「自信がない」のは口ぐせのせい？言ってはいけないひとりごと［心理カウンセラー監修］

自分で自分をしばりつけてしまう、口にしてはいけないNGなひとりごと

普段、何気なく口にしている「ひとりごと」や「口ぐせ」。その言葉には、使う本人や周囲に影響を与える「暗示の力」があると、心理カウンセラーの大嶋信頼さんは語ります。言葉によっては、知らぬ間に脳に暗示をかけて、行動を制限してしまうものも……。使わないほうがいいひとりごとを、大嶋さんに教えてもらいましょう。

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言葉が行動を制限し、自信までも奪ってしまう

何気なく言うひとりごとは知らず知らずのうちに脳に暗示をかけてしまいます。ポジティブなものならいいのですが、ネガティブな言葉を繰り返していると、その言葉が暗示となり、無意識のうちに行動を制限したり、周囲に悪印象を与えたりすることになります。

ただし、ポジティブなひとりごとがすべていいというわけではなく、もともと自己肯定感の低い人が気持ちの伴わないポジティブワードを無理に使うことはおすすめしません。一時的に前向きになれるかもしれませんが、反動で強い落ち込みを感じたりすることがあるのです。

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言ってはいけない4つのひとりごと

ついつい言ってしまいがちなひとりごとで、自分で自分に暗示をかけることも。言ってはいけない4つのひとりごとを紹介します。

「だって……」

言い訳にしか聞こえない！

「だって」のあとに続くのは、多くの場合、言い訳です。言い訳は自分の基準で相手の言葉を否定することにつながるので、「だって」を繰り返せば、人の意見を聞かない人と思われ、誰もアドバイスをしてくれなくなってしまいます。人間関係がギクシャクするばかりか、自身の成長をストップさせることになりかねません。

「どうせ！」

投げやりになってない？

「何をしてもダメ」という投げやりな思いが伝わる言葉です。自分の努力が足りないことを能力のせいにして、周囲の批判を避けようという心理が働いています。その一方で、ダメな自分を誰かに同情してほしいという気持ちもあり、人前で「どうせ！」と口にし、周囲から扱いにくい人と認識されてしまうという、悪循環が起こりがちです。

「私なんて……」

謙遜？いえいえ、自己卑下

人にほめられて、謙遜のつもりで「私なんて」と口にする人がいます。しかし、あまり自分を卑下しすぎると、ほめた相手はシラけてしまうし、ほめなきゃよかったと後悔するかもしれません。さらに、謙虚さを見せつけられた気分になり、妙な嫉妬が芽生えてしまうことも。ほめ言葉には素直に「ありがとう」で返しましょう。

「頑張る！」「期待して！」

ムリに使って自分的に違和感ない？

ポジティブなひとりごとを急に使いはじめると、言葉だけが空まわりして自分じゃない感覚になり、あらゆることが他人事のように感じられ、無責任さにつながってしまいます。ポジティブワードは「あえて使っている」という感覚を持ち、かつ期間限定でひとりごとを変えていくところからはじめることが大事です。そうすれば、無責任でいい加減な人になることなく、自然と前向きになっていけるでしょう。

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教えてくれたのは……大嶋信頼（おおしま・のぶより）さん

【Profile】
心理カウンセラー。株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。ブリーフ・セラピーのFAP療法（Free from Anxiety Program）を開発した。「どんな人でも心の傷があり、その人が認識していない心の傷を治療することで、もっと自由に生きることができるのではないか?」と心的外傷治療に新たな可能性を感じ、株式会社インサイト・カウンセリングを立ち上げる。『こころのソーシャルディスタンスの守り方』（主婦の友社）、『無意識さん、催眠を教えて』（光文社）、『あなたの才能があなたを苦しめる』（すばる舎）など著書多数。