この言葉を聞いて、みなさんはどこの乾きを想像しましたか?「心」のかさつきや「肌」のかさつき…etc. さまざまなワードが挙がるかと思います。更年期は、女性ホルモンが急激に減少することでバランスが乱れ、心身に変化が起きるとき。女性としての自信を失わず、健やかに更年期を乗り切るには?
閉経後、低下するエストロゲンの影響で
膣内や外陰部の乾燥が進みます
「性器まわりは、女性ホルモンのエストロゲンの影響を強く受けます。閉経によってエストロゲンが下がると、膣内の分泌物が少なくなり、外陰部は乾燥、たるみが進みます。自転車に乗ったときや、スキニーデニムパンツを履いたとき、外陰部への当たりに違和感を覚えたり、家のやわらかいトイレットペーパーでは何ともなかったものの、外出先の硬い紙のトイレットペーパーを使ったら傷ついた、という話もよくあること。外陰部は皮膚がとても薄いので、すぐに傷ついたり黒ずんだりしてしまうんです。冬になると手が乾燥してかゆくなり、次第にひりひりする痛みが出るのと同じですね」
人生100年時代を生きる女性に向けて
「フェムテック」が寄り添い、できること
「性器の乾燥(でかゆいこと)を“恥ずかしい”と思ってしまい、なかなか人に話しにくいかと思いますが、今まさに解決していける領域です。人生100年時代を生きる私たちにとって、閉経後はまだ人生折り返し地点。閉経後に結婚したり、パートナーができることもこれからもっと増えていくでしょう。もう年だから、なんてあきらめず、QOLを落とさない第二の人生を叶えましょう」
膣の乾燥から尿モレ、性交痛改善に
医療による膣ケアも進化しています
外陰部の乾燥が気になったら
専用のものでやさしくケア
教えてくれたのは・・・・・・福山千代子医師
日本産科婦人科学会専門医。日本産婦人科学会・日本女性心身医学会所属。MET BEAUTY CLINICにて勤務。生理トラブルや更年期障害など、あらゆる世代の女性特有のお悩みに向き合う。
宝島社では女性誌11誌男性誌2誌、計13誌合同によるフェムテック・フェムケア啓発プロジェクト「もっと話そう! Hello femtech」を2021年12月25日(土)より始動しました。
フェムテックの認知度向上を通じて、女性の健康問題に係わる具体的な話題を話す機会を増やすことで、女性がより活躍できる社会に繋げ、ひいては男女関係なくヒトが生きやすい社会を目指すための活動です。
Hello Femtech 特設ページはこちら
https://fashionbox.tkj.jp/femtech
取材・文=吉田彰子