避妊に関して、「安全日は絶対安心」「コーラで洗い流せばOK」「シャワーで掻き出せる」といった噂を一度は聞いたことがあるかもしれません。性教育の大切さが語られるようになった今も、10代のうちにこうした都市伝説を見聞きする機会は少なくないようです。
こうした「避妊法」はもちろんすべて嘘ですし、コンドームをしていたからといって、100%避妊ができるわけでもありません。何かの拍子に破れてしまったり、万が一避妊できない状況になったりした場合に、適切な対処法を知っておくことで、望まない妊娠を避けられる場合があります。
避妊に失敗したなど、若者たちが性に関して「こんなときどうしたらいいの?」と悩んだときに役立つのが、厚生労働省の研究予算により制作された性教育啓発冊子「#つながるBOOK」です。恋愛、セックス、月経、妊娠、性感染症(STI)をテーマに、性にまつわる「あるある」を取り上げ、疑問に答えています。
つながるBOOK(WEB版)
https://www.jfpa.or.jp/tsunagarubook/
つながるBOOK(冊子版)
https://www.jfpa.or.jp/tsunagarubook/tsunagarubook.pdf
100%確実な避妊方法はない
出典:#つながるBOOK
「#つながるBOOK」では、避妊に関して「SEX編」に対処法を掲載。
代表的な避妊方法は、「コンドーム」「低用量ピル」、膣の中に挿入する器具の「IUS(ミレーナ)」があります。低用量ピルやミレーナを使用していても、性感染症のリスクもあるため、妊娠したいとき以外はコンドームを併用するほうが安心です。
万が一避妊に失敗したら……
出典:#つながるBOOK
避妊に失敗したり、避妊できない状況になってしまったりした場合は、72時間以内に緊急避妊薬(アフターピル)を服用することが唯一の対処方法です。
「#つながるBOOK」にはアフターピルを処方してくれる医療機関の調べ方を始め、費用や医療機関で聞かれることも掲載されているので、万が一のときにも慌てず素早く対処するのに役立つでしょう。
避妊は「相手まかせ」にしないことも大切
セックスは気持ちよくなるための手段ではなく、パートナーと愛し合い、「互いに」相手を大切に思っていることを伝えるための行為です。避妊に関しても例外ではなく、「女性が」「男性が」とどちらかに責任を押し付けるものではなく、あらかじめ「互いに」リスクや対処法を知っておき、同意のもとで行為に及ぶことを大切にしましょう。
「#つながるBOOK」は性教育のために制作された冊子ですが、パートナーと話し合うツールとして活用するのもいいかもしれません。互いを大切にする方法を一緒に考えることで、より心地よい関係性を築けるのではないでしょうか。
アフターピルを処方してくれる近くの病院を探したいときは
日曜・祝日で対応してもらえる病院を探したいときは
text:リンネル編集部