生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ

消防署でも実施! 「みんなの生理研修」に男性ライターが潜入レポ!! [ユニ・チャーム]

企業が推進するフェムテックの現在/ユニ・チャーム

今注目のフェムテック/フェムケア。それを積極的に推し進める企業はどんな想いを抱いているのか? 生理用品を開発するユニ・チャームは、男女の相互理解を促すために「みんなの生理研修」というプロジェクトを発足した。どんな内容なのか、ユニ・チャーム ジャパンマーケティング本部フェミニンケアブランドマネジメント部ブランドマネージャーの長井千香子さんに話を聞いた。

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男女の相互理解を促す「みんなの生理研修」が好評のユニ・チャーム ソフィ
職員の97%が男性の消防署で、生理研修を行いました

生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ
長井さん

将来、職場で必須の研修になってほしい

――貴社が行っている「みんなの生理研修」は、生理の仕組みや女性の健康に関する正しい知識を身につけ、社内における男女や同性間の相互理解を促進する研修プログラムですが、始めたきっかけを教えてください。

長井:私たちは長年、生理用品の開発やマーケティングを行うなかで、いろんなお客様の悩みも聞いていました。以前は漏れて困っているとか肌がかぶれるとか、生理のトラブルが主だったんですが、SNSなどの普及で、違うタイプの悩みが可視化されてきたんです。例えば、「職場の人に言いづらい」や、「男性パートナーにつらさが理解されない」などです。そして、そのような悩みを抱えている人がすごく多いということもわかりました。生理中は身体的なつらさと、それを周囲にわかってもらえないつらさで、ダブルのつらさがのしかかっている方もいます。そこで、生理がある当事者以外の方にも生理についての知識を深めてもらい、身近なパートナーや職場の人と自然に生理の話ができるようになったり、もし生理で困っている人がいたら何か力になってあげたりしてほしいという想いから、「みんなの生理研修」プロジェクトを始めました。

――プログラムを作る際、気をつけたことはありますか?

長井:生理がある当事者以外の方に向けたコミュニケーションを目的としていたので、受講した男性が入りやすい空気感を作ることは意識しています。対立構造になってはいけないので、「大変なんだよ、知らないでしょ?」というような構成・内容になっていないかや、男性も生理について積極的に学んでいいんですよという雰囲気作りは、心がけています

――研修を行ううえで苦労したことや嬉しかったことは?

長井:最初は本当にこの研修に需要があるのかわからなかったので不安でした。ですが、私たちの考え方に強く共感いただいた企業からのオファーや、男性社員の参加が増えていくなかで、少しずつ自信がつきました。実際、研修後に男性の方から「受講してよかった」と言ってもらうことも多いんです。「この研修に参加したことで、何かあったときには助けられる土壌が築けた」と言ってもらえたこともあります。女性からも「上司や同僚が参加してくれたことで、生理に個人差があることを知ってくれて、すごく嬉しかった」という言葉をもらったときは、研修をやってよかったと思いました。

――受講を希望する団体は、どんな理由で応募されるんですか?

長井:企業によって様々ですが、「男女ともに職場でいいチームを作っていくための相互理解の一環としてやりたい」と応募される企業が多いです。予想外のところでは、消防署や土木関係、建築業からも応募があったんです。「業界的に女性社員も増えつつありますが、生理にまつわる知識がないから、ぜひ男性社員に生理研修をやってほしい」と。消防署で研修を実施した際も職員の方は97%男性でしたが、だからこそ意識の進化を感じました。

――生理研修後、職場が変わったという声はありましたか?

生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ
「研修後に生理休暇を導入した企業もあります」(長井さん)

長井生理研修をきっかけに生理休暇を導入した企業がありました。嬉しかったですね。「みんなの生理研修」は今後、もっと広げていきたいです。そのためには相互理解、特に男性の意識の変化が大きいと思っています。どうしたらもっと男性が参加しやすくなるかや、男性の悩みを聞く研修があっても良いのではないかなど、アイデアを練っているところです。将来的には、職場で生理研修が必須になったら嬉しいです

生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ

生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ

生理用品への理解を深める
「みんなの生理研修」では、本物の生理用品を実際に見て触る機会もある。知識もなく日頃触れる機会もまったくない男性は、素材感や形状、そして種類の豊富さに驚くばかりだそう。

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「みんなの生理研修」を特別に一部受講してみた

生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ
ユニ・チャーム ジャパンマーケティング本部 フェミニンケアブランド・マネジメント部 担当者
生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ
「実は生理用品は日進月歩で進化しているんです」(担当者)

実物の生理用品を目の前で細かく解説
みんなの生理研修は、基本的に三部構成。そのうち、今回は第二部の生理用品紹介だけを、特別に実演してもらい、ライター金山が受講。まずは生理ケアの種類を4つに分けて紹介。鼻血にたとえて紹介するのがコミカルだが、イメージしやすくわかりやすい。次に、講師が4種類のケアグッズごとに長所短所、使い方まで丁寧に解説していく。日本人が最も多く使う生理用品であるナプキンは、素材や形状、サイズ違いなども細かく説明してくれる。テレビの大画面と合わせて話してくれるので、ぐいぐい引き込まれる。
目の前で生理用品の実物を見せながら説明してくれるので、いざというとき役に立ちそうだと感じました。第二部だけ聞いてもためになったので、機会があれば第一部から第三部まで通しで受講してみたいです!」(金山)

みんなの生理研修 プログラム

第一部:生理の仕組みについて
生理は平均で何日、生理やPMSの症状など生理についての基本を学ぶ。

第二部:種類別生理用品の紹介
進化したナプキンなど、様々な生理用品を使い方とともに解説。

第三部:軽いディスカッション
実施希望があれば、受講者同士で生理をテーマに話し合う。

 

*オンラインでも実施中
現在はリアルでもオンラインでも、希望に合わせて実施中。コロナ禍で研修の応募が増えたそう。

 

私が受講しました……ライター 金山 靖

生理用品を開発するユニ・チャームが手がける「みんなの生理研修」が話題! 男性ライターの受講レポ
ライター
金山 靖

【PROFILE】
『MonoMax』のフェムテック記事担当。今まで接点がない分野だけに、暇さえあれば勉強する日々。

いざというときに役立つ知識を得た気分
「ひとくちに生理用品といっても、形状も素材も、使い方もまるで違っているのが驚きでした! ひと通り種類やサイズ感がわかったので、緊急で買い物をお願いされても、落ち着いて頼まれたものを間違えずに買えそうです」

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取材・文/金山 靖
取材写真/米玉利朋子(G.P.FLAG)
写真提供/ユニ・チャーム
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WEB編集/FASHION BOX

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