ネガティブな口ぐせが人をダメにする！言葉の力について心理カウンセラーが解説

うまくいっている人は「言葉の暗示」をうまく利用している

私たちがつぶやいてしまう「ひとりごと」や、つい出てしまう「口ぐせ」。無意識のうちに使っていることでしょう。しかし、その言葉にあなたや周囲に影響を与える「暗示の力」があることはご存じですか？
ネガティブな言葉を使う人は、マイナスになる暗示を自分自身にかけています。
そう、逆にポジティブな言葉を使う人は、プラスになる暗示を自分自身にかけているのです。

今回は、前向きになれるポジティブなひとりごとの大切さについて、心理カウンセラー・大嶋信頼さんに教えてもらいました。

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実は脳は暗示にかかりやすい！
ポジティブなひとりごとで前向きに

謙遜は美徳ではなく自分をダメにすることも

人には誰でも、習慣的に口にしてしまう言葉があります。この無意識の言葉、つまり口ぐせが人の行動をコントロールしているのです。例えば、人にほめられたいと思いながら、いざそうなると、「いいえ、私なんか全然ダメで……」と口ぐせのように言ってしまう人がいたとします。本人は謙遜のつもりでも、口にした瞬間、その言葉が脳に「全然ダメな人」になるように指令を出してしまうのです。

つまり、脳は「ほめられたい」と願う思考より、「全然ダメ」と発せられた言葉のほうに反応し、無条件にそう思い込まされてしまうというわけです。

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言葉の暗示をかけるには、自分がその力を信じること

グチや文句などネガティブな口ぐせは気持ちを沈めてしまいますが、ポジティブなひとりごとは、気分を前向きにし、思いがけない力を発揮することがあります。言葉が、なりたい自分になれるよう脳に暗示をかけ、行動をコントロールするのです。なかには「自分は暗示にかからない」という人もいるでしょう。それは実は「暗示にかからない」という暗示にかかっているのです。まずは、その暗示を解かなければいけません。

そこで、試しに、身近な人に言葉をかけてみましょう。うまくコミュニケーションが取れない人がいたら、「いつも親切にしてくれてありがとう」と積極的にプラスの言葉を伝えてみてください。はじめは怪訝そうにしていた相手が、いつの間にか以前より少しやさしくなっていることに気づくでしょう。容姿をほめると、その言葉通り美しくなることもあるなど、実際の変化を客観的に感じることができれば、暗示の力を客観的に信じられるはずです。

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言葉は思考よりも強い力がある

≪言葉に出す≫

ネガティブな口ぐせが人をダメにする！言葉の力について心理カウンセラーが解説 — 「ダイエットを成功させる」「5kgやせるぞ！」

頭の中で「ダイエットをする」「5kgやせる」という思考が体系化されているので、5kgやせてダイエットが成功する。

≪言葉に出さない≫

頭の中に「ダイエットをする」「5kgやせる」という思考はあるが、体系化されない。つまり、ダイエットが失敗する。

↓

■結果として……

しっかりと言葉にしたことは、自分の中で確信や自信につながりやすいのです。目標は文字に起こすとモチベーションが高まってくるというのは、まさにそういうことで、ある種、自己暗示的な作用が言葉にはあります。自信や高いモチベーションは、さらなる成長の動力となるのです。

教えてくれたのは……大嶋信頼（おおしま・のぶより）さん

【Profile】
心理カウンセラー。株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。ブリーフ・セラピーのFAP療法（Free from Anxiety Program）を開発した。「どんな人でも心の傷があり、その人が認識していない心の傷を治療することで、もっと自由に生きることができるのではないか?」と心的外傷治療に新たな可能性を感じ、株式会社インサイト・カウンセリングを立ち上げる。『こころのソーシャルディスタンスの守り方』（主婦の友社）、『無意識さん、催眠を教えて』（光文社）、『あなたの才能があなたを苦しめる』（すばる舎）など著書多数。