多部未華子 ドラマ『わたナギ』ヒットを振り返る[インタビュー]

 

私をやさしく包む服/『リンネル』2月号 カバーレディ・多部未華子 インタビュー

主演ドラマが立て続けにヒットするなど、大活躍の女優・多部未華子さんが『リンネル』2021年2月号(※)のカバーレディに初登場。シックな色に挿し色を効かせた大人の冬のおしゃれを着こなしてくれました。

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「家で過ごす時間も、意外と楽しいと気づきました」(多部未華子)

多部未華子「わたナギは多種多様な生活スタイルのひとつ」ドラマへの思いを語る|インタビュー
ケーブルニットベスト¥20,000、ニットフレアスカート¥26,000/ともにアデュー トリステス(アデュー トリステス)、中に着たリブニットワンピース¥39,000/バイ マレーネ ビルガー(ユニット&ゲスト)、アコヤパールイヤリング¥44,000/PLANT / PLANT(PLANT / PLANT)、3連パールバングル¥275,000/カラットアー(ISETAN SALONE 東京ミッドタウン)、リブソックス¥2,700/パンセレラ(真下商事)

『リンネル』表紙初登場となる多部未華子さんが着こなしてくれたのは、シックな冬のコーディネート。穏やかな日差しに包まれながら、いつもよりも大人っぽい表情を見せてくれました。

「普段は落ち着いた色味の、無地の服が多いですね。今日の私服も黒のシンプルなニットですし。こういうテイストが好きというよりも、『ハイウエストのパンツ』『衿が詰まったトップス』のような、細かい部分にこだわりがあるんです。年齢を重ねるごとに、素材も肌ざわりのよいものを選ぶようになりました」

2020年の主演ドラマ「私の家政夫ナギサさん」のヒットも記憶に新しいところ。仕事はできるけれど家事能力はゼロ……というヒロイン・メイのキャラクターも話題となりました。

「苦手な家事を人にお願いするって、現代ならではの描き方ですよね。ただ私としては、新たな挑戦というより、多種多様な生活スタイルのひとつを描いただけという意識。気持ちが暗くなるような話題が増えるなか、こういう明るいドラマを届けられたのはよかったなと思います。

私も一度だけプロの方に水回りの掃除をお願いしたことがありますが、信じられないくらいキレイにしていただいて! 部屋の状態って気持ちともリンクしているので、私も忙しいときはわりと散らかります。メイちゃんほどではないですけれど(笑)。なので毎週とはいかなくても、定期的にお願いできたら意識も変わるでしょうね。年末にもまたお願いしようかなと思っているところです」

多部未華子「わたナギは多種多様な生活スタイルのひとつ」ドラマへの思いを語る|インタビュー
休日は家でゆっくりするよりも、外でアクティブに過ごしたいタイプだという多部さん。ショッピングも大好きで、以前は丸一日かけて、お気に入りのデパートを見て回っていたことも。

「上の食器売り場から順番に各フロアを見ていって、最後に食品売り場へ寄って帰ります(笑)。買い物に限らず、休みの日は朝から晩までぎっちり予定を入れたいんですよね。それこそ分刻みで、14時半に美容院、16時にはネイルサロン……って。私の場合、家でじっとしているよりも動き回っていたほうが気分転換になるんです」

とはいえ、2020年は思うように外出ができない状況に。最初は「一日中、家にいるなんて信じられない」と思っていたという多部さんも、徐々に意識が変化したそう。

「今まで料理が苦手だったんですが、外食に行けない分、凝った料理に挑戦してみたり、ジムに行けないときはYouTubeのエクササイズ動画を見ながら体を動かしたり。家で過ごすのも意外と楽しいんだなと発見がありました」

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「ずっと動き続けてきたからこそ、立ち止まる時間も作りたい」(多部未華子)

多部未華子「わたナギは多種多様な生活スタイルのひとつ」ドラマへの思いを語る|インタビュー
キャミソールワンピース¥98,000/レンリ スー(インターナショナルギャラリー ビームス)、中に着たチェックブラウス¥18,000/アデュー トリステス(アデュー トリステス)、蝶々モチーフイヤリング¥100,000/PLANT / PLANT(PLANT / PLANT)、リブソックス¥2,700/パンセレラ(真下商事)、パンプス¥50,000/カチム(スティーブン アラン トーキョー)

忙しかった2020年を終えて、今年はいつもよりもゆったりとしたペースで、仕事に取り組むつもりなのだとか。

「15歳で仕事を始めてから十数年、のんびり休む経験をしたことがなかったんですよね。3カ月間作品に集中したら、1カ月海外でリフレッシュして、撮影が始まる直前に戻ってきて……という繰り返しで。もちろん忙しいのはありがたいことですし、私自身も動いていたい性格なんですが、30代になって、一度立ち止まる時間もほしくなったんです」

第一線で活躍してきた多部さんだけに、数年先まで仕事が決まっていることもしばしば。今はあえて、予定のない自由な状況を楽しんでみたいと考えているそう。

「小さなことですが、たとえば友達からバーベキューに誘われても、いつも『行けたら行くね』と答えていて。そういうときに、『行けるよ!』って言ってみたい。今年は難しいかもしれませんけど、フェスやイベントにも行ってみたいですし。そういう、約束がなく『明日は何をして過ごそうかな?』みたいな生活にも興味があります。

実際に、ステイホームで似たような状況になっとき、それがまったく嫌ではなかったので。とはいえ飽きっぽい性格なので、やっぱり働きたい!とすぐに気持ちが変わる可能性もありますけどね(笑)」

多部未華子「わたナギは多種多様な生活スタイルのひとつ」ドラマへの思いを語る|インタビュー
プルオーバーワンピース¥27,000、上に巻いたプリーツスカート¥24,000/ともにザ ファクトリー、ニットカーディガン¥29,000/TICCA(TICCA)、アコヤパールイヤリング¥44,000/PLANT / PLANT(PLANT / PLANT)

今までは年末年始も海外旅行へ行くことが多かったという多部さんですが、今年は日本でのんびり過ごすことに。

「ニューヨークに住んでいる友人を訪ねて、向こうで新年を迎えることも多かったんです。すごくベタですが、セントラルパークで年越しをしたり(笑)。なので何年もおせちを食べていないんですよね。友人とは、今はオンラインでやりとりをしていますが、今年末くらいには会える状況になっていてほしいなと思います」

価値観が大きく変わりつつある今、今年も明るく健やかに過ごすために、多部さんはどんなことを大切にしているのでしょうか。

「心と体が元気でいられることが一番ですよね。そのためにも、友人や家族とおいしいごはんを食べる時間を大事にしたい。身近な人とたわいない話をしたり、小さな悩みを打ち明けたりしながら、『明日もがんばろう!』と思えれば、それで幸せなんです」

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Profile

多部 未華子

たべ・みかこ/1989年生まれ、東京都出身。2002年に女優デビュー。2005年公開の映画『HINOKIO』『青空のゆくえ』でブルーリボン賞新人賞を受賞。2009年にはNHK連続テレビ小説「つばさ」のヒロインを務める。2010年、「農業少女」で読売演劇大賞女優賞・杉村春子賞、エランドール賞新人賞を受賞。近年の出演作に、映画『アイネクライネナハトムジーク』『空に住む』、ドラマ「これは経費で落ちません!」「私の家政夫ナギサさん」、舞台「ドクター・ホフマンのサナトリウム〜カフカ第4の長編〜」など。

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photograph_Isao Hashinoki[nomadica]
styling_Setsuko Todoroki
hair&make-up_Akemi Kurata
text_Hanae Kudo
リンネル 2021年2月号

web edit_FASHION BOX, Satomi Kubota[vivace]

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