプルを加工したものだった（漢字の誤字まで一緒だった）」「入院中に撮影したという病室もレンタルスタジオだった」「病院から貸与されているという酸素吸入器はAmazon で誰でも買えるもの」といった数々の嘘が判明した。言っておくが「診断書の偽造」は立派な犯罪だ。

P君がなぜこんな嘘をついていたかといえば、答えは簡単で「金のため」。TikTokで動画を見た視聴者の｢余命わずかでかわいそうなので、このお金で残りの人生を楽しんでね｣という気持ちを利用して金をせびり続けていたのだ。P君はそのためにPayPayのQRコードや自宅の住所まで公開していた。配信でもよく話題になる「PayPay乞食」というやつだ。（中略）

結局、嘘がめくれたP君はLINEアカウントを消して逃亡。Twitterでは訳の分からない言い訳を並べながらも｢SNSは引退します｣と公表し、一応はPayPayでもらったお金は返金するとも書いていた。数十万円を送ったという被害者の一人に聞いたところ、まだ返金されていなかったが。

とにかく一事が万事この調子。すべてがバレたP君は、最終的に配信に登場していくつかの虚言は認めたものの、相変わらず言い逃れを続け、しまいには「何が本当の嘘なんでしょう？」「僕って嘘つきなんですか？」と意味不明のセリフを口走っていた。視聴者も途中からは怒りよりも、シュールなコントでも見るような気持ちになっていたのではないだろうか。

タチが悪いのが、P君は元ホスト経験者らしくそこそこイケメンなうえ、決して頭も悪くはないということだ。いや、頭は悪いのだが、嘘をつくことに躊躇がないので無駄に反応が早く、高速でしゃべり続けるため、聞いている側が煙（けむ）に巻かれてしまう。

おそらくは重度の「虚言癖」の持ち主なのだ。精神疾患のひとつである「虚言症」ともいわれる。同じ精神障害のひとつである統合失調症のように、自分の言っていることが分からないわけでもない。こういう人間に「嘘をつくな」と言っても無理である。
対処法はただひとつ。かかわらないのが一番だ。

※ コレコレリスナー、配信番組の視聴者の意味

教えてくれたのは……コレコレ

1989年8月12日生まれ。広島県出身。YouTube、ツイキャス、ニコニコ動画などで活動するライブ配信者、YouTuber。ライブ配信の同時接続者数で日本トップクラスの実績を誇る。生放送で視聴者からの相談や暴露タレコミを受け付け、ネットの集合知を借りながらファクトチェックを進める配信スタイルが若者から熱狂的な支持を得ている。大手メディアも後追いした「ワタナベマホト児ポ法違反」「有名YouTuber・Ｔ豊胸事件」など、配信を通じて暴いた有名インフルエンサーのスキャンダルは数知れず。人呼んで「ライブ配信の王」「ネット界の文春砲」「日本一、視聴者の声を聞く男」。

YouTube ：コレコレチャンネル KoreTube
Twitter（メイン）：@korekore19
Twitter（サブ）：@korekore_ch

（抜粋）

書籍『告発誰も晒せなかったSNSのヤバすぎる闇』

著者：コレコレ