【緊急アンケートで判明】PMSのお悩みに医師がアンサー！

mini公式インスタグラムでのアンケートによると、PMSに悩む読者も多い模様。生理前に起こるイライラや落ち込み、過食、むくみなど、その症状は様々。そもそもPMSとは一体何なのか、どのようなアプローチが有効なのか、MET BEAUTY CLINICの院長福山千代子医師に伺いました。

PMSとは？

「PMSとは“Premenstrual syndrome（月経前症候群）”と呼ばれるもので、月経前の3〜10日間（黄体期）に続く精神的あるいは身体的症状のことです」と福山医師。排卵後に分泌される黄体ホルモンは、妊娠に備えて栄養素や水分を体にため込もうとする働きがあるため、腸の動きが悪くなり便秘やむくみの原因になるのだとか。「生理周期に伴うホルモンのダイナミックな変化は、脳内のセロトニン（神経伝達物質）の分泌低下を招き、落ち込みやイライラ、すぐに涙が出てしまうなどの精神的に不安定な状態を引き起こすことも。睡眠の質も低下するため、日中眠くて仕方がないなどの症状が出ることもあります。これらは、月経開始とともに改善するのが特徴です」。PMSのなかでも、特に精神障害や精神症状がひどいときは“PMDD／月経前不快気分障害”の可能性が考えられるそう。「症状がひどく生活に支障をきたしている場合には、精神安定剤や抗うつ剤での治療が考えられます」

PMSの原因が分かったところで、症状別のアプローチ法を福山医師がレクチャー！

●イライラや落ち込みがひどい

精神症状の原因であるセロトニンの低下を防ぐには、その材料となる栄養素を摂ることが欠かせません。必須アミノ酸のトリプトファンとビタミンB6を多く含む食事を積極的に摂るようにしましょう。また、ストレスをためないように心がけるのも重要です。香りで気持ちを落ち着かせたり、ハーブティーや漢方薬を試してみるのも手。

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食欲が止まらない

月経前の黄体期は、妊娠に備えて体が栄養を蓄えようとしているので体重が増えやすいタイミング。糖質を体が要求している時期でもあるので、少しだけ自分を甘やかしてあげてもいい時期なのかもしれません。食べ過ぎて罪悪感を覚えるようなら、食事と食事の間にあえて少しおやつを食べればドカ食い防止にも。バナナや大豆製品、ヨーグルトなどの乳製品はトリプトファンとビタミンB6を多く含んでいるのでおすすめです。

むくみやすくてスッキリしない

月経前は妊娠に備えて水分をため込もうとする働きが。そのため、むくんだり、便秘になることも。適度に体を動かして血行をよくしたり、マッサージで巡りをサポートしたり、冷えないように湯船に浸かるのも効果的です。

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PMSにはピルの服用もおすすめ！

PMSの緩和におすすめなのが低用量ピル。とはいえ、「体に害がありそう」「副作用が怖い」と、ピルに対して不安を持つ読者も多い様子。そこで、福山医師がピルの疑問にアンサー！

ピルとは一体何？

ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤で、内服することで排卵を抑制し、子宮内膜を厚くさせないことで避妊の効果があります。飲んでいるピルにもよりますが、内服中は常にホルモンバランスが一定なので、ダイナミックな変化がなくなりPMS症状が改善します。

飲むタイミングは？

1日1回だいたい同じくらいの時間に内服します。内服を忘れると、ホルモンの血中濃度が下がって効果が低下してしまうので決まった時間に内服することをおすすめしています。

気になる副作用は？

個人差はありますが、むくみや胸の張り、吐き気。頭痛などの症状が出る人も。これらは飲み始めに起こる場合が多いため、服用開始から1〜2週間以内には大部分がおさまります。服用をストップすれば妊娠も可能です。

PMS解消には、生理の周期と症状を自分で把握することも大事！と福山医師。「月経の何日くらい前になるとどんな症状が出るか分かっていれば、予定の入れ方もそれに合わせて対応できると思います。PMSは環境因子も大きく関わるといわれているので、好きなアイドルの動画を見る、趣味に打ち込むなどPMSの時期はなるべく思いのままに過ごしてリラックスしましょう！」

教えてくれたのは

MET BEAUTY CLINIC院長　福山千代子先生