妊娠中のセックスは、お腹の赤ちゃんに負担になるような気がして、その気になれなかったり、そもそもしないほうがいい?と思ったり……。気になるけれど、なかなかオープンにも話せませんよね。そこで、妊娠中のセックスについて、産婦人科専門医の竹元葉先生に聞いてみました。
体調がよければ、妊娠中のセックスはOK
まず知りたいのは、妊娠中にセックスをしてもいいのかということですが……。
「もちろんオッケーです。頻度や時期に関しても、明確な基準はありません。ただし、いくつか注意してほしいこともあります、また、少しでも違和感があったり、お腹が張ったり、出血などの症状がある場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してください」(竹元先生)
母体の負担にならないセックスって?
妊娠中にセックスをする場合、具体的にどんなことに注意すればいいのでしょうか。
「無理をしないこと。まず、母体の負担にならないように、無理のない体勢を考えることが必要です。また、強い刺激を与えると子宮を収縮させ、切迫早産になる可能性があります。個人差があると思いますが、妊娠前よりも“優しく、ゆっくり”を心がけてくださいね」(竹元先生)
妊娠中はコンドームをつけない、はNG!
妊娠中はコンドームをつけなくていいと思っていませんか? じつはこの行為は、NGだそう。
「妊娠中には必ずコンドームをつけましょう。微量ではありますが、精液の中には子宮の収縮を促す物資が含まれています。また、クラミジアや淋菌などの感染症を防ぐためにも必須です。コンドームの役割をお互いがきちんと理解することが大切ですね」(竹元先生)
その気になれない時、パパにどう伝える?
パパがセックスを求めても、自分はその気になれないこともあります。そんな時は、相手にどのように伝えればいいのでしょうか?
「正直に伝えたほうがいいです。セックスではなく、他のスキンシップやコミュニケーション方法を見つけてみてください。手を握ったり、マッサージをしたりするのも愛情表現のひとつだと思います。お互いのことを想い、考えることで、良好な関係を築くことができますよ」(竹元先生)
妊娠中のパパとのコミュニケーションは、出産後の生活にも少なからず影響を与えるもの。そのためにも、妊娠中のセックスを正しく理解することは大切です。“お互いのベスト”をチョイスして、二人の絆を強くしたいですね。
教えてくれたのは…sowaka women’s health clinic 竹元 葉 院長
【PROFILE】
順天堂大学医学部卒業。産婦人科専門医/医学博士。思春期から老年期まですべてのライフステージにおける身近なかかりつけ医として「sowaka women’ s health clinic」を開院。女性医師・女性スタッフのみで診療を行う。
取材・文=夏目 円
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください