毎月やってくるイライラ、不安、食べすぎ……どうしたらいいの?
生理前に訪れる身体的、精神的な不調「PMS(月経前症候群)」の症状は、100も200もあると言われるほど様々。ここでは、アラサーに起こりやすい症状上位の対処法を紹介します。
生理前ってなんだか不調…… そもそもPMSって?
自律神経の乱れからくる不調
排卵後にプロゲステロン(黄体ホルモン)が増え、生理前に減るというホルモンの急激な変動は、自律神経のはたらきを乱れさせる。その結果、イライラ、落ち込みといった症状が。
ホルモンの影響からくる不調
女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあり、後者が不調の要因に。プロゲステロンは、生理の約1週間くらい前に分泌がピークになる。妊娠を維持するためのホルモンなので、この期間は水分や栄養素を体内に蓄えようとする。この作用により、むくみ、肌あれ、にきび、食べすぎ、便秘などをもたらす。どのような症状が現れるかは、個人差がある。
自分にとって“心地よい”をいちばんに過ごすこと
アラサーにPMSが起こりやすい大きな背景としてストレスがあるという松村先生。
「PMSの症状は、10代、20代では身体的な不調が多いですが、30代前後になると途端に、精神的な不調が表立ってきます。これは、多様化するストレスが拍車をかけていると考えています。“以前はこんなことなかったのに”という人のほとんどは、会社でのポジションが変わったり、仕事や生活環境が変わったりしたストレスで、自律神経のバランスをさらに崩し、心の症状が強く出てしまうんです。PMSが問題視されるのは、この精神的な不調のほうで、イライラや不安感といった症状がより強くなり、対人関係や仕事に支障をきたすようになると、PMDD(月経前不快気分障害)という精神科を含めた治療領域に。自分なりのリラックス、リフレッシュ法を見つけ、日常的にストレスを解消することが重要です」
快・不快をリストアップすることがストレス解消のヒントに。
「なにが心地よいと感じて、なにが不快だと感じるのかを書き出してみるといいですね。そこから自分の興味があることが見えてきます。さらに一歩進むと“こうなりたいからこうしよう”という目的も持てるようになり、自分なりのストレス解消法が見つかるはずです。認知行動療法と呼ばれる方法ですが、PMSにおいても役立ちます。生理前にこうしたら調子がよかった、こうしたら仕事に支障が出たといった記録をつけることで、自分なりの対処法が見つかります」
生理周期とPMS
身体的、精神的なPMSの症状は、生理の10日前から3日前に起こり、生理の始まりとともに軽くなるか、消えるのが特徴。これが3周期(3か月)続くとPMSと診断される。
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*血の道症には、月経の約10~3日前に現れて、生理開始とともに消失する精神症状や身体症状である月経前症候群(PMS)も含まれます。
教えてくれたのは……成城松村クリニック院長 婦人科/日本産科婦人科学会専門医 松村圭子先生
診察の傍ら、雑誌、WEBなどのメディアを通して、女性のからだの問題をわかりやすく説明、対策をアドバイス。歌手・氷室京介の“推し活”効果で、更年期の不調を知らずに過ごす。
illustration_HIROKO ZAMA
text_AYAKO SHIRAKURA
(SPRiNG2024年1月号)
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