“筋力アップレシピ”や“疲労回復レシピ”などの「#アスリート飯」が大バズリ! 現在、SNS総フォロワー数25万人超の元Jリーガー・小泉勇人さんのレシピ本『元プロサッカー選手が教える いくら食べても太らない罪悪感ゼロごはん』が大好評発売中!
小泉さんと、同じくダイエット系のレシピを発信し、女性に人気のインフルエンサー・経塚翼さんのお2人にダイエットの秘訣や食事の大切さを語ってもらいました。
――お2人の出会いのきっかけを教えてください。
小泉 食品業者のPRのお仕事で、何人か集まったときに翼さんもいて、そこで初めてお会いしました。もちろん、僕はSNSで翼さんのことは知っていて、「うわっ! 翼さんだ」とテンションが上がりました(笑)。
――そこから親交がスタートしたんですね。
小泉 僕たちが主宰で、食のインフルエンサーさんを集めた会を開いたりもしています。
――どんなことを目的としているんですか?
小泉 翼さんと話していたのは、みんなSNSで発信している人の集まりなので、この会を通してYouTubeチャンネルでのコラボなど、何かやれたら面白いねって。
経塚 インフルエンサーは孤立しているというか、仕事も1人でやっている人が多いんですよ。トップYouTuberだとチームを作っていると思うんですけど、1人でやっているインフルエンサーは情報交換ができる繋がりもない。インフルエンサーが増えているなかで、繋がりを持って、例えばYouTubeか何かをやっていけたらいいなと。いろんな人と繋がれたらなって。
――お2人が食に興味や関心を持ったきっかけは?
小泉 僕はやっぱりプロとしてサッカーをやっていたので、食事って大事だって思ったことがきっかけですね。僕が料理を始めたのはコロナ禍で、外出はできないけどパフォーマンスを上げなきゃいけない、家にいることが多くなったから節約もしなきゃいけない、外食もできないなど、いろんな要素が積み重なって自炊を始めました。その過程で料理をすることを続けるために、ちょくちょくインスタで投稿していったんです。これが仕事になるとは全く思っていなかったですし、想像とは違った形で今このようになっていますね。
――おっしゃっていますよね、料理はあんまり好きじゃないと。
小泉 料理は嫌いです。翼さんもそんな好きじゃないですもんね。
経塚 そうですね、はい。作るのはあんまり(笑)。僕はもともと体作りや自分磨きみたいなものが好きで、外食じゃどうしようもないなって気づいたタイミングがあって。そこで自炊を始めないとと思ったときに、始めてみたんですけど、続かないんですよね、やっぱり。続けるためにどうしたらいいかって考えて、やっぱり発信かなって。たぶん発信してなかったら、今でも毎日料理なんかしていないだろうし、続けるコツって何ですか?ってよく聞かれるんだけど、結局、僕的には発信することってかなり大きいんです、フィードバックももらえるし。家族がいるとか彼女がいるとか彼氏がいるとか、フィードバックがもらえる人が家にいたらいいですけど、そうじゃない人ってなかなか料理を続けるのは難しいんですよね。そこで何か誰かに対して発信するとか見てもらうとか、フィードバックもらうとか、例えばお金になるとか、何かモチベーションに繋がるものがあれば続けられるなと思って、発信を始めたって感じですかね。だから僕も最初は全然料理好きじゃなかったし(笑)、お金になるとも思ってなかった。続けるために続けないと、自分が好きな健康とかを保てないなって思ったのがきっかけですかね。
小泉 見てもらうことは、やっぱり続けるモチベーションになっていくところだと思いますね。
経塚 ほんとそうだね。
――発信するなかで気をつけていることや工夫していることはありますか?
小泉 僕は体作りのために、ある程度、食事によって健康になってほしいというか、人生が多方面でいいものに変わっていってほしいです。僕は資格をいくつか持っているので、体に優しいものの栄養価の説明などもきちんと入れながら、「食べることはすごく大切なんだよ、別に高いものを食べなくても健康になれるし、ほんとに安価なものでも健康は作っていける」っていうことを、ちゃんと伝えていきたいですね。
――人生が多方面で変わっていくっていうのは健康だったり?
小泉 体の健康、心の健康。もちろん睡眠とかも、すごく大事なこと。食によって全てが変わってくるので。
――睡眠も食事が関係してくるんですね。
小泉 変わりますね。例えば摂取タイミングだったり、もちろん摂る栄養素だったり、そういうもので変わってきます。そういうことをやっぱりもっと伝えていきたいし、わかっていない方も多いと思います。僕は今、子どもたちの支援をすごくしたいなって思っているんです。幼少期に食べるものなど生活習慣で、例えば脳機能、身体機能にやっぱり差が出てしまう。でも、子どものころは大人たちが食事を与えることがほとんどなので、食べるものは選べないし、何が体にいいものなのかもわからない。だからこそ僕が食事の正しい知識をきちんと発信したり、活動を通して実際に交流して作ってあげることで、もしかしたら変わっていくのかなって。やっぱり日本の未来に投資していくじゃないけど、今プロデュースしているアパレルでも、その売り上げの一部を子ども食堂や児童養護施設に寄付しているんですよ。
――経塚さんはいかがでしょうか?
経塚 やっぱり楽しんでもらいたいところがあるので、ただのレシピ発信だけじゃなくて、エンタメ要素を入れています。笑いとか、笑顔になれる要素を入れたいっていうところは意識していますね。ダイエットって言っているんですけど、意外とダイエットじゃないんですよね僕。ははは(笑)。でもみんな理解しているというか、逆にガチのダイエット食をアップしたら閲覧数は伸びなくなりました(笑)。最初は「これダイエットですか?」みたいなことも言われていたけれど、もはや最近は言われなくなってきましたね。どちらかといえば見ている人も、他の動画はあまり音を出して見ないけど、僕の動画は音を出してまで見たいとか、繰り返し見たいとか、もうレシピは興味ないです、みたいな人もいるぐらい。
小泉 すごいんですよ。最初の音からすごいですもん。
経塚 確かに、子どもがマネしてくれるみたいなんで、そういうのはモチベーション。料理が楽しくなるみたいなところは意識しているかもしれないですね。僕は資格とか何もないんで、栄養的なことなど偉そうなことは何も言えないですね(笑)。フォロワーが少ないときは偉そうに、これで痩せるぜ!みたいなのは言えたんですけど、多くなった今は責任がちょっと重くなってきているというか。
――ダイエットの秘訣はありますか?
小泉 体が内側から変わっていくような健康を意識した食事をすれば自ずとダイエットになると思います。健康的な心も体を手に入れられることを僕は意識していますね。
経塚 そうですね、やっぱり正しい知識みたいなところはやっぱり僕も大事かなって思うんですよね。やりがちなのが食べないダイエットとか、結局太りやすい体になったりとかするんで、やっぱりそこの正しい知識を持ってやってほしいですね。ボディビルダーとか、フィギュアスケートの選手とか、一流のプロのスポーツ選手みたいに追い込んで体を絞るようなやり方は食事も変わってくるんですけど、そうではなくただのダイエットだったら、ちゃんと食べて、健康的に、知識のある、健康な食事をとってれば大丈夫かなってところと、調味料ひとつでも、置き換えみたいなことはできるので。
――調味料?
経塚 そうなんですよ、砂糖をラカントにするとか、簡単な知識を持ってなかったりすることがあるので、ちゃんと食べて、知識を持って食事を楽しむというところですかね。噛むこととかも大事だし、食べ方とかもあるので。
小泉 砂糖をラカントでもいいし、白砂糖を例えば茶色いてんさい糖とかに替えるだけでもGI値は若干違いますし、それをハチミツに替えるとい手もありますよね。あとは、白米を玄米やオートミールに。食材でも肉を豚バラから豚こまに、鶏ももから鶏むねにするとかですね。
――健康的に痩せるって意味では、やっぱり食べたほうがいいんですね。
小泉 食べないと筋肉も落ちるし、筋肉が落ちるっていうことは、一日に消費できるエネルギーも減っていくので、食べたら太る体になってしまう。食べたら太るっていうか、コスパの悪い体になってしまう。だからちゃんと食べて筋肉量は落とさずに痩せていく、消化もちゃんとして。食べないダイエットはよくないです、体にも負担がかかるし。
――筋肉が落ちたから痩せているように見えることもありますよね、女性の場合。
小泉 ありますね、筋肉のほうが重いので。あとは見た目が違いますね。食べないダイエットをしている人と、ちゃんと食べてやっている人とでは体つきがそもそも違います。あとは、メンタル的な部分も違いますね。安定しないし、落ち込みやすかったりして。というのもやっぱり栄養素が足りてないし、エネルギーがそもそもないから、そうなりがちですよね。体温も低いし、代謝も落ちるし。全部繋がってるので。
――毎日自炊ができない人も多いのではないかと思いますが、続けるコツはありますか?
小泉 100点を目指さずに、70点、80点を目指して、ゆるく続けられるように、たまには外食してもいいと思うし、あとは時間があるときにちゃんと作り置きをすることかな。翼さんのレシピも作り置きには最適なものばかりですし、僕も作り置きで副菜とかもたくさん載せています。時間があるときに頑張ることで後々楽できるんだよ、健康に近づけるよって伝えたいですね。あとはどちらかというと朝から夜にかけて増やしていくよりは、朝や昼が最もエネルギーを消費しやすい時間帯なので、朝から下げていくっていう感覚のほうが、いいかもしれないですね。
経塚 みんな一気に、極端に変えようとするんですよね。ダイエット始めようって言ったら、短期間で痩せようとか。正直に言えば、白米を玄米に替えるだけとか、オートミールに替えるだけとかでも、けっこう効果的で、何かを少しずつ変えていくとか。さっき言ったように作り置きみたいなもの、ひと昔前だったら料理本がないと作れなかったけど、今の時代SNSに無料の情報が載っているんですよね。それで料理できないっていうのは、甘えだなと思っていて。わかりやすく、解説もしてくれているし、調べたらできる時代になっているので。まずはちょっとずつ始めてみるところですかね。極度な食事制限とかは続かないんで、結局(笑)。短期的に数字としては落ちるけど、悪い痩せ方、不健康な痩せ方とかになっちゃうんですよ。だからやっぱりそこは極端に一気にガラッと変えようとせずに、ちょっとずつでいいから始めてみるっていうことが、働く女性とかにも効果的かなと思いますよね。
――最後になりますが、読者の方にメッセージがあればお願いします。
小泉 やっぱり、一日3回死ぬまで、すごい数の食事をするわけで。その食事というのが、みなさんの心と体を作っていることを理解する。食事によって、人生がよりよい方向に進んでいくから、食べるものには少しでも気を使って、少しでも投資する。みなさんの人生がよりよい方向に進むうえで、たぶんいちばん効率のいいツールだと思うんですよ、食事っていうのは。それを知ってほしいし、それは僕たち自身が健康でいるからこそ説得力が増すと思うので、僕ももっともっと健康で、元気に活動していこうと思っています。これはやっぱり、僕らが変えていくことができる、社会に何か還元できる、日本をもっともっとよりよい、例えば体もそうだし心もそうだし安定した健康寿命を延ばすっていう意味合いでいうと、何かできることがあるんじゃないかなって思った使命感で僕は動いてますね。
経塚 極端に始めずに、1週間に1回自炊する回数を増やすとかでもいいし、ほんとに食事はすぐに結果は出ないんですよ、何か変えたからって。でも今後何年とか何十年とか、そういったところで、やっぱり大きく変わってくると思います。そういった意味では、僕の投稿を見ていただいて、参考になるかわかんないけど、いつでも何でも聞いてもらえればDM返信しますし。
小泉 すごい!
経塚 このサイト見ましたって言ってもらえたら(笑)。相談をもらえれば時間があるときに返信します!
撮影/熊谷義朋
小泉勇人(こいずみ ゆうと)
1995年9月14日生まれ。茨城県神栖市出身の元プロサッカー選手。ポジションはゴールキーパー。2023年2月15日、現役引退を発表。コロナ禍で練習ができない時期に本格的に料理に取り組み始め、料理研究家顔負けの 腕前と食に関する知識をSNSで発信すると大バズり。2021年7月に自炊記録アカウントを立ち上げる。アスリートフードマイスター3級や上級食育アドバイザーなど食に関する6つの資格を取得。
経塚 翼(きょうづか つばさ)
2021年1月から投稿開始後、急速にフォロワー数を伸ばしている料理インフルエンサー。
SNS総フォロワー数160万人超。会社員として完全リモートワークの最中、TikTokやInstagramに投稿したダイエットレシピが「簡単でおいしい」「ダイエットレシピなのに満足感がある」と女性を中心にファンを増やし続けている。著書に『うますぎッ!太らないごはん』(KADOKAWA)。
『元プロサッカー選手が教える いくら食べても太らない罪悪感ゼロごはん』
著者:小泉勇人
定価:1760円(税込)
ISBN:978-4-299-04623-9
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