60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

皮下脂肪と内臓脂肪って? ぽっこりおなかの原因を徹底解説!

若いころにはなかった、おなかのぽっこりしたふくらみ。実は、そのぽっこりは、食べ過ぎや飲み過ぎ以外にも、『素敵なあの人』世代ならではの原因があるようです。栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅先生にその原因と、ぽっこりおなかによるリスクをお聞きしました。

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そのぽっこりおなかにはなにが入ってる? おなかの中身を知って対策を!

洋服を着ていても気になる、ぽっこりと出てしまったおなか。ダイエットを頑張って、おなかをひっこめようとしても、なかなか成果が出ないという人も。

「おなかについた脂肪には種類があります」と話すのは肝臓・生活習慣病専門医の栗原毅先生。

皮膚のすぐ下につく皮下脂肪型肥満と、内臓のまわりに脂肪がつく内臓脂肪型肥満。さらに皮下脂肪も内臓脂肪もついている複合型肥満。このように、大きく分けて3タイプあり、女性は30代くらいまでは皮下脂肪がつきやすく、40代以降からは、内臓脂肪もつきやすくなるそう。
「女性ホルモンであるエストロゲンは内臓脂肪やコレステロールなど脂肪の代謝に関わる働きがあります。そのため、更年期を迎えてホルモンバランスが保てなくなると、内臓脂肪がたまりやすくなるのです。さらに『素敵なあの人』世代は運動不足やタンパク質不足により筋肉量が低下し、内臓脂肪が増加しやすい傾向に」

内臓脂肪は見た目だけでなく、健康にも悪い影響を与えます。
「糖尿病や高血圧などの生活習慣病につながることも。放っておくと命にかかわる危険性も出てくるので、注意しましょう。ただし、内臓脂肪はつきやすく、落としやすいという特徴があり、内臓脂肪→皮下脂肪の順番に減っていきます。つまり内臓脂肪が増える原因を知っておき、減らすポイントをつかんでおくと痩せやすくなりますよ」

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

『素敵なあの人』世代のぽっこりおなかは、内臓脂肪のしわざかも!

皮下脂肪型肥満

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

皮膚のすぐ下にたまる脂肪による肥満のこと。おなかを指でつまむことができる。全身のどこにでもつくが、特に女性の下腹部やお尻、太ももなどの下半身にたまりやすい。

内臓脂肪型肥満

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

内臓のまわりにつく中性脂肪による肥満。おなかがぽっこり出てきて、指でおなかをつまむことができない。40歳以降の女性や運動不足の人は、内臓脂肪がたまりやすい。

複合型肥満

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

皮下脂肪も内臓脂肪もついている状態。おなかを指でつまむことができるので、外から見ただけでは、皮下脂肪型肥満なのか複合型肥満なのか区別するのが難しくなる。

『素敵なあの人』世代のおなかぽっこりをさらに解明! 実は筋肉不足かも!

「筋肉量が少ない人ほど肥満になりやすいんです」と栗原先生。特に、日本の女性はどの年代も世界的に見て筋肉量が少なく、日本肥満学会でも問題になっているそう。
「筋肉は脂肪を燃焼させてエネルギーに変える働きがあり、筋肉がしっかりついていると、体内の基礎代謝が上がって脂肪燃焼の効果も高まります。反対に筋肉量が少ないと、基礎代謝量も低下して、脂肪を燃やす働きが落ちて内臓脂肪が溜まりやすくなってしまいます」

筋肉量は年齢とともにどんどん減っていくことがわかっているので、『素敵なあの人』世代は要注意。
「筋肉のもとになるタンパク質不足や運動不足により、ますます筋肉量が減っていく傾向に。腹筋が少ないと内臓を本来の位置で支えきれず、下がってきます。その結果、おなかがぽっこり目立ってしまうのです。さらに背筋が少ないと、背筋を伸ばす力が足りずにねこ背になって、余計にぽっこり見えるという悪循環に。筋肉量を増やすことが、スリムになる近道です」

腹筋のあるおなか

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

腹筋の少ないおなか

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

腹筋が少ないと内臓が下垂するので下腹が出ます。そこに内臓脂肪がついてくると、さらに下腹が目立つように。おなかに筋肉がしっかりあると、内臓が本来の位置にあり、多少内臓脂肪があってもぽっこり見えません。

筋肉が少ない原因例 1:加齢

筋肉量の20歳からの変化率

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説
日本老年医学「日本人筋肉量の加齢による特徴」参照

筋肉は脂肪を燃焼させてエネルギーに変える働きがあります。しかし、男女ともに筋肉量は60代ころから急激に減っていきます。加齢により筋肉量が減ってしまうと、脂肪を燃やす働きも低下して、内臓脂肪がよりたまりやすくなります。

筋肉が少ない原因例 2:ねこ背

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

正しい姿勢を保つには、腹筋と背筋が必要で、ねこ背になるのはそのふたつともが少ないため。楽だからとねこ背のままでいると、さらに筋肉は減っていきます。背筋を伸ばしても筋肉不足ですぐに背中が丸まり、そのため内臓が下垂し、ますますぽっこりしてしまうのです。

筋肉が少ない原因例 3:タンパク質不足

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説

筋肉量が足りない原因は、筋肉の原料となるタンパク質が不足していることも関係しています。普段、おにぎりやパンなど、炭水化物の簡単な食事で済ませがちな人は要注意。タンパク質を摂らないと、運動しても筋肉を増やすことができません。

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教えてくれたのは……栗原 毅先生

60代のぽっこりおなかの原因は筋肉不足!? 40代以降に内臓脂肪がつきやすくなる理由などを医学博士が解説
栗原 毅先生

【PROFILE】
栗原クリニック東京・日本橋院長。日本肝臓学会専門医。医学博士。「血液サラサラ」の提唱者のひとりで、脂肪肝や糖尿病、内臓脂肪、サルコペニアなどに詳しい。内臓脂肪に関する著書も多数。

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イラスト/ふじいまさこ
文/佐久間千絵
(素敵なあの人 2022年10月号)

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WEB編集/FASHION BOX

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