トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。金沢大学の思考するトイレ

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦

女性が抱える健康課題を技術や知識、サービスで解決することの総称とされるフェムテック・フェムケア。男性版のメンテック(オムテック)も注目されるようになっている。とはいえ、フェムテック・メンテックの内容について詳しく知る人はまだまだ数少ないのが現状だ。そこで、フェムテックの認知度を上げるため、金沢大学とトイレ広告メディアがある試みを行っている。

金沢大学が取り組むトイレ内フェムテック情報ステーション「思考するトイレ」

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。金沢大学の思考するトイレ金沢大学は2023年から、フェムテックの理解度や認知度を高める「ふむふむフェムテック」プロジェクトを推進している。このプロジェクトが行っているのが「思考するトイレ」だ。具体的には、大学内のトイレを健康情報提供の場所としてとらえ、壁に健康情報を掲示することで、女性の健康課題を男性も含めみんなで考えることを目的としている。

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。金沢大学の思考するトイレ
現在、金沢大学内のトイレ全10か所が「思考するトイレ」として活用されている。トイレごとに月経や不妊、更年期、緊急避妊薬といったテーマを設定し、関連するインフォグラフィックを掲示。1か所で表示されるテーマは、女性トイレ・男性トイレ共通となっている。

トイレ広告メディア「アンベール」が「思考するトイレ」をサポート

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。トイレ広告メディア「アンベール」
金沢大学が行っている「思考するトイレ」は、株式会社バカンからサポートを受けている。同社が運営するトイレ広告メディア「アンベール」は、トイレ個室内に設置された小型のデジタルサイネージで様々な広告を表示するデジタルサイネージメディア。トイレ広告市場において設置台数No.1(株式会社バカン 2023年11月調べ)。同メディアのデジタルサイネージに女性の健康課題情報を表示することでプロジェクトをサポートしている。

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。トイレ広告メディア「アンベール」でフェムテック情報を配信
トイレ個室というプライベート空間を活かすことで、利用者が落ち着いた状態で、フェムテックをはじめとした女性の健康関連情報と向き合える時間を創出するという。

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。トイレ広告メディア「アンベール」でフェムテック情報を配信
プロジェクトに使用されるのは、金沢大学内に10か所ある「思考するトイレ」のうち6か所の男女トイレ16個室に設置されたデジタルサイネージ。そこでフェムテック関連の啓発コンテンツを配信している。

トイレという空間を通じて、女性も男性も、フェムテックへの理解がより広まってほしい

トイレはフェムテック理解の場!? 金沢大学とトイレ広告メディアの挑戦。トイレ広告メディア「アンベール」でフェムテック情報を配信
今回の取り組みについて、株式会社バカンに想いを聞いた。
「弊社のトイレ広告メディアは、オフィスビル・商業施設・公共施設など10,500か所(2023年11月末現在)にて、主に一般の企業様の商品やブランディングに関する広告を配信しております。そのトイレ広告メディアを大学内の啓発活動に活用したいと、金沢大学様からお声がけいただいたのがきっかけになります。金沢大学様のフェムテック普及化のお取り組み目的と内容を伺い、弊社としても応援したい内容でしたため、金沢大学様が制作されたフェムテックコンテンツを同大学構内で配信することに技術協力させていただいております」(株式会社バカン 広報担当者)

フェムテックとトイレ空間は親和性が高い。
「『フェムテック』という言葉と意味についての一般認知は、各種調査でもまだ2〜3割という状況を拝見しており、これから多くの人々にさらに広がっていくべき領域であると弊社も考えております。また、女性特有の悩みについて、トイレ空間は、特にその悩みを強く感じるシーンであると感じています。トイレ空間を通じて女性のみならず男性にも理解が広がることで、お互いが尊重し合う優しい世界の実現を微力ながらもお手伝いできればと考えております。そのため、今回の金沢大学様のお取り組みでは、同校が提供するフェムテック情報を女性トイレだけでなく男性トイレでも配信をしております。
一方で、女性トイレのみを指定して配信できることも弊社トイレ広告メディアの特徴の一つです。なので、今後も拡大していくことが見込まれるフェムテック関連企業・ブランド様の取り組みをPRしていくお手伝いを更に加速していきたいと考えております」(株式会社バカン 広報担当者)

メンテックにも関心を持っている。
「『メンテック』についても、今後更に拡大する領域と考えております。弊社のトイレメディアは、女性トイレだけでなく男性トイレにも数多く展開している唯一のメディアです。我々にしかできない領域として『メンテック』についても積極的にサポートしており、AGAや男性泌尿器科などに関するPRをさせていただいております。
また、2023年9月に実施した弊社の調査において、『男性不妊に悩まれる方がトイレでその悩みが非常に強くなる(93.3%)』傾向があることがわかっています。男性が日常生活の中で抱えている悩みについて、特にその悩みが強くなる場所で、ポジティブな解決法となるアプローチができればと考えています」(株式会社バカン 広報担当者)

金沢大学ダイバーシティ推進機構
https://ipdi.w3.kanazawa-u.ac.jp/
株式会社バカン
https://corp.vacan.com

文/金山 靖

 

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