【更年期】フェムゾーンのケアが元気の源に

ブームの今、フェムゾーンケアを始めるチャンス

更年期を迎える世代になると、おのずとその先の人生を考えてしまいます。
これまでタブーとされていた“あそこの話”も堂々とできる今、介護される側になったときのために、フェムケアをどうしておくかなどが話題に上がることも。

産婦人科専門医の吉形玲美先生によれば、「更年期から女性ホルモンのエストロゲンの分泌が急激に低下していくため、尿漏れやかゆみ、ニオイなどのGSM(閉経後性器尿路症候群)といった女性トラブルの原因となります」とのこと。

「女性の社会進出・活躍をストップしないようにフェムケアやフェムテックの啓蒙が世界的に始まっていて、ケアアイテムや対策グッズがかつてないほど市場に出てきました。
まずは自分のフェムゾーンがどういう状態なのか、自分の目と手で確かめてみることから始めてみてください。
その上で、自分の悩みに合う方法やアイテムを使ってケアを始めましょう」

まずは「洗浄」「保湿」の正しいセルフケアをマスター

入浴時、ふだんからフェムゾーンをしっかり洗っているという人も多いと思いますが、「ほとんどの人は正しく洗えていない」と言います。

「フェムゾーンはとってもデリケート。
さらに、更年期を境に急激に減少するエストロゲン(女性ホルモン)の影響で体内の潤い力も低下するので、しっかり保湿効果を得られる専用アイテムが必須なのです」

そこで大事になるのが、専用アイテムでの洗浄と保湿ケア。
スクワットのように両足を広げてしゃがみ、泡で前から後ろに(尿道口まわり→腟口→肛門の順に一方通行で)なでるように洗います。
ひだの間は汚れがたまりやすいので優しく丁寧に。
膣の中まで洗ってしまうと膣の自浄作用が低下する原因になるので、外側のみケアを。

洗浄後はタオルで軽く押さえて、すぐに専用の保湿剤を塗布しましょう。洗浄同様、膣内には触れなくてOK。

チェックがてら、プロにケアしてもらうのもあり

ブーム前から、いち早くフェムケアを取り入れた美容サロンがあります。
今回、鍼とお灸を駆使したフェムケアを行う「ハリジェンヌ」へお邪魔しました。

「陰部美容は女性にとって必須だと思って開発しました。
自分自身で試してみると、潤い力、弾力、肌色のトーンアップなど、一度でさまざまな変化を感じたんです。
鍼灸と手技を合わせたケアなので、一人ひとりの悩みに応じられることが強み。
主な効果は冷え解消、乾燥ケア、陰部のたるみなどがありますが、施術を受けた方からは、思っていたものとは違って癒やし効果がり、深い睡眠を得られたという声も多く聞かれます」(光本朱見先生)

気になる施術内容ですが、まずはスチーマーでフェムゾーンを温めます。
ポカポカ体が温められたところで、太ももをマッサージ。
凝り固まった下半身がほぐされたら、いよいよ鍼とお灸に。
鍼には修復や循環作用があり、冷えや血行改善の効果が期待できるそう。

更年期を迎えるとさまざまな悩みが増えてきますが、フェムゾーンのケアをすることで悩みが解消されたり気持ちが解放されることもあるかも。
前向きに50代を生きるために、いろいろ試してみるのもいいですね。

【お話を伺った方】
吉形 玲美 先生
医学博士/日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
浜松町ハマサイトクリニック院長
https://www.hamasite-clinic.jp/

光本朱見 先生
鍼灸師
ハリジェンヌ院長
https://harisienne.com/

 

取材・文/中尾慧里
構成/大人のおしゃれ手帖編集部
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