「この勉強、私に向いてる？」 “3日・3カ月・3年”が目標達成のカギだった！ 脳科学者 監修

「大人こそ『勉強』が必要」脳科学者・作家 上岡正明

「いつかは英語がペラペラになって、外資系企業に勤めたいな……」
「趣味で続けている喫茶店めぐりの記録をまとめて、本が出版できれば……」

“将来こうなりたい”“いつかはこれができれば”という夢を、あなたも抱いていないでしょうか？ その夢を実現したいと願うなら、行動に移さなければなりません。思い切って一歩踏み出すかどうかで、ぼんやりとした夢のままで終わるか、手を伸ばせば届きそうな目標となるかが変わってきます。

とはいえ、目標を達成するためには、そこに到達するための勉強が必要です。大人が勉強するというと、TOEICのような資格試験を連想するかもしれません。ですが、仕事に直結すること以外でも、一般教養やコミュニケーション、マナー、資産運用など、大人として学んで身につけておきたい知識はたくさんあります。

脳科学者・作家の上岡正明さんは著書『脳科学者が教える コスパ最強！ 勉強法』のなかで、「大人こそ『勉強』が必要」と、自分の人生を豊かにするための勉強を推奨しています。
今回は上岡さんの著書から、目標に向かって勉強をするとき、それがものになるかどうか見極めるタイミングを教えてもらいましょう。

書籍『脳科学者が教える コスパ最強！ 勉強法』

著者：上岡正明

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3日・3ヶ月・3年で理想を達成することができる
実現可能か 継続可能か 管理可能かを判断するスパン

まずは3日間、続けてみよう

私の勉強法では、効率よくやるために必要な期間には3つの段階があります。
まず、3日で実行することです。「三日坊主」とよく言いますが、3日も続かないと継続できないことを例えていう言葉です。逆に言うと3日できれば実行できるということでもあります。

3日というのは私の考え方では、「できるだけすぐやる」期間を指します。
とにかく早くアウトプット（行動）することが大事です。まずは「しっかり考えてインプット（勉強・情報収集）してから」などというプロセスは必要ないのです。

大抵のことは考えれば考えるほど実行できなくなってしまいます。いろいろな勉強法を学んでみても、それだけでやった気になって実際には実行できないことがよくありますが、それでは何の意味もありません。

ですから「3日たってもできないものはできない」と諦めるくらいの気持ちでいた方がいいかもしれません。すぐできるものは、それなりにモチベーションが高いものでもあります。3日をひとつの区切りとして本当にできるかできないかの判断をつけることがいいかもしれません。

3ヶ月続けたら自分のスキルになる

そして、3日間続けられたら、次に3ヶ月続けることを目標としてみましょう。
3ヶ月というのはちょうど基礎が身につく期間です。失敗と成功を何度か繰り返し、ある程度全体を見渡して自分がどんなスキルを手に入れようとしているかを知ることができます。私の会社も3ヶ月で経営を安定させ、投資も3ヶ月で大きな利益を生み出すことに成功しました。YouTubeも3ヶ月で登録者を4万人に増やすことができました。

どんなことでも3ヶ月我慢して継続できればものになると信じて続けてみてください。その時点でどこまで目標を達成することができたかを確認してみるとよいでしょう。もしある程度の結果につながっていたり、カタチになっていることが確認できたならば、今後もさらなる伸びしろが期待できるかと思います。

やはり、どんなものでも目に見える成果につながらないものは意味がありません。もとから結果に結びつけるのに長い時間を必要とするものならば別ですが、通常ならば3ヶ月で何らかのカタチが見えるものです。

結果が出ない場合には3ヶ月をめどに違うものにフォーカスするということも必要です。あまりダラダラとやり続けないこともコスパ勉強をする際に大切な判断です。
人にはそれぞれの適性があります。向いてないものを無理して継続するよりも、自分に合うもので、かつモチベーションが上がるものを伸ばしていく方が間違いなく効率がいいものです。

3年でプロフェッショナルに

3ヶ月でそれなりの成果が得られた場合には次のステップへとギアを上げましょう。
次に目指すのは3年です。どんなものでも3年継続できればプロフェッショナルな知識と技術が身につきます。
私は3年という期間は、さらなる逆境や失敗を乗り越え、底力をつける期間と考えています。3年続けることができればあらゆるトラブルに対応できるスキルがついてくるからです。
最初は、単純に技術的な勉強に集約していたものが、幅を広げるほどに管理や運用に関するスキルも必要になります。これらもそれぞれ勉強していくことで、実際の現場で有用になっていきます。

続ければ自分の適性も見えてくる

単純なスキルの習得と、管理運用というのはまた別の能力を必要とします。
これらはそれぞれ勉強していくことで知ることができますが、やはりここでも向き不向きがあります。

職人気質な人には、技術的な仕事が向いていますが、コミュニケーション能力が低いと管理能力は低い場合があります。逆に技術力はある程度でも管理能力が高い場合は、管理する業務の方が向いている場合があります。
どちらもできることが理想ではありますが、適性の判断も必要になるでしょう。その部分も同じように3日・3ヶ月・3年というスパンで判断していくことで、自分自身についても他者についても線が引きやすいかと思います。

まずは3日できるかどうか。次に3ヶ月継続可能かどうか。3ヶ月できたら次の3年間でそのスキルを受け渡し、次のステップへと自分を高めていけるかどうか。この3段階のステップの積み重ねで、さまざまな技術や能力を身につけていけるはずです。私は現在でもこの方法論で新たなスキルをつける努力をしています。

そのためにはたくさんの失敗体験と成功体験を繰り返すことも必要です。特に失敗体験に対してネガティブなイメージを描く人は多いかもしれませんが、失敗体験は成功を得るための大きな糧です。
たくさんの失敗を繰り返し、改善していくことで大きな成功体験を得られると心得ましょう。

≪POINT≫

まずは3日続けば◎。3ヶ月続けば基礎力がつき、3年続けばプロとして活動することができます。

教えてくれたのは......上岡 正明（かみおか まさあき）先生

【PROFILE】
MBA(情報学博士前期課程)修了。2018～19年多摩大学客員講師。株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役。これまで上場企業や外資系企業を中心に800社以上の広報PR支援、新規事業構築、外資系企業の国内外PRや海外プロモーションのコンサルティング、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。大学院にてMBA(情報学博士前期課程)修了。論文等を発表しながら多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学などで客員講師等をとつめる。脳科学とヒトの行動心理に基づく研究セミナーは人気を博し、常に2ヶ月先まで満員。また、投資家としても活躍。上梓したビジネス書は累計13冊。中国、台湾でも翻訳本が出版されて55万部となる。「日経ヴェリタス」をはじめ「週刊ダイヤモンド」「東洋経済オンライン」「プレジデントオンライン」や関西テレビ局などでも取材される。約14万人のチャンネル登録者を誇るビジネス系の人気YouTuberでもある。所属学会として日本行動心理学学会、日本社会心理学学会、日本行動経済学会、一般社団日本心理行動分析学会、一般社団法人小児心身医学会、日本神経心理学学会の各学会員（入会順）。

＊上岡正明の公式YouTubeチャンネル（ほぼ毎日更新）
https://www.youtube.com/channel/UC0gvn7xAe2wHtFZYPqsf6bA

（抜粋）

書籍『脳科学者が教える コスパ最強！ 勉強法』

著者：上岡正明

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［編集］株式会社G.B.
［執筆協力］有田ハンタ、村沢譲
［イラスト］まつむらあきひろ

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［WEB編集］FASHION BOX

公開日：2021.11.23