骨粗しょう症

50代女性に多い「骨粗しょう症」は予防できる!

 

閉経後の女性に多い骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、「骨が弱くなり、骨折しやすくなる状態」のこと。
主に閉経後の女性に多く見られます。
女性ホルモン「エストロゲン」には骨の形成を促進する働きがあり、閉経に伴いエストロゲンが急激に減少することで骨粗しょう症が起こりやすくなるといわれています。
ほかにも、高齢、骨折したことがある、喫煙習慣がある、過度な飲酒、運動不足などが当てはまる人も骨粗しょう症になりやすいことが知られています。

高齢になると骨折をきっかけに寝たきりになるなど、介護が必要になるリスクも。
将来の健康寿命を伸ばすために、骨粗しょう症は今から予防することが大切です。

今から始めよう! 骨粗しょう症の予防法

骨粗しょう症

骨粗しょう症の予防は「バランスの良い食事」「適度な運動」「適度な日光浴」が基本です。

食事編

丈夫な骨のためには栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
特に、「カルシウム」「ビタミンD」「ビタミンK」は意識してとりたい栄養素です。
骨をつくるカルシウムは、チーズなどの乳製品や、木綿豆腐などの大豆製品、さくらエビなどの小魚に多く含まれています。
意外な食品として、ひじきや小松菜、切干大根もカルシウムが豊富です。

ビタミンDとビタミンKは、いずれもカルシウムの吸収を助ける栄養素です。
ビタミンDはサケや干しシイタケ、キクラゲなどに、ビタミンKはほうれん草や小松菜、納豆などに多く含まれています。

運動編

骨は運動によって適度な負荷がかかることで強くなるといわれています。
そのため、骨粗しょう症の予防には適度な運動も大切です。
趣味などで運動をしている場合はそのまま継続し、運動習慣がない場合は、ウォーキングなど続けやすいことから始めてみましょう。
時間を取りづらい場合は、エレベーターを使わず階段を使う、通勤で一駅分歩くなどの工夫もおすすめです。

日常生活編

ビタミンDは食事からとる以外に、日光浴をすることで体内でも合成されます。
食事でビタミンDをとるとともに、適度な日光浴も心がけましょう。
また、禁煙し、アルコールはたしなむ程度にします。

定期的な「骨粗しょう症検診」の受診も有効です。
骨粗しょう症検診は、骨密度検査などを行い、骨粗しょう症の予防に役立てるもの。
骨密度とは、骨を構成するカルシウムなどのミネラル成分がどのくらい詰まっているかを表すもので、骨の強さは骨密度によって評価されます。
「公益財団法人 骨粗鬆症財団」では、女性の場合、閉経後は原則として1年に1回の検査を呼びかけています。

現在、国が実施している公的な検診は、40歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳の女性を対象にした検診です。
このほかに、独自の骨粗しょう症対策を行っている自治体もあります。
各自治体のホームページで確認するほか、近くの保健センター・保健所に問い合わせてみましょう。

骨粗しょう症の診断と治療

診断方法

骨粗しょう症

骨粗しょう症の検査では、骨密度検査のほか、必要に応じてレントゲン検査や血液検査、尿検査などを行うこともあります。
骨密度検査の方法には、X線を使って腰や足のつけ根の骨密度を測定する方法、かかとやすねの骨に超音波をあてて測定する方法、X線を使って手の骨を測定する方法などがあります。

治療方法

骨粗しょう症は、軽度の骨量減少であれば、食事療法や運動療法、日光浴を続けることで骨量の増加が期待できます。
症状が進行していれば、医師の判断で薬物療法を行います。
治療薬には、骨量の減少を抑える薬や、骨の形成を助けるビタミンK2、カルシウムを補うカルシウム剤など、さまざまな種類があります。
背中や腰に痛みがある場合は、飲み薬や注射で痛みを軽減します。

(まとめ)
骨粗しょう症は、食事、運動、日光浴など、日常生活での小さな努力の積み重ねが予防につながります。年齢を重ねても丈夫な骨を保つために、今からできることを始めましょう。

 

構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
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