ヨーグルトや乳酸菌飲料は、取り方しだいで食物繊維を生かすスーパーフードに!

ヨーグルトは大パック半分を毎日食べるべし! 腸を元気にする効果的な摂り方[細菌学者 監修]

スーパーやコンビニなどで買えるヨーグルトや乳酸菌飲料は、適切な摂り方をすると腸内環境をよくするスーパーフードになることをご存じでしょうか。

今回は、ヨーグルトや乳酸菌飲料の上手な選び方や摂り方のコツについて、一般財団法人「辨野腸内フローラ研究所」理事長の辨野(べんの)義己先生にお話を伺いました。

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腸内環境を改善するヨーグルトや乳酸菌飲料選びはトクホマークを基準にしよう

腸内環境を改善する、ヨーグルトや乳酸菌飲料の選び方とは
毎日種類を変えてもOK! 自分に合うものを探すより自分の好みに合うものを食べ続けることが一番大事!

腸内環境の維持には、食物繊維をたくさん摂ることが重要で、ヨーグルトや乳酸菌飲料などのプロバイオティクスはそのサポート役です。どうせプロバイオティクスを摂るなら、食物繊維を最大限生かす摂り方をしたほうが効率的です。

プロバイオティクスを選ぶポイントは、まずトクホマークがついていることを目印にしてください。乳酸菌とビフィズス菌のどちらを摂ればいいのかというのも選ぶ時に迷うポイントです。しかも、乳酸菌とビフィズス菌の中でも、さらに菌種が分かれており、それぞれに効果が違います。

トクホマークがついている商品なら、その効果を頼りに選ぶのもありですが、酸味など味の違いもあるので、単純に好きか嫌いかの好みで選んでも問題はありません。自分の好みのものが見つかれば、それを毎日食べてもいいですし、毎日種類を変えるのも飽きずに続けられていいかもしれません。

しかし、どちらかというと、より多く摂りたいのはビフィズス菌です。なぜならば、もともと大腸に多く生息しているのはビフィズス菌だからです。腸内環境を手っ取り早く善玉菌優位にするのなら、もともと多いビフィズス菌を活性化したほうが効率的と、頭の片隅に入れておいてください。

乳製品を食べるとおなかがゴロゴロするからヨーグルトは食べられないと思っている人がいるかもしれませんが、これは牛乳に含まれる乳糖と呼ばれる糖に対しての耐性が低いことが原因です。でも、安心してください。ヨーグルトは乳酸菌やビフィズス菌の力で乳糖が分解されているため、乳糖に対する耐性が低くても食べられます。むしろそういうタイプの人は積極的に発酵乳製品を摂って、腸内環境を整えたほうがいいでしょう。

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トクホマークはプロバイオティクスの効果が保証された証し

迷ったら、ヨーグルトや乳酸菌飲料は「トクホマーク」を基準にしましょう!
特定保健用食品 通称:トクホマーク

「トクホ」とは、特定保健用食品の略で、一定の健康効果が国によって認められた食品を指します。その食品につけられているのが「トクホマーク」。取得までには気の遠くなるような研究によるデータをもとに、下記の4つの基準を満たしていることを論文にまとめる必要があります。ハードルが高いため、その信頼性は折り紙付きです。ヨーグルト選びに迷ったら「トクホ」と覚えておきましょう。

「トクホ」認定を受けるための4つの基準

1.便秘や下痢の改善など便性※の改善効果があること
2.腸内のビフィズス菌が統計的に有意に増えること
3.発がん関連物質を含めた腸内の有害物質が減少すること
4.菌が確実に大腸に達すること
※便通や便の状態のこと

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ヨーグルトや乳酸菌飲料の効果的な摂り方

ヨーグルトや乳酸菌飲料などのプロバイオティクスを生かすには、ちょっとしたコツがあります。 ここでは、生きたままの菌を腸内に確実に送り込み、元からいたビフィズス菌や乳酸菌を効率的に増やすポイントを紹介します。

Q. 食べる頻度はどのくらい?

食べる頻度はどのくらい?
ビフィズス菌と乳酸菌 腸内を活性化させるよ!

A. 毎日食べ続けることが大切です。

なぜなら、外から摂り入れた菌は、腸内に定着しないからです。腸内にもともとすむ善玉菌を活性化して出て行ってしまうため、毎日新しい菌を送り込む必要があります。一生食べ続ける気持ちで習慣化していきましょう。

 

Q. 1日の適量はどのくらい?

1日の適量はどのくらい?
市販の大きなパックなら半分食べれば200g

A. 200~300gを摂取の目標にしましょう。

できるだけ多くの菌を毎日腸内に届けるには200~300gは摂りたいものです。TJ MOOK『ウイルスに負けない! 腸を元気にする新常識』で紹介する、辨野式シンバイオティクススムージーにして飲むといった工夫をして、たくさんのプロバイオティクスを摂るようにしましょう。

 

Q. いつ食べたらいい?

いつ食べたらいい?
ビフィズス菌や乳酸菌が届くと、腸は元気に働きます!

A. 朝は必ず食べましょう! 食間か食後がベストです。

乳酸菌やビフィズス菌は酸に弱いという性質を持っています。空腹時は胃酸の濃度が高いため、腸に到達するまでに善玉菌が壊されてしまう可能性があります。空っぽの胃袋に入れるより、何かを食べて胃酸が薄まった食間か食後に、プロバイオティクスを食べるのがいいでしょう。もちろん、死んだ菌も善玉菌のエサになりますが、生きた菌を腸まで届けたほうが腸は喜びます。

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このコンテンツの監修者は……一般財団法人「辨野腸内フローラ研究所」理事長 辨野義己先生

一般財団法人「辨野腸内フローラ研究所」理事長 辨野義己先生
一般財団法人「辨野腸内フローラ研究所」理事長 辨野義己先生

【PROFILE】
(べんの・よしみ)
一般財団法人「辨野腸内フローラ研究所」理事長。理化学研究所名誉研究員、細菌学者、獣医師。1948年、大阪府生まれ。酪農学園大学獣医学科卒業。東京農工大学大学院獣医学専攻を経て理化学研究所動物薬理研究室研究員。2003年、同所・バイオリソース研究センター微生物材料開発室室長。2009年に定年退職後、同所・辨野特別研究室特別招聘研究員となる。1982年、東京大学農学博士授与。およそ半世紀にわたって腸内細菌の生態と分類に関する研究を続けてきた世界的権威。テレビ、新聞、雑誌、講演などでも活躍し、原著論文350本以上、総説・解説550本以上、単行本(共著も含めて)190冊以上を発表。2021年4月、一般財団法人「辨野腸内フローラ研究所」を設立。国内外の後進を育成しながらより深く腸内細菌の研究に努める。著書に『「腸内細菌」が健康寿命を決める』(インターナショナル新書)、『大便革命』(幻冬舎)、『自力で腸を強くする30の法則』(宝島社)など。

(抜粋)

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[構成・文] 大橋美貴子
[イラスト] 石山綾子、笹山敦子
[編集] 入江弘子

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