生活していると、どうしても出てしまう生活臭。芳香剤などで臭いをごまかさない具体的な臭い対策と、部屋ごとにふさわしい香りのケアをして、家をぐっと過ごしやすい空間に!
教えてくれたのは……
光田 恵(みつだ めぐみ)先生
大同大学 工学部 建築学科 かおりデザイン専攻教授。生活環境の「におい」のスペシャリスト。不快な臭いの対策、香りの活用などについて研究。著書に『においと臭気対策の基礎知識』(日刊工業新聞社)など。
人は、違和感のない香りに心地よさを感じる
自宅に帰ったときや、誰かの家にお邪魔したとき、扉を開けると、不快な臭いや違和感のある香りがしたこと、ありませんか? 五感のひとつである嗅覚が、心理に及ぼす影響はとても大きいもの。
そこで、生活臭や芳香剤など、さまざまな臭いが混ざり合う生活空間で、「心地よく感じる臭いと香りのケア」のポイントを専門家の光田恵先生に伺いました。
アナタのお口、臭いかも…口臭の原因を予防・対策するツボ押し法
「基本的に、『臭いのもとには菌あり』。悪臭の多くは細菌の活動による腐敗などで起こります。『悪臭がする』ということは、菌のエサがありすぎるというシグナル。菌や場所に合わせた、適切な方法で臭い対策することが大切です。
また、嗅覚は、危険の察知や、食欲などに直結する本能的なもの。たとえば玄関やトイレで料理の香りがしていたら、違和感がありますよね? それが芳香剤などのいい香りであっても、その場にふさわしい香りでなければ、人は不快に感じます。
つまり、“違和感のない香り”にすることが、心地いい空間作りに必要なことなのです」
家の香りを心地よくする3ステップ
【ステップ1】気になる生活臭の発生源をチェック
部屋の扉を開けたとき、どう感じる? ほっと一息つける香りがする? 不快な臭いのほかに、芳香剤の香りも心地いいかどうか見直してみましょう。
【ステップ2】臭い対策をする
臭いのもとである菌を増やさないことが必須! 換気や温度管理に加えて、臭い対策アイテムを下記4つの役割別に使うと、より効果的に。商品ラベルに書いてある表示を見れば識別できます。
毎日の衣類ケアで悪臭対策!においをおさえる洗濯、干し方のコツ
● 消臭
臭いの分子を化学的に変化させたり分解して無臭のものにしたり、感覚的に除去することで、臭いを緩和するもの。
● 脱臭
臭いを物に吸着させたりして、除去するなどして緩和するもの。狭い範囲での臭いの吸着に活躍します。
● 防臭
菌の発生をコントロールすることで、臭いの発生と飛散を防ぐもの。トイレやゴミ箱など、菌の発生しやすい場所に有効。
● 芳香
臭いを消すのではなく、臭い対策の手法のひとつ「変調」を利用するもの。他の臭い成分を加えて、臭いを調和させます。
【ステップ3】その場所に適した香りにする
臭い対策ができたら、部屋ごとに「ふさわしい香り」にすると、心地よく過ごせるようになります。場所によっては無香が合うことも。
香りをアップデートして気分一新!プチご褒美にピッタリな香りアイテム4選
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
photograph_Keiko Ichihara
text_Kaoru Tateishi
web edit_FASHION BOX, Ayaki Ando[vivace]
(リンネル 2019年11月号)
【いま読まれている人気記事】
何を買うか迷ってるならコレに決まり!売り切れ必至ワンピ7選
[おすすめ財布29選]毎日使う財布こそお気に入りを選ぶのが正解
“バレッタ”ブームが復活⁉︎時短で可愛くなれる件
その兆候、ヤバいかも…日本人の4人に1人の命を奪う血管病のサイン
最悪の場合、死に至る! 血管病リスクを高める悪の5大要素
一生愛せる良質バッグ、日本ブランドで見つけました