ひざ痛で悩んでいる方で最も多い症状が動き出すタイミングで痛みを感じる「スターティングペイン」といわれています。渡辺淳也先生直伝の椅子運動でひざ痛を軽減させましょう。
教えてくれたのはこの方
渡辺淳也(わたなべあつや)
医学博士。東千葉メディカルセンターリハビリテーション科部長。千葉大学大学院医学研究院総合医科学講座特任教授。専門は膝関節外科学、スポーツ医学、画像診断学、リハビリテーション医学。日本整形外科学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医。著書に『渡辺式ソフト屈伸でひざ痛が消える!』(宝島社)など。
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ひざ痛で最も多い症状が床や椅子から立ち上がるときや、歩き出すときなどの、動き出すタイミングで痛みを感じる「スターティングペイン」です。関節液の滞りや関節付近の血行不良が原因なので、動き出す前に一度ひざを動かして関節液と血行の滞りを解消しましょう。
ひざ痛持ちもOKな椅子運動で血行不良を解消
1:ひざから下をぶらぶらさせる
床や椅子に座ったまま、痛みのあるひざを少し上げてひざから下をぶらぶらさせるよう10回曲げ伸ばしをします。両ひざとも痛む場合は両方とも行います。
2:背筋を伸ばしたまま前傾姿勢になる
3:ひざに手を置き、体を起こす
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4:上半身を起こし、すっと立ち上がる
難しい運動をしなくても、ただ足をぶらぶらと揺らすだけでOKです。痛みのあるほうのひざを少し持ち上げて、10回ほど揺らしましょう。さらに、ひざへの負担を減らすために普段から床ではなくソファや椅子に座るようにするのがおすすめです。
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疲れを感じたときはお風呂がおすすめ
疲れたときにゆっくりお風呂に浸かるのはおすすめ
ひざ痛ではなく、「1日歩き通して疲れた」といった足の疲労回復には入浴が有効です。40℃程度の熱めのお湯に20分ほど浸かり、体を芯から温めます。入浴後に体を冷やさないよう注意しましょう。
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ひざの痛みを感じたときの対処法
冷やす:筋肉痛や打撲など
筋肉痛や打撲などの応急処置には患部を冷やすようにしましょう。特にいためた最初の3日間は、15分ほど冷やしたら冷却剤をはずしてまた冷やす、という工程をくり返し、しっかり冷やすことが大切です。
温める:慢性的な痛み
炎症を伴わない慢性的な痛みの場合は、お風呂などでゆっくり温めましょう。ひざ以外に腰痛や肩の痛みにも効果的です。お風呂上がりに患部を冷やすことがないよう注意しましょう。
(抜粋)
TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD296146
監修:飯田 潔、板倉弘重、工藤孝文、木野村朱美、渡辺淳也
編集・ライティング/矢作美和、古里文香、茂木理佳、川上 萌、千葉琴莉、相澤美沙音(バブーン)
イラスト/藤井昌子
編集/FASHION BOX
(TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』)
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