住吉美紀がNHKを退職しフリーアナウンサーの道を選ぶまで|「自ら選ぶ」を意識したエピソードを語る

元NHKアナ住吉美紀の転機は「プロフェッショナル 仕事の流儀」だった! 自分らしく生きるための心得は?

わたしが主役のライフデザイン

働き方が多様化している今、誰もが自分自身の人生をデザインできる時代になっています。自分で考え、自分で決める。今回は10年前にNHKを退職し、フリーアナウンサーの道を選択した住吉美紀さんに、当時のことをお聞きしました。

『GLOW』最新号を購入する!

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK!  詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)

 

何かを選択をする時の基準は心からの幸せがそこにあるかどうか

住吉美紀がNHKを退職しフリーアナウンサーの道を選ぶまで|「自ら選ぶ」を意識したエピソードを語る

会社員とフリーランス 結局はどっちもアリだと思う

好奇心旺盛で自然体のキャラクターが魅力の住吉美紀さん。2011年、アナウンサーとして15年間勤めたNHKを退職し、フリーランスの道に入ったものの、驚くことにその時点で決まっている仕事の予定はゼロだったのだそう。
「今思えば、無謀でしたね。コンスタントに収入を得るまでに、預金残高も十何万円くらいまで減っちゃって(笑)。そういうことを不安に感じるよりも、組織を離れてアナウンサーという職種にもこだわらず、今までできなかったことにいろいろトライしてみたい、という気持ちの方が強かったんです」

将来のことを計画しすぎないのは、生きていれば想定外のことも起こる、と根本的に現実を受け入れているから。
「父の仕事の関係で、子どもの頃から国内外問わず突然の引っ越しをたくさん経験してきたので、前向きに流れに身をまかせておけばいい方向に進む、みたいな感覚があるんです。また取材でいろんな方にお会いして、人には常に可能性があり、幸せは決して今いる場所だけじゃない、と実感していたことも関係していると思います」

そもそもフリーランスになったのは、NHK時代に4年3ヶ月の間司会を務めた番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』から受けた影響が大きいのだとか。
「まさに私の転機でした。ものすごい情熱や使命感を持って仕事に向き合っている方々にお会いして毎週4時間ぐらいインタビューしていたら、それはもう人生道場みたいになりますよね。私自身も働き盛りで、『今後の自分の人生はどうしていく?』『自分にしかできない仕事ってどういうもの?』と考える中で、お会いする方々からインスピレーションや刺激をいただいて、今とは違う生き方が自分にもあるのかもしれないと考えるようになりました」

人生は何もかもが有限 だからこそ自ら選ぶことが大切

住吉美紀がNHKを退職しフリーアナウンサーの道を選ぶまで|「自ら選ぶ」を意識したエピソードを語る

全てはトライ&エラー 失敗すら無駄にはならない

実はこの『プロフェッショナル 仕事の流儀』は、単発のパイロット版を収録した数ヶ月後にレギュラー化が決まったもの。通常、司会などの出演者については会議で審議されて決まるので、住吉さんはそれまで、番組を担当する、しないの決定については全て縁と流れに身を任せてきた。しかし「この仕事とのご縁は、自分が何もせずに流れてしまったらきっと後悔する、と直感が降りてきて」上司に自ら希望を伝えた。
「自分の思いを伝えたことが決定に影響したのかどうかはわからないのですが、それでも伝えてよかったです。それまでは来た波に乗っていれば自然といい方向に向かうと信じていましたが、自分の意思で未来を選択する、まさにあの時が初めてライフデザインを意識した瞬間だったのかも。そしてそれが人生の分岐点になったのだと思います」

現在は、月曜から金曜の朝のラジオ番組『Blue Ocean』(TOKYO FM)のパーソナリティとして、暮らしに役立つ様ざまな情報を届けている。
「10年近く続けてきて、この番組はインフラのような存在になっています。何があっても週5日毎日同じ時間に同じ声で語りかける。そこに安心感を覚えてくださる方もいらっしゃる。みなさんと一緒に今の時代を生きているんだと意識した時から、やりがいの段階がぐんと上がって、さらにコロナ禍のこの2年でリスナーさんの日常を微力ながらも支えたいという使命感が一層高まった気がします」

人生のほとんどのことは自分では決められない

ラジオは共感のメディア。「人の顔の見えないニュースや数字を扱うより、暮らしの中の小さな出来事をみんなと分かち合うことに幸せを感じる」という住吉さんの人となりがそのまま伝わってくる。
「この仕事は、大変だったことも、うれしかったことも、人生の中で経験してきたことの全てが活かされます。その意味でも、私という人間まるごとで向き合っている番組なのかもしれない」

人はひとりで生きられないぶん、常にまわりの環境に左右される。人生のすべてを完全にコントロールできる人はいないからこそ、一度きりの人生をその人らしく生き抜くためには、小さな選択を丁寧に行うのが鍵なのだろう。
「選ぶときの基準は、ステータスや他者からの評価ではなく、自分自身が心から幸せを覚えることかどうか。限りある時間と心身のエネルギーをどういうことに割いていくかが、私のライフデザインなのだと思っています」

快適なテレワーク環境づくりで仕事の効率UP! アロマや折りたたみデスク etc. 編集部おすすめグッズも公開

“部下から尊敬される上司”に近づくコツ! amazon黎明期を支えた人物が指南

PROFILE/住吉美紀(すみよし・みき)さん

1973年4月5日生まれ。フリーアナウンサー・文筆家。1996年にNHKに入局し、数々の人気番組を担当。2011年よりフリーに転身。ラジオパーソナリティを務めるTOKYO FMの朝のワイド番組『Blue Ocean』は今年10年目を迎えた。

『GLOW』最新号を購入する!

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK!  詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)

 


現代人は一日4時間労働を目指すべき!? 勝間和代流・人生100年時代のライフスタイル

40代からどう働く? スキルだけでなく人間性も磨くべき理由を社会保険労務士が解説

お金にまつわる悩みをFPが回答! 40代で転職はあり? ひとり暮らしならマンションを買うべき?

撮影=須藤敬一
ヘア&メイク=園部タミ子
取材・文=土谷沙織
GLOW 2021年12月号

※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

WEB編集=FASHION BOX

RELATED CONTENTS

関連コンテンツ